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第九話

 一通り聖典に目を通したノクトは聖典を閉じた。

 聖典に目を通したノクトは椅子から立ち上がり受付の方へ向かった。


「いかがなさいましたか?」


 受付に着いたノクトは目の前にいる受付の女性に握っている聖典を受付の机に置いた。


「聖典の複写の許可が欲しいのですが?」

「すみませんが聖典の複写の許可には申請書を提出して国からの許可が下りないと複写は認可されません」


 ノクトがザイロン王国の聖典の複写の許可を取ろうと受付の女性に複写の許可を聞いてみると受付の女性は聖典の複写の許可が下りるまでの過程を説明してすぐに複写の許可が下りない理由を伝えた。


「ちなみに申請書を提出してからどれくらい時間がかかりますか?」


 ノクトは複写の許可が下りるまでの期間を受付の女性に尋ねた。


「早くても二週間はかかると思います」


 ノクトの質問に受付の女性は複写の許可にかかる期間を伝えると、ノクトは若干鈍い顔を浮かべた。


「複写の許可を申請したいので申請書をお願いします」

「分かりました。少々お待ちください」


 ノクトは聖典の複写の許可を摂るために受付の女性に申請書の発行を依頼した。

 受付の女性は背後にある棚の方を振り返り一枚の紙を取り出した。

 受付の女性が受付の机に手に取った一枚の紙を置くとノクトは机に置かれた紙を視界に映す。


「こちらが申請書になります。こちらの欄の項目にご記入して下さい」


 受付の女性は申請書の記入欄の説明をすると一本のペンを申請書の上に置いてノクトに渡した。

 ノクトは申請書の上に置かれたペンを手に取って申請書に必要な項目に記入していく。

 記入し終えたノクトは申請書を受付の女性にペンと共に渡した。


「ありがとうございます。二週間後に一度当図書館に来て下さい。申請許可が下りていれば聖典の複写は可能です」

「分かりました。ありがとうございます」


 受付の女性の話を聞いたノクトはお礼を伝えた後、再び本棚の方へ足を進めた。

 ノクトは本棚と本棚の間を進んでいくと本棚に置かれている本が魔法薬に関する専門書が並んでいる区域に着いていた。


「ここはあいつが喜ぶ場所だろうな」


 ノクトはどこか懐かしそうな雰囲気を漂わせて呟いた。

 ノクトは一年以上も顔を合わせていない魔法薬の教え子の事を思い出した。


 ノクトに魔法薬を教えてもらうために嘆願したホホの事を思い出したノクトは今頃どうしているのか、ふと考えた。

 けれど今すべきこととは無関係であり、自分の旅で共にいてはホホに危険が及ぶ。


 ノクトはふと浮かんでしまった考えを振り払うように首を振った。

 ノクトは大図書館の出口へ進んだ。

お疲れ様です。

本日も読んで頂き誠にありがとうございます。

これからも投稿していきますので気が向いたら読んで下さい。

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