第四話
封印の布に巻き付いたままの赤い剣を持って部屋を出たノクトはその足で村の外れに速足で向かった。
村の外れの森に入ったノクトは周りに人がいないか警戒しながら目の前に生えている一本の樹に掌を向けた。
ノクトが掌を向けた樹は胃旬にして切り刻まれて切り倒された。切り刻まれた樹は等間隔に切りそろえられた木材に一変した。
ノクトは木材に変わった樹の一部を手に取ると風と熱、水の魔術式を木材を握った手に浮かべた。
浮かべた複数の魔術式を絶妙なバランスで発動して手に持った木材から水気を除去していった。
ノクトが握った木材から水気が完全に除去されると少し前までの木材と違い引き締まった、それでいて急激に水気が失われたにもかかわらず木材にひびが入っていなかった。
綺麗に乾燥させた木材をノクトは魔術によって更に切り刻んだ。
ノクトの魔術によって切り刻まれた木材は二枚の板に形状が変わっていた。
ノクトは二枚の板の端を揃えて重ねると二枚の板は木製の鞘に形絵おあらわにした。
「まずは入れ物はできた。今度は封印術式だ」
そう言うとノクトは板を重ねて作った鞘に糊付けや留め具で固定しないままの鞘に封印術式を刻み出した。
ノクトの手から広がる術式が鞘に広がり出すと傍にある赤い剣に巻き付いている封印の布は鞘に広がる封印術に共鳴するように術式が光り出した。
ノクトが展開した封印術式が完全に鞘に刻まれるとノクトは封印の布に巻き付かれた赤い剣を手に取って封印の布を外し出す。
封印の布が外れるごとに赤い剣から怪しげな輝きと握っているノクトに向けられる殺気が刀身から放たれていた。
赤い剣に巻き付いていた封印の布が完全に外れると赤い剣の刀身は刀身の色と同じ光を放って柄を握っているノクトに火花を散らして攻撃をした。
ノクトは赤い剣の攻撃に魔術で防御しながら先程作った鞘を再び手に取った。
手に取った鞘をノクトは火花散る赤い剣に納剣した。
納剣された赤い剣は鞘に納まった瞬間、先程までノクトに攻撃ぢていた火花が消えて大人しくなった。
「やっとおとなしくなったか、このじゃじゃ馬が」
鞘に納まりやっと大人k¥しくなった赤い剣にノクトは悪態を吐きながら腰に携えた。
ノクトは先程まで赤い剣を包み込んでいた封印の布を手に取ると、ノクトが両手で封印の布を掴んだ瞬間、封印の布が粉々に切り刻まれた後のように細かく散った。
ノクトの予想通り、封印の布は赤い剣を封印するのに限界が着ていたようだ。
すぐにでも赤い剣の鞘を造って正解だった。
ノクトが赤い剣を手懐けるにもまだ時間がかかりそうだ。それにこのまま封印の布を酷使し続ければ関係のない人々にも影響が出てしまう。
「早めにこの剣を手懐けないとさすがに使い物にならない」
ノクトは新たな鞘に納まって大人しくなった赤い剣を見ながら呟いた。
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