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第一話

「やっと目的地か」


 風が強く吹く中、フードが付いた外套を深々と被ったノクトは視界に映る簡素な造りの建物が並ぶ村へ到着した。


 村に足を踏み入れたノクトは村に着いたその足で村の中央へ向かった。

 村の中央へ向かうノクトは村の光景を目に映す。


 外には誰もおらず一見すればゴーストタウンに見えてしまう。だがノクトが横切っていく簡素な建物の窓から見える村人達は建物の中に閉じこもっていた。

 窓から見える村人達の肌は一部が爛れていた。


「どうやら噂は本当らしいな」


 ノクトは村に到着する前に立ち寄った村の住人から聞いた話、病気が蔓延している噂が本当である事を知った。

 ノクトは病気が蔓延している村の中央へ進んでいると、ノクトの視界には巨大な赤黒い物体が映った。


 赤黒い物体の傍に到着したノクトは右目の紋章に意識を集中した。

 ノクトの右目に現れた紋章は徐々に幾何学的な文様がより複雑に変えた。形を変えた紋章が現れた右目に映る赤黒い物体はどす黒い気を放っていた。


「こいつが村の病気の元凶だったか」


 赤黒い物体から漂うどす黒い気は村中に広がっていた。多賀陽どす黒い気は蜘蛛の巣のように広がって糸の末端に村人達が繋がっていた。

 ノクトは赤黒い物体の前に左手をかざした。

 かざした左手には紋章がすでに浮かんでいた。

左手の紋章はより複雑な文様へと形を変えていた。形を変えた紋章は複雑な文様へと形を変えると紋章から透明な樹を放ち出した。


 紋章から放たれた気は赤黒い物体から放たれているどす黒い気と交わり消失していった。

 蜘蛛の巣のように広がるどす黒い気はノクトの紋章から流れる透明な樹と混じると、透明な気は蜘蛛の巣の中心から伝っていく。


 透明な気が末端の村人達に伝わると、村人達に現れた爛れた肌がみるみるうちに元の肌に戻っていった。

 どす黒い気を放っていた赤黒い物体はノクトの紋章が放つ透明な気と完全に交わり消失すると、赤黒い物体の表面に亀裂が奔った。


 亀裂が奔った赤黒い物体は独りでに砕け始めて自壊していく。

 自壊していく赤黒い物体にノクトは左手を握り拳をつくり赤黒い物体に着き出した。


 赤黒い物体にノクトの拳が触れると赤い物体は完全に砕け散った。砕け散った赤黒い物体の中心には一本の赤い剣が地面に突き刺さっていた。


 ノクトは突き出した左手で地面に突き刺さった赤い剣の柄を掴んだ。

 ノクトが柄を掴んだ瞬間、赤い剣から赤い火花が刀身から散り出した。刀身から散っていく赤い火花は時間が経過するごとにその激しさを増していった。


 散っていく火花の苛烈さが臨界点を迎えた瞬間、散っていた火花は一気に途切れた。

 火花が途切れるとノクトは地面に突き刺さった赤い剣を引き抜いた。

 引き抜いた赤い剣を握ったノクトはそのまま正眼に構えた。


「ようやく落ち着いたか。このじゃじゃ馬が」


 正眼に構えた赤い剣を見るノクトはぼそっと呟いた。

 右目に映る赤い剣は先程まで放っていたとげとげしい赤い気が今は周囲に放っていたとげとげしい赤い気は嘘のように凪いでいた。


 ノクトは正眼に構えていた赤い剣をノクトは大きな布で包み出した。

 布に包まれた赤い剣をノクトは腰に携えた。そのままノクトは息を大きく吸って大声を発した。


「村の住人達よ!病気の元凶は俺が断ち切った!これで病気に怯えることなく暮らせる!」


 村の中心で病気の元凶を断ち切った事を大声で伝えたノクトはそのまま村の外へ出る方向へ足を進めた。

お疲れ様です。

本日も読んで頂き誠にありがとうございます。

これからも投稿していきますので良ければ次話も読んで下さい。

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