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(第21章 永井家を救う奥野弁護士)



永井一族の悲劇を間近で、鮮やかに処理したのが奥野弁護士だった。誰にも知られぬよう、注意深く物事は進められた。見事なまでの処理能力により、奥野は永井家の専属弁護士となった。大学を出たばかりの弁護士事務所に内定はもらっていたが、一日も出社することなく独立したのは、永井家の相続で力を発揮したからだろう。本来、現役で国家試験に受かる者は少ない。それなのに、奥野はストレートで合格した天才だった。

その上、何年かは弁護士事務所で下積みを重ねて一人前になるのが通例なのに、いきなり独立。天文学的な遺産相続で名を成し有名になった奥野を受け入れる弁護士事務所はなく、仕方なく独立せざるを得なかったのが事実だ。しかし結果として、永井家の専属弁護士としてその能力を存分に活かすことになった。

頼れる先輩や同期の力添えもあり、負け知らずの弁護士として業界を賑わせた。そんな奥野にも、他人には知られていない辛い過去があった。







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