第6話 富子の万馬券
シナリオ風です。
○ ラブホテルの事務室
麗華 ドアから顔を出して
麗華 「最悪・・・」
スキンヘッドの男 振り返り
男 「お疲れちゃん! えらいロングやっあなぁー?」
麗華 「それは良かったんだけど 今のハゲ チョーキモかった!」
麗華 入って来る
男 「キモイって?」
麗華 「顔叩いてー とか お尻叩いてー とか言われちゃってさぁー」
男 「へー あの日本一周の自転車兄ちゃん そんな趣味があったかいな」
麗華 「叩いてて言われてもさぁー 程度が判んないし アザが出来きない程度にぶってあげ
た それとワキガでチョー臭かったし! もう最低ー」
男 「それは大変やったな でもロング取れてよかったやん」
麗華 「それと日焼けして足にウサギの刺青あったんだけど・・・」
男 「ウサギの刺青・・・ それまさか・・・」
麗華 「あれ? あの子は?」
男 「あの子? あー 富国強兵・・・」
麗華 「富国強兵?」
男 「とちごて トミコちゃん」
麗華 「そうそう どこ行った?」
男 「666号室」
麗華 「666室?」
男 「客に呼ばれて」
麗華 「客?」
男 「そやで エリカちゃんとこの店の客やと思うけどなぁー」
麗華 「いやいや あの子 この仕事してないし・・・」
男 「えっ? 何や 新人さんとちごたん?」
麗華 「ちがう ちがう!」
男 「でも 何か ブツブツゆうっとったけど 行ってしもたで」
麗華 「行った?」
男 「そや」
麗華 「何時?」
男 「ついさっきや 3分ぐらい前かなぁー」
麗華 慌てて行こうとして
麗華 「それで ブツブツって 何て言ってた?」
男 「何か 運命が変わるとか どやとか・・・」
○ 666号室の前
富子 立っている
富子 「666って・・・ オーメンじゃん・・・」
富子 何度かノックをしようとするが ためらってなかなか出来ない
富子 「入って何したらいいの・・・ やっぱり・・・ ムリムリムリ・・・」
富子 スマホを見る
富子 「もう・・・ 教えてよ・・・ 無責任だなぁー・・・」
突然 少しドアが開く
富子 驚く
○ 666号室の前
麗華 慌てて来る
ガチャン!
ドアが閉まる
麗華 電話をする
電話 「ただいま電話に出ることが出来ません・・・」
麗華 「もう!」
麗華 耳をドアに当てる
○ ラブホテルの事務室 時間経過
テレビ 競馬中継
麗華 ソファーに座ってスマホを見ている
スキンヘッドの男 椅子に座ってタバコを吸いながらテレビを見ている
男 「それにしても 遅いなぁ」
麗華 「う うん・・・」
突然 ドアが開く
麗華 男 ドアを見る
富子 呆然として立っている
麗華 「あんた・・・ やっちゃった?」
富子 ふらふらとテレビの前へ
麗華 男 顔を見合す
テレビ 「さぁー 全馬 ゲートに収まって 第666回 日本ダビー スタートしました!」
富子 麗華 男 テレビの前で画面を凝視している
テレビ 「さあ 4コーナーから最後の直線へ 先頭は依然とタップダンスシチー2番手には
それを見るかたちでキタサンブラックと武豊 外から追って追ってウォッカ インの
3番手 安藤勝己とダイワスカーレット 大外からオルフェーブルが上がってきた
それに襲いかかるディープインパクト!」
男 「いけー!」
富子 無言で画面を凝視している
テレビ 「馬群を割って コウタロー コウタローが来た! コウタローが来た! たんと
コウタローが先頭だ コータローが先頭だ! 18番人気 コウタローが先頭だ!
それを追って大外から17番人気マキバオーが上がって来た!」
男 「3着にヒョッコリハン・・・ 18・17・16・・・ お 大荒れや!」
富子 「これ・・・」
麗華に馬券を差し出す
麗華 「えっ?」
富子 「これ・・・」
麗華 「えっ?」
富子 「これ・・・」
麗華 馬券を見る
麗華 「何?」
富子 「・・・」
麗華 「これは・・・」
男 「えっ? どないしたん?」
男 馬券を見る
男 「ギョギョギョー!!」
テレビ 「3連単は何と何と!JRA史上最高額!6千6百6十6万6千6百6十6円!!」
男 「じぇじぇじぇー!!」
富子 気を失い倒れる
バタン!
つづく
また、見てね ト・ミ・コ
シンデレラ・フォロー キャッチコピー
「えっ? 私 ウツですか?」
イジメ 、セクハラ、パワハラ、クレーム、サービス残業・・・
どん底のアニメおたくトミコ
ストレス発散に 競馬、競輪、競艇、パチンコ、ホスト通い
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そんな ある深夜
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