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シンデレラ・フォロー   作者: 浜昭二
4/8

第4話 富子うつになる

シナリオ風です。


○ 富子のアパートの玄関 朝

    富子 慌てて出て来る

   富子 「何で 電池 切れたのよー!けちってマンガンしたのが悪かったのー遅刻だよー」

    富子のスマホが鳴る

   富子 「何? この慌ててる時に! はい もしもし」

    富子 アパートの階段の前に立ひ止まる

   富子 「あっ! すみません はい わかりました 今週中には・・・ はいはい・・・ 

       ゴメンナサイ・・」

    富子 階段を踏み外す

   富子 「あっ! あれ~」


○ バス亭 朝

    バス 走って行く

    富子 走って来る

   富子 「あー いっちゃったぁー」

    富子のスマホが鳴る

   富子 「はい・・・ あっ! はい すみません はいはい 今週中には・・・ はいはい 

       お願いします はい はい 判りました・・・ ゴメンナサイ・・・」

    バス 通り過ぎて行く

   富子 「あっ! 乗りまーす!」


○ 介護施設前の道路 朝

    富子 走って来いる

    富子のスマホが鳴る

  富子 「何で こんな時に 電話ばっかり来るのよぉー! はい もしもし・・・」

  ホスト「富子さん? フウマです」

    富子 走りながら

  富子 「あっ・・・ はい・・・」

  ホスト「ツケ 貯まってるんですけどぉー」

  富子 「そ そうでしたっけ?」

  ホスト「とぼけないで下さいよー 今週中に払ってもらえますぅー? なんなら いいAV事務

      所 ご紹介しましょうか? AVデビューしますぅー?」

  富子 「AV・・・ いや いや ムリです・・・ スミマセン ゴメンナサイ・・・」

  ホスト「謝ってまらってもねぇー 払ってもらわないと ボク コンクリート付けられて東京湾

      に ドボンですよー」

  富子 「ド ドボン・・・ あっ!」

   富子 溝に落ちる 


○ 介護施設 介護職員詰所

    富子 うなだれて座っている

    麗華 ドアから顔をのぞかせて

  麗華 「お寝坊ちゃん? 65号室の花田さんの準備した?」

  富子 「えっ?」

  麗華 「あんた 申し送り読んでないの?」

  富子 「読んだけど・・・」

   麗華 詰所に入って来て 富子の前に座る

  麗華 「花田さん 昨日 突然 退居になったって書いてあったよね!」

  富子 「そ そうだった!」

   富子 行こうとする

  麗華 「やったげた! 間違ってた退居届も書いたげた!」

  富子 「い いつも ありがとう・・・ で?」

  麗華 「はぁー?」

  富子 「今日は 何・・・?」

  麗華 「あんたさぁー 前から ヤバイけどさぁー 最近 マジで ヤバくない?」

  富子 「・・・」

  麗華 「あんた うつっぽいよ」

  富子 「うつ?」

  麗華 「そう 昔 私もうつだったから 判るんだ 医者 行った方がいいよ」

  富子 「うつ・・・」


○ 道路 夕

   富子 独り言をぶつぶつ言いながら人にぶつかりながらぼーとして歩いている

  富子 「ゴメンナサイ スミマセン ゴメンナサイ スミマセン ゴメンナサイ・・・」

   

○ クリニック (心療内科)の診察室

   富子 医者 座っている

  医者 「取りあえず お薬出しておきます」

  富子 「あっ・・・ はい・・・」

  医者 「待合室でお待ち下さい」

  富子 「あのー」

  医者 「はい?」

  富子 「私 何の病気ですか?」

  医者 「あー うつですよ うつ病・・・」

  富子 「えー 私 うつですかぁー?」

   医者 笑顔で

  医者 「はい 正真正銘のうつです!」


○ 富子のアパート  ある夜

   テレビがついている

   テーブルの上には薬 缶ビールの空き缶数本 督促状数枚 スマホ

   富子 うつろな目で ぼーとテレビを見ている

   富子 突然 笑い出す

  富子 「エへへへへへ・・・」  


○ 富子のアパート ある夜

   富子 ベットで頭から布団を被って独り言を言っている

  富子 「ゴメンナサイ ゴメンナサイ ゴメンナサイ ゴメンナサイ・・・」


○ 富子のアパートのトイレ  ある夜    

   富子 顔を便器に突っ込んで泣いている


○ 富子のアパートの近くの公園 ある夜

   富子 ベンチにうなだれて座っている

  富子 「お母さん・・・ どこ 行っちゃたの? もう 私 死んじゃうよー」

   富子 何気なくスマホに目を落とす

  富子 「面接 受けて下さい・・・ 必ず あなたの運命が変わります・・・ 私を信じて下さ

      い・・・」


○ 風俗店の事務所

   富子 麗華 ソファーに座っている

   富子 麗華 スマホを見ている

   麗華 何気なく富子のスマホを覗き込む

  麗華 「えっ?」

   富子 びくっとして

  富子 「えっ?」

  麗華 「ちょっと ちょっと」

   麗華 富子のスマホを奪い取る

  富子 「あっ!」

  麗華 「マジ?」

  富子 「えっ?」

  麗華 「マジ・・・ マジか?!」

  富子 「ど どうしたの?」

  麗華 「マジかぁー!」

  富子 「どうしたの?」

  麗華 「これ!」

   麗華 富子の目にスマホを押しあてる

  富子 「えー 見えないよー」

  麗華 「これ ヒメホだよ!」

  富子 「ヒ ヒメホ?」

  麗華 「そう ヒメホ お姫様フォロー」

  富子 「お お姫様フォロー?」

  麗華 「そう! 和名 お姫様フォロー 学術名 シンデレラ・フォロー」

  富子 「シ シンデレラ・フォロー?!」

   麗華 ニヤリと微笑んで

  麗華 「あんた 私と運命 変えない?」

  富子 「えっ?」

                                つづく

 

                                また 見てね!  ト・ミ・コ


  

   シンデレラ・フォロー キャッチコピー


  「えっ? 私 ウツですか?」


  イジメ 、セクハラ、パワハラ、クレーム、サービス残業・・・

  どん底のアニメおたくトミコ

  ストレス発散に 競馬、競輪、競艇、パチンコ、ホスト通い

  かさむ借金

  医者からはうつ病の宣告

  薬漬け 

  「風俗? AV? ムリムリ 私 死ぬの?」


  そんな ある深夜

  SNSに 一件の無言フォローが・・・

  何気に フォロー

   と コメントが・・・


  「私のブログを読んで下さい 運命が変わります? キモ!」


   そこから 始まった 奇跡のシンデレラ ストーリー!


  「明日 私は行方不明になります? いやいや 困るんだけど!」


   すべてのどん底女子に送る 奇跡のシンデレラ物語!!

   

   今夜 あなたのスマホが カボチャの馬車に変わる!?




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