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13、S総合病院の入院検査 その1

 12時前に着いて、再診受付で予定票が出てきて、色んな科を回らされます。最も忙しい日だったかもしれません。初めに眼科に行ったら早すぎて、違う科に行ってから来て、と言われます。それなら、と放射線科に行って、「次はどの場所に行くの?」と思ったので、入り口の受付のおばちゃんに聞いて、また違う科に行って、また受付のおばちゃんに聞いたら、おばちゃんは「行った先で『次の場所はどこですか?』って聞くんだよ」とちょっと迷惑そうな様子でした。以降その人に聞くのはやめました……。

 

 眼科で診察待ちをしている間、ヘルプマークをどうするか、「発達障害です」or「ゆっくり話して」を言おうか、いや無理そう、と思考していました。呼ばれて、今までにやったことのない目の検査をしました。10分、10分、10分、と3回に分けて検査するものと、「兵隊と家」「うさぎとしっぽと花束」「鳥」「馬と柵」「棒」といったものを機械を操作して目で組み合わせる検査。これで私には左右の斜視だけでなく、上下の斜視もわずかにあるということがわかりました。ただし、今回の手術は左右だけです。

 

 その後、「お昼を食べてきてください」と言われたので、ドトールコーヒーに行きました。「ミラノサンド 牛タン 塩レモン」「アイスカフェラテ(2回目)」を注文して、1030円です。リッチな昼食! どちらもとてもおいしかったです。至福……。

 

 そして、心配していた診察です。診察待ちの椅子に座ります。すると、漏れ聞こえてくる別の先生の会話。「若いけど、かなり高圧的でぶっきらぼうじゃない……?」と感じます。T先生でよかった。そして私の診察の番。

「聞き取るのが苦手なので、ゆっくり話してください」と要求できました! 凄い! ところが、T先生、速い。「これゆっくりにしてくれてるのか?」ってくらい速かったです。私は負けじと(?)メモを取ります。学生時代に培った速記能力が光り、今回は聞き逃しがほぼなかった……かも。

 説明も今回はわかりやすかったです。目の筋肉を切って後ろに下げる、ということ。私はそこで、引っ張るんじゃなんだ、切るんだ、と急に不安になります。外直筋を切って、それでも悪化したら内直筋を切る……。えーっ、何度も手術しなくてはいけない可能性もあるの……? でも、と考えます。

「自分は今32歳。人生60年として、半分超えてるし、決して手術するのに早すぎるということはない」と自分を納得させます。もうここまで来たら受け入れるしかないんです……「やっぱりやめた」なんて言えるはずがない……。

 他にも細かい説明がありました。手術の危険性について。プリントを渡されました。術後合併症。起こりやすいのは「結膜下出血」「充血」「疼痛」とのこと。目が真っ赤になって痛むということですね。そして、問題なのは、時々起こる「過矯正」です。強く矯正してしまって、複視(ものが二重にダブって見える)が出現します。私はこれに苦しめられることになります。ところで、今プリントを見返したら、「術後戻りがあるため、わざと過矯正を狙うことがある」と書かれていました。今気づきました! でもこの時点で先生は「過矯正は気をつけなくてはいけない」と言っていて、「あー過矯正はやばいんだな」という印象が強く残りました。


「心配なことはありますか?」と聞かれ、「黒目がどこかに行ってしまうことはありますか?」と質問しました。アホな質問すぎる。でも困りますよね、斜視の手術したら、黒目が変な位置に行ってしまったら。なんて、色々考えていたので思わず聞いてしまいました。プライド高いくせにこんな質問できるのかよ、と読者は思うかもしれないですね……。T先生も「黒目がどっか行っちゃうことはありません」と笑っていました。でもやっぱりT先生話しやすい!

 

 診察の後は、他の科で採血をしたり、麻酔科で説明を受けたりしました。ちなみに麻酔科では「歯を見せて」と言われます。破損しそうな歯があるか確かめていました。爪楊枝で掃除しておいてよかった。手術の時もそうしよう。歯の治療中なら、歯医者に手術する旨を伝えてください、と言われました。ちょうど治療中だったので(子供の頃から罹っている歯医者なので、一人でもなんとか行けます。でもちょっと遠いのでいつも母に連れて行ってもらいます)、手術前の歯医者通院で、そのことを伝えました。「全身麻酔をする時に口にチューブが入るので、歯が破損する恐れがあるんだよね」と歯医者さんは言っていました。麻酔科では「麻酔同意書」を書かされます。麻酔に関係した合併症の【稀なもの】→「死亡。10万件に1件」とあって、なんだかしみじみしてしまいました……。私は全身麻酔の経験があるので、まあ大丈夫だな、とは思いましたが。

 長い1日はまだ終わりません。

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