大乘蓮華寳達問答報應沙門經第十二 ~飛刀地獄
寶達頃前更入一地獄名曰飛刀地獄……
宝達はさらに次の地獄に来た。その名を飛刀地獄という。
広さは縦約105km、周囲は鉄の城壁と鉄の網と鉄の壁に覆われ、そびえる城は四角形をしている。灼熱の火の風が鉄の山肌に吹き付け、山の表面から鋭い刀のような刃を削りだす。刀は両刃で、非常に鋭い。
空中にその刀が飛ばされ、雷のような音を立てる。刀と刀がぶつかって霹靂のような音もしている。その多数の刀が、罪人の頭をめがけて襲い掛かる。頭に刺されば足まで突き抜け、背に刺されば胸に突き出す。刺さった刀が熱で肉を焼き、煙が立ち込めている。
こんな状態が、夜となく昼となくいつまでも続く。千回死んでも、万回蘇生しても。
ここを出て人間に生まれ変わることができた者も、全身にできものやカサブタを持って生きる悲惨な運命をたどることになるのだ。
「この沙門たちは、なんでこんな目に遭ってるんスか?」
「この坊づどもは前世で、出家し戒律を受けておきながら守らなかった。慈しみの心が無く、酒を飲み肉を食らった罪は言い訳できまい。特に積極的に肉を食ったというのは、戒律の第一番である『不殺生』を意図的に破ったということだからな。その因縁でこの地獄に落ち、罰を受けてるのさ」
宝達菩薩はわんわん泣きながら立ち去った。
現代日本のお坊さんたちは酒や肉を平気で摂ってる人も多いけど、大丈夫かなあ?(震)
-つづく-
そういや明日はお釈迦さんの誕生日でしたな……こんなん書いててもバチがあたらないように、近所のお堂にお参りにでも行ってくるべきでせうか。(汗)




