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?????話

「……力、だと?」


 ノクトは訝しげな表情を浮かべて声の主が放った言葉に答えた。


『我の子孫に信用できない者の力を貸してただで済むと思っているのか』


 魔王は聞こえてくる声の主の言葉にこちらも訝しげな表情に変わる。


『勘違いしないでほしい。私は力を得る方法を教えるだけで力を渡すことはしない。その方が面白いからな』


 魔王の言葉に追加で説明をした声の主の声にはどこか余裕のある声音だった。

 まるで魔王の威圧的な言葉すら何も感じていないかのように。


「まずは話を聞いてからだ。その後にお前の話を呑むか決める」


 声の主の言葉を聞くと言ったノクトは真剣な、そしてどこか威圧的な目をしていた。


『やはり賢い者だと思っていた。ノクト。悪いが魔王はここで退場してもらおう』


 声の主がそう言うと暗闇の空間から魔王の姿が一瞬で消えた。


『さてやっと二人になった。これで魔王に知られずノクトに力えお手に入れる方法を教えられる』

「もったいぶってないで早くその方法を話せ」


 声の主の悠長な話し方に苛立ちを覚えたノクトは早急に声の主が伝えたがっていた力を手に入れるについて話させようとした。


『まずはノクト。悪魔側が勇者全員の紋章を手にしたのは知っているな?』


 声の主が勇者の紋章について話題にするとノクトは眉をひそめた。


「あぁ、誰かが仕組んだ謀略通り、俺達の紋章が全て複写されたのは知っている。それがどうした?」

『そうか。ならなぜ悪魔側が勇者の紋章を複写したのかは知っているか?』


 ノクトが声の主の言葉に答えると声の主は再び質問をした。

 声の主の新たな質問にノクトは答えが分からず黙ってしまった。


『そうなるのも無理はない。なら教えてやろう。ノクトが大事に思っている英傑の紋章を持っているアンリエットに勇者の紋章を転写するために紋章を複写したのだ』


 声の主からアンリの名前が出てきてノクトは目を大きく見開いた。


「何でアンリが英傑の紋章を持っているのを知っている⁉」

『さっきも言ったが私は暇つぶしのためにシャルロットとノクトの周辺の者達を上手く動くように謀略を仕掛けた。アンリエットが悪魔側に捕まったのも私の策通りなのだ』


 ノクトが若干怒りの感情を剥き出すと声の主はどこか鹿野重名子供のように高い声音で答えた。

 声の主の言葉とくぁねに不快感を覚えたノクトは鋭い眼光を向き出した。


『本題に戻ろう。魔王は自身の魔力の欠片が一部ノクトの体内に順応したせいで果然に復活できないでいた。だが一つ全く別の方法があった』

「別の方法?」

『そうだ。魔王は勇者の力を全て集約した英傑の体を新たな器にする。それで完全復活を目論んでいる』


 声の主の言葉にノクトは驚愕した。

 アンリを新たな器として魔王がシャルに紋章を複写していた事を知ったノクトは憤慨しそうになる。


『そこでノクト。お前も同じように勇者の紋章をその体に集約すれば魔王に対抗できる。幸い魔王が新たな器に入るには時間を要する。それまでに紋章を集約する事だな』


 声の主が対抗するための方法を放すとノクトは訝しむ表情を浮かべた。


『私は伝える事は伝えた。これからどうするかはノクト次第だ。精々私の暇つぶしのために掌で踊ってくれ』


 声の主が話し終えるとノクトのいる暗闇の空間から急に光が満ちていきノクトを呑み込んだ。

お疲れ様です。

本日も読んで頂き誠にありがとうございます。

これからも投稿していきますので良ければ次話も読んで下さい。

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