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(第54章 悠一がから告げられるジェンダーの告白)
さすがの永井悠一も責任を感じたらしく、二人のために、さりげなく席を設けた。
「前にも言ったけど、僕は女には興味がないんだ。奥野先生には気があったけど、彼は美子ちゃんにホの字だと言う。好きという気持ちは、誰にも止められないよね。お互い片思いで辛いけれど、ここは奥野先生の幸せを考えたら、僕が身を引いた方がいいと思うんだ。美子ちゃんのこと、違う意味で好きだから。大好きな奥野先生と幸せになってほしいんだ。将来のことを考えても、いい話だとは思わないか?
ちなみに、僕は誰とも結婚する気などない。ずっと独身だ。子供なんていらないし、女を抱くこともないと思う。だから、僕のことは忘れて、健全な未来に二人で羽ばたいてほしいんだ」
永井悠一はそう言うなり、二人を置き去りにして、以前行ったフレンチレストランの特別室から出て行った。




