表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
学校裏の問題児たち  作者: 白柳ユウマ
1/2

プロローグ《突然集められた十人と謎の少女。そして、全てが始まる――》

これは一体……何がどうなってんだ――?


彼がそう疑わしく思う頃には、既に時刻は十六時半を回り、ちょうど前までは明るかった日差しも、燃えるような深紅の夕焼けで覆われ尽くされていた。

今いる場所はもう使われなくなった、旧校舎の裏側。そこに彼も含めた約十人が円を書くように集まっている。

それで十人はなぜか、誰一人として動かずに、唖然と体を固めて、沈黙している。なぜならついさっき、現実的にありえないことが発生したからだ。

――彼たちの目の前には謎の少女が突然と姿を現したのだ。

直接ここに歩いてきたわけではなく、本当に気がつけば少女はそこにポツンと突っ立っていた。

少女は黒いワンピースを身に纏い、身長は百五十センチ程の黒髪ショート。

この十人の円の中心にいて、怪しげにこちらを見つめてくる。それに十人もすぐに混乱しながら少女一点に目を固定される。

この旧校舎の裏側。要は校舎裏にはひんやりとした風が揺ったりと降り注ぎながら吹いていて、その風は彼らの体を寒く震えさせていると思うのだが、まるで十人は体をビクとも震わせない。寒いという感覚を、今は全くと感じないのだ。

だって、混乱しているから。彼らは多分、現在進行形で分からないことだらけだ。だから、今必死に思い返そうとしているのだろう。「なんでこんなことになったのか?」と。


そして、なぜ “自分達” がここにいるのかを。


そうだ。彼たちは好きでこんなとこに集まったわけではない。正確には、あの時に集められたのだ……


――う~ん? 確か、今日もいつものように遅刻して学校行ってから……机には、なんか変な手紙があって……。


それでようやく彼、泰田玲孳(やすだれいじ)も事の発端を思い返そうと、今日の出来事を一瞬にしてフラッシュバックさせた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ