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第三十七話(表裏)

「そんなことしたらアンリが——」

「ノクト。我が眷属より離れていろ」

「⁉」


 ノクトの反論を遮るように魔王はクト場を挟むそして魔王は魔術を発動してノクトを悪魔が囲う外側へ吹き飛ばした。

 吹き飛ばされたノクトは咄嗟に受け身を取って魔王とシャルを囲う悪魔の外側の床に着地した。

ノクトは着地してするに魔王達の方を見た。


 魔王はシャルの体に刻まれた黒の文様に触れた。そして握っている聖剣を自身の体に突き立てた。

 突き立てた聖剣を魔王は自身の体へ刺突した。


「ぐっ!」


 聖剣をj審の体に刺突した魔王は痛みに苦悶の表情を浮かべた。すると自身の体に刺突した聖剣の刀身は刺突して流れ出る血が滴ると、聖剣の刀身は赤く輝き出した。

 刀身が赤く輝くと魔王は赤く輝く聖剣をシャルの体に刻まれた黒い文様に突き立てた。


 黒い文様に聖剣を突き立てると聖剣の切っ先から赤く輝く光の滴が黒い文様の中心へ垂れた。

 赤い光の滴が黒い文様の上に垂れると黒い文様は垂れた光の滴に吸い寄せられたかのように中心へ文様が収束していく。

 吸い寄せられる黒の文様は光の滴を滴らせた聖剣の刀身へ纏わり、絡め捕られていく。


 シャルの体に広がっていた黒い文様が全て聖剣の刀身に絡め捕られると黒い文様は聖剣を伝い魔王の体へと侵食しようとする。

 その時、魔王の体から魔力が溢れ出して絡め捕った黒い文様の上から纏わりつく。

 纏わりついた魔王の魔力は魔王の体に侵食しようとする動きを封じ聖剣の刀身に繋ぎとめていた。


「今だ!」


 魔王が周りにいる悪魔達に合図を出す。すると悪魔達は全身から光の粒子を放ちシャルの体へ光の粒子を送り込む。

 光の粒子に包まれたシャルは徐々に顔色が良くなり、聖剣の傷口が塞がっていく。

 魔王は器であるアンリの体から大量の魔力を溢れさせて黒い文様を聖剣に縛り付けると、魔力を溢れさせた魔王の体が床に倒れた。


 床に倒れた魔王の体から溢れていた魔力が途絶えると黒い文様を絡め捕った聖剣に魔王の魔力が纏わりついたまま空中を移動する。

 空中を移動する魔王の聖剣はノクトの目の前まで移動すると、魔王の聖剣はぴたりと動くのをやめた。


『ノクト。お前の聖剣で我の魔力ごと呪いを絡め捕った聖剣を壊せ』


 聖剣から魔王の声がするとノクトは状況を理解する。

 ノクトは聖剣を構え直した。構え直したノクトは一気に魔王の聖剣に向かって一閃する。

 聖剣を一閃させると黒の文様と魔王の魔力が纏っている聖剣に刃が触れた瞬間、凄まじい火花が刃同士が触れた部分から散っていく。


 そして激しい火花が散るとノクトの聖剣の刀身から鋼色の炎が刀身に纏った。

 刀身に鋼色の炎が纏ったノクトの聖剣は魔王の魔力と黒い文様ごと魔王の聖剣の刀身を融かし斬っていく。


 ノクトは聖剣に魔力と勇者の力を注ぐと、ノクトの聖剣に纏う鋼色の炎はより激しく、より濃く刀身に纏わり、ついに魔王の魔力と黒い文様ごと魔王の聖剣を断ち切った。

 断ち切られた魔王の聖剣はの句tのの聖剣に纏っている鋼色のhの緒が燃え移り魔王の魔力と黒い文様と共に焼かれていく。


『……よく……やった。こ……れで、……』


 融かし斬った魔王の聖剣から魔王の声が徐々に消えていく。

 ノクトはすぐに魔王の聖剣から悪魔達が囲むシャルとアンリの方に視線を移す。

 悪魔の体はすでに大半が光の粒子に変わりシャルとアンリの体を包み込んでいた。

 そして悪魔の体が全て光の粒子に変わった直後シャルとアンリを包み込んでいた光は全て消失した。

お疲れ様です。

本日も読んで頂き誠にありがとうございます。

これからも投稿していきますので良ければ次話も読んで下さい。

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