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第二話

 イプシロンが去った後、ノクト達は譲り受けた聖典の原本オリジナルに目を通していた。

 原本に書かれていたのはイプシロンの言いた通り今から大昔の過去が記されていた。



 大昔に人々は神々の加護を受け賜った。

 神々の加護により人々はより豊かな暮らしを営んだ。

 その中で特に神々の加護を強く賜った九人の者達がいた。


 その九人は先の未来の平和を左右する者達として崇め奉られた。

 九人の内一人の謀により九人の中で仲違いが生じた。

 仲違いの結果一人は八人と袂を分かち別の方法で平和を実現しようとする。


 その一人は神々が地上にいた時から存在した古代魔獣の力を取り込んだ。

 その者は後に勇者と呼ばれる八人と対をなす魔王として名を馳せた。

 後の魔王を裏切り隔離した者は今後世界の裏側で聖典の偽物を世に広げ民衆を操る。

 そして七人の勇者と魔王は長きにわたる戦いを強いられる。



 記された聖典の原本を読んだノクト達は驚愕の事実に目を丸くした。


「まさか。こんな事って」


 原本に目を通したシルフィーは大昔の真実に頭の中が混乱していた。

 これまで呼んだ事のある聖典にはこのような記述は何一つされていなかった。


「魔王がかつての勇者と同じ仲間だったなんて」


 ファルコが驚きで目を大きく見開いているのも無理はない。

 今まで敵と思っていた魔王が実はかつての勇者達と同胞であるとは予想もしていなかった。

 それだけでなくかつての勇者の中に裏切り者がいて、その者が湯者と魔王の袂を分かち敵対させた。そして聖典の偽物を広げ世界を裏で操っている事実に驚きを隠せなかった。


「この裏切り者って」

「おそらくこの前戦った白装束の野郎なんだろう」


 ノクトとラザフォードが口にした裏切り者、先日悪魔達と共闘して滅した白装束の人物の事も記されていた。


「おそらくここに書かれている事は本当の事なんだろう。あの悪魔の言う通り俺達の勇者の紋章がそう訴えかけている」


 ラザフォードは左目に刻まれた勇者の紋章から伝えられる紋章の意志を口にした。

 ラザフォードだけでなくこの場にいるノクト、シルフィー、ファルコもその事は自身の紋章から訴えかける紋章の意志で理解していた。


「まずはこの聖典を王宮の解析班に解析をさせましょう。これが本物であるという事を証明しないといけません」

「それもそうだ。そうでないと国民に知らせるには証拠は不十分だ」


 シルフィーとた座フォードはそう言うとノクトの持つ聖典に目を向けた。


「とりあえずこの場から出て王宮へ戻ろう」


 ノクトは聖典の原本を懐にしまうと転移魔術を発動した。

 転移魔術の魔法陣が四人の足元に広がると光の柱が四人を呑み込んだ。

 そして光の柱と共に魔法陣が消えると四人の姿も跡形もなく消えていた。

お疲れ様です。

本日も読んで頂き誠にありがとうございます。

これからも乙こうしていきますので良ければ次話も読んで下さい。

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