第二十八話(裏)
シャルが教師棟の近くへ到着すると視界には教師棟から出てきたミラーが視界に映った。
シャルは教師棟から出てきたミラーの元へ駆け寄ると、ミラーは駆け寄ってくるシャルが視界に映った。
「あんたの方は何か収穫があったの?」
「あまりに情報過多なので早めに話した方がいいと思ってここに来ました」
近くに駆け寄ったシャルにミラーは分かれる前と雰囲気が違う様子に何か白髪の仮面から情報を得られたのか尋ねた。尋ねられたシャルは白髪の仮面から得られた本題から外れた情報を多く手にしてしまいミラーと共有してすぐに整理した方がいいと思った旨を伝えた。
「ここで話をするのもなんだし、私の部屋で話を聞くとしますか」
ミラーはそう言うとシャルが教師棟へ来た道の逆方向へ二人は進み出した。
寮へ戻った二人はミラーの部屋へ入ると、ミラーは学習机の前の椅子に、シャルはカーペットの上に置かれているクッションの上に座った。
「早速だけど、あんたが手に入れた情報を教えて?」
「分かりました。実は——」
ミラーがシャルに得られた情報を尋ねると、シャルは白髪の仮面から得られた古代神聖術の使い方と本題とは外れる白髪の仮面の体の正体についての情報をミラーに全て話した。
「——というのが今日の時点で分かった情報です」
「話を聞いただけで気持ち悪くなる情報ね」
シャルから聞いた情報にミラーは顔色を悪くしていた。
ミラーが手を借りた者達が人間でないという事実にミラー自身驚きと恐怖に体を震わせていた。
「幸い古代神聖術を使えるようになっただけでも上々だわ」
ミラーは情報を得る相手が人間でないと知ると、古代神聖術の使い方を習得できただけでも良しとした。
「それで、ミラーさんは操るのに適任な教師を見つけられたのですか?」
「そう簡単に見つけられたら苦労しないわ。ここの教師達は一人ひとりが優秀な神聖術師。シャルロットがどれだけ人を操ったり記憶を改竄できても、簡単に操ったり記憶を改竄したりできる教師を探すなんてすぐにできるなら教えてほしいわよ」
ミラーの話を聞いてシャルもすぐに納得した。確かにクエンの教師は全員優秀な神聖術師でいかにシャルが幻術によって操ったり記憶を改竄できたとしても教師に気付かれない程の腕があるかと問われればすぐに返答できない。
「でも一つだけ考えがあるわ。この策にはシャルロットが一役演じてもらわないといけないけど、いいわね?」
「内容によりますが、その策を聞かせて下さい」
ミラーが思いついた策をシャルか聞くと、シャルは驚きで目を大きく見開いた。
「本気ですか⁉」
「私が冗談でこんな大掛かりなことをあんたに話すわけないでしょ?それにこんな芸当ができるのはあんたしかできないからこの話をしてるの。シャルロット」
ミラーの策を聞いたシャルは正気の沙汰ではないと思いミラーに聞き返してしまうがミラーは真剣な表情でシャルと顔を合わせて話していた。
ミラーの真剣な表情と真剣な言葉を受けたシャルも腹を括った。
「分かりました。けどお願いがあります。被害を最小限にしたいので裏方はミラーさんに頼みます」
「えぇ、最初からそのつもりであんたに頼んだから、私もしっかりやることをこなすわ」
互いにやるべき事を確認して被害を最小限にするため互いの役割についてこの後も念密に話し合った。
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