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第1章ー12 Ancient Lost beasts (下1/2)

 ――二十分前 霧の森・入り口――


 わたしたちが降りたのは森の入り口だった。

 入り口とは言っても、昨日のように霧が一部晴れているとかそういうわけじゃない。そびえたつ大樹たちを霧が多い、大樹の先っぽだけがかろうじて見える。昼時で、日光が差し込んでいるはずなのに、森の奥に何があるのかさえ全く見えない。


 不気味だ。そこの見えない海に浮かんで、見えない海底を覗き込んでいるような気分だ。何があるのか分からなくて、見えない場所から急に何かが出てきそうなあの感覚。


 わたしと同じものを感じているんだろうか。森の前に降り立って座り込んだヒューイたちも、《ピルルゥ……》という細い声で鳴いていた。


「ここから先はドラゴンの縄張りだから、この子たちは怖がるんだヨ」


「そうなんだ。ごめんね。そんなところに連れてきちゃって」


「ホントにごめんヨー。あとでちゃんと埋め合わせはするかラ」


 そう言って、アルマがカヌレを撫でる。少しだけ潤んだ目で、ヒューイがわたしたちを見つめる。


 ――……早く済ませてくれって、言いたいのかな。


「できるだけ早く済ませるから、少しだけ待っててね」


 ヒューイが答えるみたいに短く鳴いて、わたしたちから視線を外した。まるで溜息を吐くみたいだった。「分かればいいよ」――なぜだかそう言われたような気がした。


 一方のカヌレも、落ち着かない様子だった。だけど、ヒューイがくちばしでカヌレの顔を擦ると、安心したのかそれ以上不安そうに泣くことは無かった。目を細めて、ヒューイの羽毛に顔をうずめて羽毛を引っ張って遊んでいる。


 よし、と呟いて、アルマが地面に置いていた荷物を持ち上げる。

 わたしの方を向く。その表情は、なぜか感心したような感情を湛えていた。


「それにしても、やっぱりリーナって度胸あるんだナ」


「え? 度胸?」


 唐突にそう言われる。意図が分からなくて訊き返す。


「だって、ドラゴンの縄張りに行くなんて聞いたら普通の弟子は仮病でも使って逃げるのにさ、リーナは怖がるような素振りが全くないかラ。この前ここに薬草を取りに来た奴の弟子なんか、入る前にチビッてたんだゼ?」


「あー、そっか。確かに言われればそうね」


「相手がドラゴンだからナ。下手すると喰われるなんてこともあるし、こっちじゃ喰われる奴が悪いって考えなのも理由かモ。リーナみたいな肝っ玉が据わった子は珍しいヨ」


「別に肝が据わってるわけじゃないわ。多分、あんまりにもいろんなことがあったからマヒしてるだけ。いまだって、考えてみれば怖いもの」


 というよりも、わたしは昨日まさにそのドラゴンに殺されかけているから……。

 そのせいもあるんだろう。いまのわたしにが魔法の世界に抱いているのは、未知の恐怖よりも好奇心とか探求心だ。この先には何があるんだろう、この道具はどうやって動いているんだろう、あの生き物は一体なんだろう……知らないものを見ると、恐怖よりも先にそう思ってしまう。


 もちろん、怖いものは怖い。だけどさっき言ったように、昨日あんなことがいっぺんに起こってしまったら、並大抵のことじゃ驚けない。何だろう、辛いものを食べすぎて味が感じなくなるイメージに似ている。


 ふーん、とアルマは納得したようなしてないような返事を返して、会話が途切れる。いったい何を考えているんだろうか。アルマはぼうっと空を眺めている。


「しっかし、不思議な縁もあるもんだナ」


 呟いたそれは、独り言みたいだった。

 わたしが聞くことが前提で、だけど返しは求めていないただの感想。会話よりも、気持ちの整理を目的にした言葉だ。


「たまたま魔法に巻き込まれて、たまたま魔法の才能があって……、なにがすごいって、あいつが弟子を取ったことだよナ」


 あいつとはもちろん、この場にいないハルのこと。「ちょっと森を見てくる」と言って霧の中に消えていったわたしの相棒のことだ。


 ハルとアルマは、長い付き合いがあるというわけではないらしい。よくこの場所に入ってくるハルのことを知って、面白そうだとアルマから近づいたみたいだ。その予想通りハルは面白い人だったらしく、アルマが一方的に気に入ってちょっかいをかけているというのがいまの二人の関係だ。悪友、腐れ縁、ハルは確かそう言っていた。


 そのアルマでさえ、ハルがわたしを連れていることは異常事態だったらしい。アルマの言った言葉を整理していくと、わたしがハルに感じていた違和感の正体がなんとなくわかった気がした。


「前々から気になってたけど、ハルって人嫌いなの?」


「んー、何だろうナ。人嫌いじゃないけど、どっかに壁を作ってるんだヨ。あたしの勘だけど、秘密主義っていうか、踏み込まれることが嫌いっぽい気がすル。あたしにもそうなんだヨ。だからホントに驚いんダ。ハルが四六時中だれかと一緒にいることなんて今までなかったからナ」


「確かにそうかも。ハルって、あんまり自分のこと話さないし」


「あ、やっぱリ? じゃあ、リーナはハルのことを何も知らないわけダ」


「ええ。何者なのかってことは聞いたんだけど、それ以外のプライベートなことは全然。どうしてこの世界に来たのかってことも」


 不思議な子――いまわたしがハルに抱いているイメージはそれだ。


 わたしよりも年下で、言動はいたずら少年みたい。だけど魔法に関わることを扱う時は、十歳くらい軽く成熟したような印象をまとうことがある。

 わたしよりもずっと年上に見えて、お兄さんがいたらこんな感じなのだろうなと思わせて来る。でも次の瞬間には確かに少年に戻っていて、楽しそうに魔法のことを話している。まるで、ふたりの人間と喋っているように感じてならない。


 だけど二人と言っても、別人というわけじゃない。確かにハルだ。何て表現すれば近いんだろうか。見た目年齢のハルと十年後のハルが一緒の身体に入っていて、時々入れ替わっている……その言い方が近い気がする。


 そしてハルは、自分のことについては全く何も言わない。どうしてこの世界に来たのか、どうしてこの世界に来ようと思ったのか、学校はどうしたのか、そう言った方向に話が行こうとすると、ハルは微妙に軌道修正をして話の方向をそらす。


 秘密主義、アルマが言ったそれは的を射ていると思った。


「何で弟子なんか取ろうと思ったんだろうナ。過去最大の謎だヨ」


「…………そうね」


 多分それは、ハルのこととは関係ないと思う。だけどハルとの約束だから訂正もできない。誤解を抱いたまま全力で明後日の方向に走っていくアルマに、心の中だけで謝罪する。


「これだから、あいつは観察しがいがあるナ!」


「……迷惑にならない程度にね」


 ――ごめん、ハル。とんでもないことになっちゃった。


 そしていつの間にか、知らないうちにハルにも流れ弾が当たっていた。これから事あるごとに観察されるとしたら……気の毒だ。これが冗談であることを願う。もしそうなってしまったら、わたしから何か面白い本を紹介しよう。


 と、


 ――おーい! こっちから入れる! ――


 遠くから聞こえたのは聞き慣れた相棒の声。

 タイミングよく、ハルが森の中から出てきた。それのおかげで、この話題はとりあえず終わったみたいだ。いつの間にかアルマは荷物を背負っていて、いつでも森に入る準備は万端のようだ。


「あ、忘れてた」そうアルマが呟いて、わたしの方を向いた。


「リーナはどうすル?」


「え? どうって、」


「この後どうするかってことサ。あたしはここに残ってもらうつもりでいたけど、今の話聞いてたら一緒に行った方が良い気がしてきたんダ。多分、あいつは聞かれるまでは自分のことを教えないつもりだろうから、あいつのことを知るいい機会になると思ったんだけド……」


「どうかナ?」と、わたしの顔を見つめてくる。その言葉に思い知らされる。


 わたしはまだ、彼のことを何も知らないんだということに。


 どうしてこの世界に来たのか、そもそもハルが何者なのか。それすらもわたしは知らない。分かっているのは、ハルが魔法使いと言いうことだけだ。歳相応のはずなのに、ふとした瞬間にわたしよりも年上に見える。一緒にいて分かったことはそれだけだ。


 赤の他人と呼ぶには深入りしすぎている。でも相棒と呼ぶには、わたしはあまりに彼のことを知らなさすぎる。これではまるで、殺し屋と依頼主の関係のようだ。仮初めの相棒だけど、なにも興味がないわけじゃない。まして、わたしはハルのことが好きだ。できればこの事件が終わった後も仲良くしていきたいと思えるくらい波長が合って心地いい。それなのに、わたしは彼のことを何も知らない。


 もちろん詮索する趣味はわたしにはないし、詮索そのものがわたしは嫌いだ。だって、わたしも過去をあまり知られたくはないから。隠し通せるのならこのまま墓場に持って行きたい灯っているから。だから、ハルのことだって無理に詮索しようとしたり、嫌がるような質問もしないつもりだ。


 でも、近くで見るくらいなら。ハルが許してくれるというのなら、わたしは一緒に行きたい。


 それに、もしもこの先を見ることが罪でないというのなら。

 わたしはもっとこの世界のことを知りたい。


 魔法とは一体何なのか、どんな生き物たちが棲んでいるのかを知りたい。もっと世界の奥深くに飛び込んで、新しい世界で頭をいっぱいにしたい。だって、本を読んで想像するよりも、何倍も胸がときめいているから。


 ああ、わたしの悪い癖だ。一度動き出してしまうと止められない悪癖だ。子供のころに発散させられなかったせいだ。


「ええ。わたしも連れて行って」


「そう来なくっちゃナ!」


 ニカッと、アルマがいたずらっぽく笑った。

 遅れてハルが合流する。不思議そうな表情で、「何かあった?」と訊く。


「ハル。リーナも行くことになったかラ」


「は!? マジで?」


 寝耳に水、という言葉がこれほどぴったりな表情に、わたしはきっとこのあと数年は出会えない。目を丸くして、すごい勢いでハルがわたしの方を向く。

 精一杯の誠意のつもりで、わたしは目をそらさずに頷いた。


「もちろん、ハルが迷惑じゃなければだけど。わたしは行ってみたい」


「それは良いけど……でも、本当に大丈夫なのか? だってドラゴンだぞ? 昨日あんなことがあったのに……」


「大丈夫よ。むしろ昨日あんなことがあったんだもの。もうよっぽどのことがない限り驚かないわ。それに、『わたしは死なない(・・・・・・・・)』んでしょ?」


 アルマの表情を真似て、ニヤリと口角を上げてそう言った。きっとわたしは、生意気な顔に見えるだろう。

 リフトの中で、ハルが行ってくれた言葉だ。わたしを安心させてくれた言葉だ。


 虚を突かれたのか、それとも自分で言ったことを忘れていたのか、きょとん、とハルは首を傾げた。でも今度はすぐに意味を理解して、お腹を抱えて笑い出した。


「……ぷっ、はっはははは! ははははははは!」


 肺の空気を出し尽くす勢いで笑う。息が切れて、ゲホッ、とむせても笑うことは止めなかった。


「そう来たかぁ。……うん、確かにそうだ」


 ひとしきり笑って、涙をぬぐってハルがはにかんだ。


「分かった。じゃあ、しっかり付いて来て。何かあっても責任もって守るから」


「ええ。信じてるわ」


 その顔は、いつもの歳相応のソレじゃなかった。まっすぐで、でも余裕たっぷりにも見えて安心してしまう。時たま顔を出す、成熟した雰囲気の時に浮かべる表情だ。


「……なんだよ。ニヤついて」


 そして視界の隅では、アルマがニタついていた。



「プロポーズかヨ」


「「違う」」


 ムキになって返したのは、きっとわたしもそう感じてしまっていたからだ。



          ◇◆


 目の前の霧は、気体というよりも壁という方が正しいような気がする。

 風に乗せられて薄まるということは無い。まるで細かい水の粒ひとつひとつが糸でその場所につながれているみたいに、真っ白な壁を作っている。霧の向こうは何も見えない。昨日の迷い霧の森とは大違いだ。あれも大概だとは思うけれど、こっちと比べてしまうとどうしてもマシに思えてしまう。


「すごいだろ? ここの霧」


 準備を終えたハルが、わたしの横に立った。


「ええ。まるで壁みたい」


「この霧はマナが充満してるから、普通の霧と違ってこの場所に留まるんだ。おかげで視界は最悪。マナも干渉してくるから方向感覚も狂うし……正直すげーめんどくさい」


 うへぇ、と顔をしかめてハルが石を蹴っ飛ばす。転がった石は霧の中に姿を消す。


「同じところをぐるぐる回ったり、そんな感じ?」


「んー、近いんだけどそうじゃないっていうか何というか……そうだ、試しに入ってみなよ」


「わ、わたしが!?」


「そそ。なにごとも経験、経験」


「えぇ? ……でも」


 そう言って、半ば強引にわたしの背中を押し霧のすぐ前まで連れて行く。もう一歩前に踏み出せば身体が霧に入ってしまうような場所だ。目と鼻の先で霧がうごめいている。かすかに木の折れる音が聞こえる。


「…………」


 ごくりという、唾を飲み込む音が異様にはっきり聞こえた。

 霧の向こう側は全く見通せない。向こうには何があるのか、何が起こっているのかが全く分からない。もしかしたらこの先には地面なんかないのかもしれない、そんな突拍子もないことさえ考えてしまう。


 いつか、どこかの本で読んだ言葉を思い出す。人が恐怖を抱くのは、それに対して無知であるからだと。あの時はピンとこなかったけれど、今はその言葉が正しかったんだということが嫌というほど分かる。


「ほい。こいつ持ってて」


 立ち止まったわたしに、ハルが渡してきたのはカンテラだった。

 片手で持ち上げるための取っ手が付いた、全面ガラス張りのカンテラ。その中にはロウソクが入っていて、透明で青い炎が揺らめいている。不思議な炎だ。見ているだけでなぜだか心が落ち着いて行く気がする。


 ――綺麗……。


「『辿たどりカンデラ』っていうんだ。元来た場所を差してくれる。焔が揺れてる方向がこの場所だから、何かあったらそれをたどって」


「分かったわ」


「あと、入ったらびっくりするだろうけど、絶対その場を動かないこと。ちゃんと見つけるから。オーケー?」


「……お、おーけー」


「しっかり握って」


 言われて、カンテラを握りしめる。そう言えば、いつ入ればいいのかということを話していないことに気が付いた。そのことを訊くため後ろを振り返る。


 寸前、


 とんっと、背中を押された。全くの不意打ちに数歩よろける。

 途端に、視界が白一色に染まった。

 地面が消える。温かかった身体が、水をかぶせられたみたいに鳥肌が立つ。



 気が付くと、わたしは白い世界にいた(・・・・・・・)



 ――……?


 本気で今まで何をしていたのかを一瞬思い出せなかった。


 音が無い。

 木も、草も、何もない。感じているのは、踏みしめている地面の感触のみ。カンテラで四方を照らす。だけど、わたしの周りに広がっているのは真っ白な空間だけ。


 何も見えない。何も聞こえない。耳の中に水が入っているみたいに気持ちが悪い。

 手の平を見る。顔と手の平の間で、靄のような微粒子がゆっくりと漂っている。ああ。ここは霧の中だ。数秒遅れて、この状況にようやく理解が及ぶ。


「……ハル?」


 こんなに小さな声だっけ? 本気でそう思った。

 呼びかける。だけど返事はない。わたしの声ですら、響くことなく霧の中に文字通り霧散してしまう。手を伸ばす。それでも手には何の感触もない。まるで、物体という物体がわたし以外この世界から消えてしまったように。


 つぅーッと、冷たい汗が頬を伝う。普段は聞こえない心臓の音が、血管を伝い耳奥の鼓膜へと直に届いて、ドクッ、ドクンと脈打っているのが分かる。


 ハルの言おうとしていることが、今になってやっと分かったような気がした。いや、むしろ賛同できない。これが面倒くさい? 冗談じゃない。面倒なんてレベルじゃない。


 何か大きなものに飲み込まれた時のような、宙づりになって空だけが見えているときに感じるような、底のない恐怖心が芯を締め付ける。こんな感覚、いつぶりだろう。


 普段は聞こえない心音が、大太鼓のような声で早鐘を打つ。

 息の音がやけに大きく聞こえる。こんなに不規則な呼吸をしていたっけ。


 怖い。


 わたしという存在を守っていた何かが剥ぎ取られて、むき出しになった内側を霧がこすり取っていくような不快感が止まらない。


 怖い。怖い。


 気を抜けば、呼吸が止まっていそうで。

 次の瞬間にも、足元が抜けて奈落へ落ちていくように思えてしまって。


 怖い。怖い。怖い怖い怖い怖い怖い―――――――、


「ほい、みっけ」


 トン、

 と背中を叩かれる。


 待ち焦がれていた声が、耳元で聞こえた。


 途端に、狂っていた感覚が元に戻る。頭が雑音を〝音〟と認識して、雑音が一斉に耳に流れ込んでくる。木の折れる音、草の葉がこすれる音、木の洞で共鳴する風の音、そこかしこから聞こえてくる何かの声……この森には、こんなに音があったのかといまさらになってそんな感想を抱く。


「ハル……」


「な? こんな感じ。すごいだろ? ここだって霧に入ってまだ五歩も歩いてないんだ」


 わたしの背中に手を添えて、黒い瞳がはにかんでいた。

 すぅっと、気持ちが落ち着いて行くのが分かった。


「驚いた?」


「うん。少しだけ」


 誰かがいる。わたしの鼓動以外の声が聞こえる。誰かと触れられる。普段の〝わたし〟をわたしたらしめているのは、こういうなんでもない情報なんだと気づかされる。当たり前のことが、砂漠の途中で見つけたオアシスみたいにありがたい。


 何だろう。たった数十秒のことなのに、長い夢を見ていたみたいに感じてしまう。だけどもう、恐怖は感じなかった。

 ハルがいる。何かあっても守ってくれる相棒がいる。少し前に交わしたあの約束が、わたしの勇気を底上げしてくれている。もう大丈夫。


「アルマは?」


「あとで行くってさ。少し回り道するらしいし、向こうで落ち合う約束をしてるから心配ないよ」


 そう言って、ハルが左手をわたしに差し出してくる。その手にカンテラを渡そうとする。だけど、ハルが首を振ってわたしを止めた。


「行こう。手、出して」


 ハルの手は、わたしよりもずっと暖かかった。



ごめんなさい!修羅場修羅場でむちゃくちゃ遅くなってしまいました!

何が一週間だよ! 1ヶ月経っちゃったじゃん!

お詫びに明日も更新します!

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