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第二十五話(表裏)

 ノクトが目の前を照らす光から解放されると、視界に広がるのは漆黒に染まる空間だった。


「ここは——」

「私達の根城の中よ」


 ノクトが転移された空間を見回しているとシャルはノクトに悪魔の根城である事を告げた。


「なんで急にここに連れてきた?」


 突如転移した空間に二人きりの状況でノクトはシャルに尋ねた。

 尋ねられたシャルは少し間を空けて口を開く。


「魔王が傍観者に攫われた」


 シャルは単刀直入に説明を始めた。


「傍観者から魔王のいる場所に行くのにノクト、貴女のッ身柄を確保するのが条件に出されたの」


 シャルが説明を続けるとノクトはシャルの話を聞いて事態を理解しようとする。


「つまり魔王を助けたければ俺を引き渡せって事なんだな?」

「……そうよ」


 ノクトの推測で出した事象をシャルは申し訳なさそうに答えた。

 そしてシャルはノクトと相対した。


「傍観者は言ってたの。本当に欲しかったのは魔王ではなく、魔王の器になっているアンリの体って言ってた」

「⁉」


 シャルの説明にノクトは驚きで目を見開いた。

 ノクトは相対しているシャルにすごい形相で目を合わせた。


「何で傍観者がアンリの体を必要としてるだ⁉」


 ノクトは目の前のシャルの肩を掴んだ。


「知らないわ!奴が何を狙いなのか分からない!だからノクトをここへ連れてきたのよ!」


 シャルは肩を掴み強引に揺らすノクトに声を荒げてノクトの腕を掴む。


「私はノクトもアンリも大事なの。どちらかのためにどちらかを切り捨てるなんて絶対にしない」


 シャルは力強くノクトの腕を握り鋭い眼差しでノクトの目を見つめた。


「何か策があるんだよな?シャル?」

「もちろん。そうでなきゃ強引にここへ連れてきたりしない」


 シャルの強い言葉にノクトは自然と掴んでいたシャルの肩を放した。


「その策、教えてくれ。ただし——」

「ただし?」


「他の悪魔や勇者達がいる場所でその策を伝える。それが条件だ」

「分かったわ」


 ノクトの条件にシャルは承諾した。

お疲れ様です。

本日も読んで頂き誠にありがとうございます。

これからも投稿していきますので良ければ次話も読んで下さい。

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