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十七通目

 前略、皆さま方いかがお過ごしでしょうか?


 ごめんなさい、今回は僕が落ち着くためだけに筆を執っています。


 読み飛ばしてくれても結構です。


 実は僕は飛び起きたのです。


 自分でも何を書いているのか、困惑しております。


 そちらの世界での会社の夢を見てしまったのです、無駄に休んでいる屑の無能と呼ばれたのを思い出しました。


 僕は何をしているのでしょうか、勝手に休んでいいわけがないのに……だから仕事に行きたいのに許してくれないのです。

 

 だって迷惑が掛かるのだから行かないと、僕の代わりなんか幾らでもいるのだから一秒でも長く働かないといけない。


 きっと今頃は職場で僕の悪口大会になっています、次の出社は物凄く白い目で見られるでしょう。


 今から吐き気がします、だけど行かないでいるともっと吐き気がします。

 

 だから仕事に行かないといけないのに、皆止めるのです。


 魔術師様は大丈夫だというのです、心配そうな顔です、僕は迷惑をかけてしまっています。


 クー様も大丈夫だと言います、痛々しそうに僕を見ています、僕の後始末を押し付けてしまっています。


 めーちゃんも大丈夫と何度も繰り返します、不安そうに僕を引き留めます、子供にまで心配されるほど僕は無能です。


 わかっています、全部わかっているのです。


 僕がすべて悪いのです、こちらにきて少し調子に乗っていました。


 どうすればいいのでしょうか、わかりません行きたくない仕事に行きたいです。


 お金を稼げば最低限許されると思うのです、僕にはそれしかないのです。


 もう訳が分からなくて頭の中ぐちゃぐちゃで泣きたいけれど、泣いたらきっともっと迷惑をかけてしまうでしょう。


 ああ本当に何を書いているのでしょう、こんなもの見せられても困惑するだけですよね。


 次回はきちんと落ち着いてから手紙を出したいと思います。


 最後にこちらの世界特融の景色ですが、朝は空に太陽のようなものが登っているのですが形状が三日月っぽい形をしています。


 理由はですね、実は夜に月が出ますがこちらも三日月によく似た形から変化はありません。


 要するに月も太陽も同じものなのです、真上の決まったところにあって時間の経過とともに明るさが変化するのです。


 ですから天体に動きはないように思われます、最もちゃんと星の動きなどを観察したわけではないから断言はできませんが。


 すみません、今回はこのあたりで失礼します。

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