第四十七話
村から氷を大方除去できたところでノクトやラザフォードを含めた村人達は細かい氷の除去と悪魔の襲撃による破損物の除去を始めた。
その頃ホホは避難所の傍で魔法薬の調合をしていた。調合に必要な道具はコンの許可を取って薬屋から持ち出した。
持ち出した道具を一式揃えたホホは同様に持ち出した試薬を目の前に並べた。
ホホは先日に記憶した魔法薬の専門書の中からより収率の高い手順を頭の中で構築していく。頭の中で構築した手順の一つをホホは試す。
「まずはムゲンソウの葉と茎をすりつぶす」
青々としたムゲンソウの葉と茎をすり鉢とすりこぎで十分にすりつぶしていく。
葉と茎の原形がなくなるまですりつぶした後、布巾を用いて木製の容器へ濾していく。濾した緑色の液が入ったムゲンソウの液に褐色の乾燥したコガネタマクサの葉を手で砕いてムゲンソウの液の中へ入れる。
ムゲンソウの緑色の液に砕いた乾燥コガネタマクサの葉に触れた直後、褐色のコガネタマクサのが灰色に変色する。
ホホは次に火を起こして水が沸騰した鍋に聖水の入った小さな鍋を浮かべる。聖水が人肌まで温まったところに乾燥シロガネグサの花を入れる。
人肌の温度を保つために聖水が入った小さな鍋を沸騰している鍋の水から離したりしつつ温度を保っていく。聖水から乾燥シロガネグサの花の紫色の成分が抽出されていく。
紫色の成分が抽出された後沸騰した鍋から小さな鍋を外して常温で覚ます。常温まで冷めた紫色の抽出液に乾燥コガネタマクサの入ったムゲンソウの液を茶漉しで濾しながらゆっくりかき混ぜつつ抽出液に加える。緑色のs気が紫五rの抽出液に勝った瞬間濃青色の液体に変色する。
鍋に入っている花弁を取り除いた後、濃青色の液体が入った鍋をを再び沸騰した鍋のお湯の上に浮かべる。小さな鍋からほのかに湯気が立つまで温めた後温度を保っていく。小さな鍋から水分が飛んでいき、鍋の底から青色の結晶ができる。。
沸騰した鍋のお湯から外して熱を冷ます。常温まで冷めると鍋底からどんどん青色の結晶が育っていく、
なべ底にできた削ぎ落すように漏斗に被せた布巾に流していく。付近に溜まった結晶が十分に自然乾燥させる。
自然乾燥を終えた結晶を薬包紙に包んだ。
ホホは薬包紙に包んだ青色の結晶を天秤の片方の皿に置いた。計量するためもう片方の皿に分銅を置いていく。
天秤が釣り合うとホホは置いた分銅を数える。
「……はあ。全然足りない」
青色の結晶を計量すると得られた収量が想定していた三分の二程度しか得られなかった。もちろん特級魔力回復薬として既存の方法の終了の最大収量ではあるが収率は三割を超えていない。
「しょうがない。別の方法も試そう」
ホホは使った道具を洗浄して次の調合をするために準備していく。
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