大乘蓮華寶達問答報應沙門經第二十二 ~鉤陰地獄
宝達は鉤陰地獄へとやってきた。その広さは約210km。地面はマグマのような融けて流れる火で、四方の鉄の岩壁は高さも計ることができず、無数の罪人がその中腹にいる。
獄卒の夜叉は鉄カギを手に、罪人たちを塔から見張っている。
カギからビームが発すると、罪人の胸に飛び込んで背中へと突き抜ける。
すると彼らの目に、可愛い女の子が映った。ニコッと笑って「うふん(はーと)」とウインク……したかどうかは経典には書かれてないが、たぶんそんな感じで。
「もっ、もっ、もっ、萌っへ~!!」(古っ)
「待て、そのコはキサマには渡さぬ!」
彼らは我慢できず、マグマの中でも走ってそこへ行こうとする。
しかしその女は、実は真っ赤に熱せられた鉄の塊なのだ。抱きついた者は、炎熱で体を解かされて離れることができなくなり、腹を破られ手足を溶かされ、鉄の塊とともにマグマの中に倒れこんで悶絶することになる。それは鉄の塊に食われているような姿だ。
溶かされてはまた生まれ、生まれてはまた溶かされ……破滅するとわかっていても欲望が強くて離れることができない。その様子はまさに恋愛のようだ。
求める心は常に移ろい、しかし火のように激しく燃える。彼らは次から次へと熱い塊に抱きついて自滅していく。その苦痛は耐えられるものでは無い。それでも罪人たちはなかなか悔いあらためられず、同じことを繰り返す。
1日1夜でも耐えがたい苦痛なのに、千回、万回、死に変わり生まれ変わり、これが繰り返される。無量の時間が経ても、彼らは過ちに気づかず、おそらくは永遠に逃れられない。もしもここでの贖罪を終えることができたとしても、彼らは汚らしいムシに生まれ変わるのだ。そして二百千(二十万)回ほどムシとして死んだ後、人間になることがてきても500回ほどは母親の胎内で死ぬ。その後も500回ほど、男か女かもわからぬ姿で目の不自由な一生を過ごす。必ず貧窮し短く終わる一生を。
その間に愛する異性に出会うこともある。だが、まともに愛し合える体に生まれることはないし、愛した異性は必ず他人に奪われてしまう。
宝達が馬頭羅刹に尋ねた。
「この沙門たちは何の罪でこんなことになってるんスか?」
馬頭羅刹が答える。
「この坊づどもは、出家して戒律を受けたのに不浄だったんだ。淫欲をほしいままにしていた。その因縁でこの罰を受けているのさ」
宝達はこれを聞き、悲しみに泣きながら去っていった。
……そういや淫欲って、二次元(絵など)とか一次元(小説など)とか0次元(妄想など)の場合も含まれてるんでしょうか?(汗)
-つづく-




