親世代襲来
(婚約祝賀会の余韻)
作者
「いや〜めでたいめでたい」
バンッ。
扉が開く。
遥花母
「ちょっと待ちなさい」
全員
「!?」
遥花父
「……説明してもらおうか」
湊母
「そうよ」
湊父
「……水臭いじゃないか」
悠父(壁際)
「私なんて登場してすらいないよ……」
とほほ。
悠
「なんで全員集合してんだよ」
遥花母
「あんなに毎日一緒にいたのに」
しくしく。
遥花父
「青春を共にした仲だろう」
湊母
「息子だと思ってたのに」
しくしく。
湊
「いやそれは」
湊父
「家族ぐるみだったじゃないか」
悠
「いや、でも」
悠母
「まあまあ」
ぱん、と手を叩く。
悠母
「それで?」
全両親、一斉に朱里を見る。
全両親
「あなたが朱里ちゃん?」
朱里
「え、あ、は、はい……!」
囲まれる。
あわあわ。
悠母
「あらまあ」
一歩近づく。
「本当に小さい」
遥花母
「可愛いわぁ」
手を握る。
「うちにも遊びにきてね?」
朱里
「は、はい……!」
湊父
「悠くんはちゃんとしてるのか」
悠
「してる」
遥花父
「遥花を泣かせたら承知せんぞ」
湊
「俺かよ、今言う?」
悠父(小声)
「私だけ存在感薄くないか……」
作者
「今スポット当たってます」
悠父
「そうか……」
全両親、ずいっと前へ。
遥花母
「いつ入籍?」
湊母
「式は?」
悠母
「孫は?」
作者
「気が早い」
朱里、完全にフリーズ。
「え、えっと……」
悠が横に立つ。
「順番に」
低めに言うと、親世代一瞬静まる。
湊父
「ほう」
遥花母
「頼もしいじゃない」
湊母
「ちょっと安心したわ」
悠母
「まあ、あなたが選んだなら」
悠父
「やっと主役らしい台詞だな」
悠
「父さん」
作者
「はい、親世代満足しました?」
遥花母
「まだよ」
湊母
「根掘り葉掘り聞きたい」
悠母
「まずはお茶でも」
朱里
「え、え、え……」
あわあわ。
湊、横で小声。
「頑張れ」
悠
「他人事みたいに言うな」
作者
「親世代、出番終了〜!」
強制フェードアウト。
親世代、ずるずる舞台袖へ。
遥花母
「今度内側にも出なさいよ!」
湊母
「ちゃんと顔合わせ回を!」
悠父
「私にも台詞を……!」
ばたん。
静寂。
朱里
「……今の、何ですか」
悠
「気にするな」
湊
「親ってやつや」
作者
「メタ発言にも程がある」
七瀬
「親世代つよ」
鷲尾
「圧すご」
朱里、まだ少し固まったまま。
悠が小さく息をつく。
「……慣れる」
朱里
「え」
「うちの親も、あいつらも」
遠くで親世代の声。
「聞こえてるわよー!」
全員
「こわ」
――楽屋裏、今日もカオス。




