7、MRIと眼科のK看護師
MRIを撮りに、再びS総合病院。ちょっと慣れてきたとはいえ、やっぱり不安で一時間前に着きました。一時間前行動。自転車置き場めちゃくちゃ狭くて、自転車がぎゅうぎゅうで、動かさないと停められません。その後、緊張のバス通院となりますが、それはまだ先の話。
病院ではやはり受付の人に教えてもらって、早速MRI。説明の紙に「耳栓をしてもよい」と書いてあったので、耳栓を持っていったのですが、技師の人が「うーん、ヘッドホンあるからいらないよ」と言ってきて、紙に書いてあるのに……と釈然としません。組織ってこうよね……と謎の感慨に浸ります。
さて、眼科に戻りまして。ここで、私はある女性看護師と出会います。その名もKさん。この人が最初に検査を担当してくれました。視力検査の時に、凄く色々なことを教えてくれました。今でも感謝しています。後になって、姿が見えなくなったので、もしかしたら辞めてしまったのかもしれませんが……。
Kさんと話すのは私にとってはとても楽でした。斜視の見え方を正常にするためのプリズム眼鏡やプリズムシートの体験をして、それとも手術? と案を並べられて、正直あんまり考えてなかった私(&超優柔不断な私)は、色々な手段を言われる度にコロコロ考えが変わって、違うのを言われるとそっちに引きずられて、とにかく意見が安定しません。「優柔不断で……」と吐露したところ、「それは優しいから」とフォローしてくれるし、「言われたことをすぐ忘れてしまった」と言ったら「そういうもんだよ。全部覚えてる人なんていないよ」と言ってくれるし、Kさん優しい。「時間をかけるのもアリだよ」と教えてくれました。「外斜視は目や肩が疲れやすくなるだけで、他に害はない」と教えてくれたのも彼女です。「大事な体にメスを入れることはないんじゃない?」「手術しても、また悪くなることもある」という言葉が決め手となって、「手術はもっと悪くなったらでいいか」と考えました。それに、今は意識すれば焦点を合わせられるので、急ぐ必要はないとのこと。それならと、「定期通院で様子見する」という選択肢に落ち着きました。
が、半年に一度、経過観察のためS総合病院に通院して約一年後、結局手術します。これも後に書きます。手術する段になって、Kさんの姿を見かけなくなったのに安堵した、私の自意識過剰っぷり。
Kさんに啓蒙されて「手術せず経過観察する」と宣言した手前、「結局あんたは手術するのね」と思われたくなかったというか……ね、変でしょ。私の中には常にこういう意味不明に思われる葛藤があります。