表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
195/336

第十話

 ヒストリア王国、王宮。


 王国の魔法薬研究の最先端である王立研究所の室内庭園では水色の触り心地の良さそうな猫の耳を頭頂部に着いた人物がいた。


 ホホは庭園に育つ薬草に水を与えていた。

 ホホは王都に訪れてから元聖騎士のレイノスの反逆が終わってから新たに国王に就任したシルフィーの尽力もあり王国の魔法薬研究所の助手として勤めている。


 最初はレイノスの反逆を食い止めた後すぐに王都から去ったノクトの後を追う事にしたが、シルフィーがノクトに頼まれた『ホホの安全』を確保するために王立研究所へ籍を置くことになった。


「これでよしっと」


 室内庭園の薬草に必要な分の水を与え終わったホホは庭園の薬草を見た。

 ホホは研究所に来てから一日も欠かさず魔法薬の薬草を育ててきた。初めて種から薬草を育てた薬草はすでに実を実らす段階まで成長していた。


 その中でも自然界でしか身を造らないと言われている薬草、コンゴウユリソウの実が実りもうすぐ薬草として使える時期までもうすぐの状態まで成長した。

 ホホはその様子を毎日見て記録をするのが研究所に来てからの楽しみの一つとなっている。


「先生が聞いたら驚くかな……」


 ホホはどこか遠くを見る目で空を仰いだ。


 ノクトと出会ってから一年以上経過した。そしてノクトから魔法薬を教わった期間は約半年。

 教わる期間としてはあまりに短いものだったがノクトから教わった事柄はホホにとって研究所に籍を置いてからの研究にとても有用だった。


 そのおかげでホホはすぐに研究所の一員として馴染めた。

 そしてホホが任された『人為的農法による魔法薬材料の品質』についての研究を行っていた。

 本来室内庭園には原則一人での行動は認可されていない。


 庭園を一人で行動できるのも研究という理由があるからだ。

 一通り庭園でする事を終えたホホは庭園を出た。


 ホホは庭園を出ると更衣室へ向かい庭園用の作業着から研究所で行動するために白衣に着替えた。

 着替え終わったホホは王立研究所にあるホホの机の席に着いた。

 研究所の研究員が資料をまとめる机にはホホ以外誰もないかった。


 ホホが席に着いたのは午前八時。研究所の研究員が仕事を始めるのは午前九時から。


 ホホは研究のために早朝から研究所に向かう必要があったのでどうしても庭園での仕事が終わった後に一時間弱誰もいない机で資料をまとめていた。

 ホホにとって研究所に勤めてからの習慣になっている。


 一時間弱で庭園で育てている薬草の状態を記録した資料をまとめていると徐々に研究員の人達が入室してくる。


「おはようございます」


 ホホは資料作成をしながら研究所に現れてくる研究員に挨拶を交わした。


「おはよう。今日も早いね」


 ホホが挨拶をした研究員はいつも通りの挨拶をして自分の机に向かう。

 そして午前九時になる頃には机が並ぶ部屋には研究員全員の机に定員が揃った。

 ホホは庭園の薬草の資料をまとめ終わると午前九時を告げる王宮の鐘が外から聞こえた。

お疲れ様です。

本日も読んで下さい李誠にありがとうございます。

これからも投稿していきますので良ければ次話も読んで下さい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ