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第十二話(表裏)

「頼みたい事?」


 シャルの言葉に勇者一同は頭上に疑問符を浮かべた。

 シャルは頭上に疑問符を浮かべた勇者一同に頼み事を口にする。


「傍観者を討つために私達と協力してほしい」


 シャルかの口から出てきた言葉にノクトを除いた勇者達は目つきが変わった。

 ノクトは悪魔や魔王からシャルと同じ事を言われているので他の勇者達よりも反応が鈍かった。


「具体的に私達に何をさせたいのですか?」


 シルフィーはシャルが頼み込んだ事の詳細を尋ねた。


「傍観者は私達悪魔側とあなた方勇者側が争う事を望んでいました。ですが現在、悪魔と勇者の間に共通の敵である傍観者が現れて当初の狙いからはずれました。傍観者は次の退屈しのぎに勇者と悪魔を全て殺す気でいます」


 シャルは説明を続けると勇者位と同はシャルの話を素直に聞いた。


「ですので勇者の皆さんに私達と傍観者を倒す同盟を組んで頂きたい」


 シャルの口から頼み事、傍観者を倒すために同盟を組む提案を聞いた勇者一同は少しだけ眉をひそめた。


「今すぐ同盟を組めと這いませんし、傍観者を倒した後も同盟を組み続けろとは言いません。ですが傍観者を倒すまでの間、その期間だけでもいいのです。どうか私達に力を貸して下さい」


 シャルは一頻り説明を終えると背筋をまっすぐにしたまま頭を下げた。

 頭を下げたシャルに対してシルフィー、ファルコ、ラザフォードは驚きで目を丸くした。

 今まで殺し合った事のある悪魔側のシャルが頭を下げて頼み込む姿に勇者である三人は驚かざるを得なかった。


「シャル、頭を上げてくれ」


 ノクトは頭を下げているシャルに頭を上げるよう声をかけた。

 ノクトの言葉にシャルは少し間をおいて頭を上げた。


「魔王にも同じ事を言われた。それに俺達にとっても傍観者が敵なのは変わらない」

 頭を上げたシャルにノクトは共通の敵である傍観者について魔王にも同じことを言われたのを伝えた。

「俺は協力関係になるのは構わない。で、シルフィー達はどうだ?」


 ノクトは背後を一瞥して後ろにいた勇者三人に同意を求めた。

 ノクトと視線が合うとシルフィー達は口を開く。


「私もノクトの意見に同意です」

「こいつの考えに同意するのは腑に落ちませんが、今は悪魔の意見に乗りましょう」

「もちろん俺も賛成だ」


 勇者三人がノクトの意見に賛同するとノクトはシャルの目の前に手を差し伸べた。


「その手は?」


 シャルは目の前に差し伸べられたノクトの手にふと疑問を口にする。

 その言葉にノクトは返答する。


「協定成立の握手だ」


 ノクトはシャルの疑問に返答するとシャルの手を半ば強引に握った。

 強引に握手をしたノクトに驚くシャルだったがノクトの力強い握手にどこか安心感を抱いた。

お疲れ様です。

本日も読んで頂き誠にありがとうございます。

これからも投稿していきますのでこ良ければ次話も読んで下さい。

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