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第二十一話(表裏)

 聖剣術によって翼竜の四肢を切り刻んだノクトは聖剣を鞘に納剣した。


「お前も翼竜を倒せたみたいだな?」

「誰に向かって言っているんだ?」


 聖剣を納めたノクトの視界に映るファルコはノクトと同じく聖剣を鞘に納めていた。

 そのファルコの背後には鱗が砕けていたるところに深い切り傷が刻まれ、傷口から大量の血が流れていた。


「全員無事の陽ですね」

「そうみたいだな」


 ノクトとファルコが目を合わしているとすぐ傍からシルフィーとラザフォードが話の輪に入ってきた。

 すでにシルフィーとラザフォードは聖剣を納剣していた。

 ノクトとファルコの話に混じったシルフィーとラザフォードの背後にも地面に横たわっている翼竜の体があった。


 四人が集まると足元に魔法陣が浮かび上がった。

 魔法陣が浮かび上がった直後、魔法陣から光の柱が魔法陣から浮かび上がり火山地帯から四人の姿が魔法陣と共に一瞬で消えた。

 ノクトが呑み込まれた光の柱から出ると今までいたはずの火山地帯から元々いた塔の中に戻っていた。


「どうだ?お前が仕掛けた罠を掻い潜られた気分は?」


 塔の中にいるはずの声の主にノクトは煽るように塔の声の返答を待つ。


『少し甘く見ていたようだ。駒と言っても流石は勇者の四人だ。翼竜程度の相手では大した敵にならないか』


 塔の声はノクトの煽るような発言に対して全く感情を逆立てていない声音で返答した。


「それにあんたは他の駒たちも舐め過ぎたようだな?」


 ノクトがそう言った直後、壁に楯突けられている鉄扉が開く。

 開かれた鉄扉から出てきたのは異形の顔をしている黒いがとうを羽織っている者達が現れた。


『ほう。悪魔達も私の作った罠を掻い潜るとは、想定外だ』


 塔の声は現状に驚いたような言葉を発した。しかし言葉とは裏腹にしゃべる声音は冷静だった。


「ノクト様の言う通りです。あなたは私達を舐め過ぎです。私達を潰したいなら罠で襲い掛かった怪物をもっと強くするべきでした」


 現れた悪魔の一帯が塔のの頂上を見ながら話した。

 悪魔の言葉に塔の声は何も言葉を返さなかった。

 そして少し間を空けて塔の声は言葉を発した。


『本当に予想外だ。だがここまで退屈しのぎをしてくれた褒美だ。私に謁見する権利を与えよう』


 塔の声がそう言うと塔の頂上から光が差し込んだ。

 差し込んだ光は床を照らすと、床に魔法陣が展開された。


『この魔法陣を通れば私の元へ転移される』


 塔の声は床に展開された魔法陣に着いて語ると悪魔達はすぐに床に浮かんだ魔法陣へ移動した。

 床に展開された魔法陣を踏んだ悪魔達はすぐさま跡形のなく姿を消した。


「私達も魔法陣の方へ行きましょう」


 シルフィーは目の前で転移していく悪魔達に続くように言葉にすると魔法陣へ歩み寄る。

 シルフィーの後を追うように勇者三人も魔法陣の元へ進む。

 魔法陣の元にたどり着くと勇者達は一瞬にして姿を消した。

お疲れ様です。

本日も読んで頂き誠にありがとうございます。

これからも投稿していきますので良ければ次話も読んで下さい。

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