チラ見せ
作者「じゃあ今日は特別に、“転生した瞬間”だけチラ見せします」
七瀬「うわ出た!!予告編!!」
悠「絶対まともじゃねえ」
作者「本編じゃないからね。雰囲気だけね」
■ 橘 湊
暗い。
静かな夜道だったはずなのに、音が消える。
足元の感覚がなくなる。
落ちる、というより――切り替わる。
次に目を開けた時。
石造りの天井。
冷たい空気。
手の中に、知らない重み。
剣。
「……は?」
起き上がろうとして、身体が自然に動く。
重い鎧。
馴染んでいる感覚。
遠くで鐘が鳴る。
“副団長!”
知らない声が、自分を呼ぶ。
湊はゆっくり息を吐く。
そして最初に思う。
「……遥花さんは」
■ 高瀬 遥花
薬草の匂い。
乾いた葉を指で擦る感触。
見覚えのない木の机。
窓の外、石畳の街。
「あれ……?」
手を見る。
少し荒れている指先。
働いてきた手。
記憶が、あとから流れ込む。
薬師。
この街で暮らしている。
知らないはずなのに、全部わかる。
胸がざわつく。
理由もなく、誰かを探したくなる。
「……誰だっけ」
名前が出ない。
でも。
会えば絶対わかる気がした。
■ 神谷 悠
光。
膨大な文字。
空中に浮かぶ魔法陣。
「……は?」
紙ではない。
思考に直接流れ込む知識。
理論式が、理解できる。
理解“してしまう”。
机の上の本を開く。
知らない言語。
なのに読める。
悠は眉を寄せる。
「……夢にしては設定凝りすぎだろ」
ページをめくる手が止まる。
無意識に呟く。
「朱里」
静かな図書館に、その名前だけ落ちた。
■ 篠原 朱里
高い本棚。
天井まで続く書架。
静かな光。
胸元に触れる鍵。
司書証。
「……ここ、どこ……?」
歩く。
足音が響く。
一冊の本が、勝手に落ちる。
拾い上げた瞬間。
文字が光る。
理解できる。
自然に読める。
心臓が少し早くなる。
理由もなく、安心する名前が浮かぶ。
「……悠さん?」
誰もいないのに、そう呼んでいた。
■ 鷲尾 京太朗
衝撃。
地面。
砂埃。
「っっ、いてぇ!!」
起き上がる。
周囲は荒野。
腰に剣。
身体、軽い。
妙に動ける。
遠くで魔物が吠える。
鷲尾、数秒沈黙。
「……いや待て」
剣を抜く。
自然に構える。
笑う。
「これ、当たりじゃね?」
■ 七瀬 心愛
路地裏。
猫。
ランタンの光。
手の中にカード。
「……あれぇ?」
机の上に並ぶ占い札。
客の記憶。
街の噂。
全部、知っている。
頭の中に情報が流れる。
七瀬、ゆっくり瞬き。
そして。
にやり。
「……面白くなりそう」
■ 佐藤 翔太
草原。
風。
目の前に剣。
地面に突き刺さっている。
後ろから声。
“勇者様!”
佐藤、振り返る。
「……俺???」
数秒後。
「いや責任重くない!?」
■ 柊 恒一
王宮の廊下。
足音が静かに響く。
手元の書類。
全部理解できる。
状況も、立場も。
柊、小さく笑う。
「なるほど」
窓の外を見る。
「……全員、来てますね」
■ マネージャー
豪奢な部屋。
鏡に映る執事服。
完璧に整った姿勢。
一礼。
「……ええ、問題ありません」
誰に言うでもなく呟く。
「また管理職ですね」
作者「はい、ここまで!!」
七瀬「続き気になるううう!!」
悠「絶対書く気あるだろ」
作者「ないとは言ってない」
湊「やめてくださいシリーズ増えます」




