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第四十話(表裏)

 ノクトは壁に穴を開けて悪魔達からホホを抱えて穴を通り抜けると薬屋の後ろにある路地裏に出た。

 ノクトは浮遊魔術を発動してホホを抱えたまま空中へ上昇する。


「せっ先生!空⁉何で空飛んでるの⁉」


 突然空中へ上昇している状況に気が動転して騒いでいるホホをかまう余裕のないノクトは一刻も早く悪魔達から離れる事を優先した。


 ノクトが空中へ上昇して薬屋から離れていくとノクトの背後から光の球がノクトを狙って襲い掛かってくる。


 ノクトは背後から襲い掛かる光の球を空中で躱す。背後から襲い掛かった光の球が放たれた方を見るとノクトの背後から悪魔達が浮遊魔術でノクトに攻撃を仕掛けていた。


 背後から攻撃してくる悪魔達にホホは更に気が動転してノクトが抱えている状態で暴れ始める。ノクトもホホを放さないように力いっぱい抱えるがこのままでは暴れるホホを地面に落としかねない。


 ノクトは昼間の修業で勇者の力が回復していない。そのため今のノクトに悪魔を撃退する手段がない。一刻も早くノクトはラザフォードを見つけて合流する必要がある。


 不幸中の幸い火の海だった村は氷の世界に変わり村人の避難誘導もしやすくなっただろう。ラザフォードも村のどこかにいるはずだ。早く合流しなければホホの安全を確保できない。


 そんな事を考えていると背後から追いかけてくる悪魔達に向かって地上から青い火の玉が襲い掛かっていく。悪魔達は地上から襲い掛かってくる火の玉を躱すためにノクトを追いかけるのを中断して別方向へ移動する。

 ノクトは青い火の玉が放たれた地上を見るとそこには青い火を纏った聖剣を握るラザフォードがいた。


「ラザフォードさん!」

 ノクトは悪魔達を退けたラザフォードを見つけるとラザフォードの方へ下降していく。

 ノクトはラザフォードの立っている地上へ着地するとラザフォードの元へ駆け寄った。


「大丈夫だったかノクト⁉」

「ラザフォードさんのおかげでなんとか無事です」


 悪魔に追いかけられていたノクトを心配するラザフォードに無事である事を伝えたノクトは腕に抱えていたホホを地面に下した。


「何で嬢ちゃんとノクトが悪魔に追われてたんだ?」

「どうやらホホが持っている本を手に入れるためです」


 ラザフォードの質問にノクトは冷静に答えた。その後ノクト避難誘導をしていたところから悪魔達から髭ていた詳細を説明した。ノクトの話を聞いたラザフォードも事態を理解した。


「なるほど、それで追われてたわけか」


 ラザフォードはホホが手に持つ本を見て呟いた。


「……あの。先生達は何者なんですか?」


 ホホはノクトとラザフォードを見て質問した。

 ホホは悪魔を直に見た上ノクトやラザフォードが魔術や聖剣術を見ている。この状況でホホに言い逃れや騙す事は難しい。


「俺達は王都から来たんだ」


 先に口を開いたのはラザフォードだった。

 ホホは口を開いたラザフォードに視線を向ける。


 ラザフォードは自分達が先程襲ってきた悪魔を倒すために存在する勇者である事、悪魔達が狙っていた魔王の魔力の欠片を悪魔達から守るために旅をしている事、今回の悪魔達の狙いがホホの大事にしている本である事を説明した。


 ラザフォードの説明を聞いたホホはラザフォードの言った事を完全には理解できずにいた。今まで聞いた事のないことだらけで理解するのが難しいのだろう。けれど今日の出来事で理解せざるを得なかった。


「説明ありがとうございます。獣人のおじさん。何となく理解しました」


 説明をしてくれたラザフォードにホホはお礼を言った。


「けどどうしてこの本を悪魔が狙っているんですか?」


 ホホは大事にしているホホの本を狙う理由をラザフォードに尋ねた。

 ラザフォードはホホの質問に答えようとする寸前、何かを察知した様子でアt利を見回した後すぐノクトとホホを掴み今の場所から離れた。


 らざふぉーが今の場所から離れると次の瞬間何者かが先程までラザフォードが立っていた場所に空中から落ちてきた。


 空中から落ちてきた人物は金色の髪をなびかせて悪魔の顔を模した仮面を被っている。

 金色の髪をなびかせている人物にノクトは視線が釘付けになる。

 他の勇者達が前回闘い互角にやり合う程の仮面の少女が目の前に現れた。

お疲れ様です。

tawashiと申す者です。

本日も読んで頂き誠にありがとうございます。

これからも投稿しますので良ければ次話も読んで下さい。

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