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第二十七話(表裏)

 光の柱から姿を現したノクト達の視界に広がるのは何もない純白の空間だった。

 何もない純白の空間には二つの影があった。


 影の一つは漆黒の服と金色の髪の人物——魔王。

 もう一つの影は全身純白の姿の人物——傍観者。


 視界に映る傍観者は片手で魔王の胸倉を掴み剣の切っ先を首元に突きつけていた。


「約束は守ってくれたようだな。シャルロット」


 そう言うと傍観者は魔王の胸倉をつかんだまま背後に現れたシャルロット達を見た。

 傍観者と視線が合ったシャルは鋭い眼光を向けた。


「あんたの言った通り、ノクトを連れて来たわ」

「それにしては他の客を連れてきたみたいだな」


 シャルの言葉に傍観者は若干苛立ちを感じる刺々しい声音で返した。

 魔王の胸倉を掴む傍観者の手から光が溢れると、光が檻の形状に変形して魔王を閉じ込めた。

 閉じ込められた魔王は光の檻から脱出しようとするが、魔王が閉じ込められた檻の柵を掴むと火花が散り咄嗟に手を放す。

 魔王は咄嗟に柵から放した手を見ると、光の柵に触れていた掌が火傷を負っていた。


「その檻は力尽くでは絶対に抜け出せない。力尽くで脱出すれば今のように怪我を負うぞ」


 傍観者は魔王を一瞥して檻について説明すると握っている剣を檻に向かって刺突する。


「⁉」


 刺突した剣は檻の中の魔王の肩に突き刺さった。突き刺さった方から血が滴ると同時に魔王には鈍痛が奔る。


「そこでじっとしているんだな。魔王」


 傍観者は魔王に忠告すると背後にいる勇者と悪魔に視線を変えた。


「さて、これほど余計な者達を大勢連れてくるとはどういうことだ。シャルロット?」


 シャルを見る傍観者は凍てつくような視線をみけていた。


「そんなの簡単よ。私はあんたにひれ伏したわけではないわ」


 傍観者と視線が合うシャルは凍てつく視線を向けられたにもかかわらず依然と意志の籠った視線を向けている。


「そうか。なら少し痛い目に遭ってもらうか」

お疲れ様です。

本日も読んで頂き誠にありがとうございます。

これからも投稿していきますので融ければ次話も読んで下さい。

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