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第二十六話(表裏)

 殺気を放つ白装束の人物と対峙するノクトは聖剣を構える。

 先程までノクトと対峙していた白装束の人物が瞬く間に姿を消した。

 構えた聖剣委は聖なる気が纏い出すとノクトは右へ振り返って聖剣を振りかぶった。

 聖剣を振るったところには既に白装束の人物がノクトの右側に立っていた。


「⁉」


 白装束の人物は咄嗟にノクトから距離を取って聖剣の斬撃を躱すが、聖剣の纏う聖なる気が白装束の服を掠めた。

 聖なる気が掠めた部分を見る白装束の人物はすぐにノクトへ視線を変えた。

 そして再び白装束の人物が姿を消すとノクトは背後を振り返り、聖なる気を纏った聖剣を背後に振るう。


 背後に振るった聖剣から聖なる気が放たつと、ノクトの背後には再び白装束の人物が低位ていて掌から雷撃を放とうとしていた。

 聖剣の聖なる気と雷撃が衝突すると衝撃波が吹き荒れた。


 ノクトは放たれた衝撃波に体勢を変えて吹き飛ばされないようにする。

 白装束の人物は衝撃波が広がる直前に再びその場から姿を消した。

 広がる衝撃波が周囲にいる悪魔達や勇者達の所まで吹き荒れると、悪魔達や勇者達も吹き飛ばされないように体勢を変えた。

 衝撃波が空間中に広がり切るとノクトは自身の前方の奥へ視線を映した。


「どうした?傷一つ付けられたくらいでどうこう言ってたくせに、あれ以降俺に一発も攻撃が当たってないじゃないか?」


 ノクトは白装束の人物に挑発的な言葉を投げかけると白装束の人物は眉をひそめた。

 ノクトが白装束の人物の動きを先読みできているたった一つのポイント。


 それは白装束の人物の視線だ。


 白装束の人物が時間を止めて移動する直前、白装束の人物は移動する先の場所に視線を移していた。そして時間を止めている間、物体に干渉できない。だから時間を流し直した直後に攻撃した。

 ネタが分かれば対処は簡単だ。

 白装束が向けている視線の先を注意深く見て、姿を消した直後、視線の先に攻撃をすれば白装束の人物に反撃ができる。


「どうやら少しお前を甘く見過ぎていたようだ。他の悪魔や勇者達よりも腕が立つし、勘も鋭い。改めて評価を変えよう」


 そう言うと白装束の人物はノクトを見た。


「言っておくがこれからは相手するのは俺だけじゃない」


 ノクトは先程から肌がひりつく感覚を覚えた。

 前までなら出会いたくないような、複雑な思いがこみ上げるが、この場では心強い感覚だった。

 ノクトの隣から人影が現れた。


「俺らでお前の相手をするんだ」


 ノクトの隣にはシャルが姿を現した。

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