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現実を知った俺は異世界での経験で独り立ちをする  作者: ホットパイ
現実と別れ
2/9

帰ってきました笑

「ここは・・・・」


俺は目を開けるとそこはあの日いた公園。


達也はポケットにあるスマホを出した。


「あれから1日しかたっていなかったのか」


俺はケータイの画面をまじまじ見ながらつぶやいた。


「あれは夢だったのだろうか?」


達也は自分に起きた体験が夢ではないかと疑ってしまいそうになる。


「なわけないか・・・」


分かっているあれが夢でないことくらい。


異世界はあるだろうか?

普通の人ならあるとは思わないだろう。


しかし、俺は体験した。


あれは紛れもない異世界であると。

地球では考えられないほどの大きさの生き物や火や氷や雷を吐く空飛ぶ巨大なトカゲがいる世界。

何を言っても魔法が存在する世界。


俺はそんな世界で2年間暮らした。

そして現在この地球に戻って来た。


そんな漫画やラノベの様な出来事がリアルで起きるなんて思いもしなかった。

俺は自分の姿を見る、どこにでもありそうな制服これは俺が通っていた高校の制服だ。


そうあの異世界転移される前の時と同じ格好をしていた。


公園にある時計を見る。


「9時半か・・・」


もうこの時間は学校が始まっている。


「遅刻決定だな・・・・もういいや、サボるか・・・・・」


達也はサボることを決意する。


とりあえず、達也は自宅に戻ることにする。


―――――――――――


達也が自分のマンションに着いた時には12時を回っていた。


「まさか、ここまで時間が掛かるとは思わなかったな」


達也は自分がどういったのか分からない公園いたことと2年の異世界生活のブランクから迷子になり、戻ってくるまでに相当な時間を要した。



「ただいま~」


達也は体感時間では2年ぶりの自分の家の玄関を開けた。


懐かしのマイホーム。それを見て感動するものだと期待してないと言ったら嘘になる。

しかし、現実は違った。


「なんだ、この部屋?」


達也は玄関に入った瞬間に見た光景に絶句した。


それはそうだろうまさかたった1日にここまでゴミ屋敷に近い状態になっているのだから。


服はそこらへんにまき散らしてあり、台所はクチャクチャでまるで強盗でも入ったのと間違うほどの荒れようである。


「はぁ~」


達也は溜息をしながら片づけに入るのであった。

それから2時間が経ち、やっと思い出で部屋が片付いた。


俺はそのまま風呂場に向かう。

そして、風呂を張り浸かる。


「ふぅ~」


久しぶりに浸かったお風呂

この体の芯まで温まる感じがたまらん


達也は風呂から上がり体をバスタオルで拭き、着替えてベランダに出る。


達也はそこから外の街の風景を眺める。


「嫌いだな・・・・」


達也にとってこの街での生活は苦痛なだけのものであった。


「違う場所にでも住むか。」


思わず出た言葉だ。


今までの達也ならそんなことを思っても行動には移せなかっただろう。


しかし、今の達也は違う。思ったらすぐに行動をする。これがどれほど大事なのか俺は身に染みて知っている。


達也はパソコンを起動しネットで調べる。


今達也が住んでいるところは東京の都会に位置する場所である。


そして達也が異世界で過ごしてきた場所はこの世界で言うド田舎であった。


だからだろうか


田舎と都会を割ったような場所に住みたいと思ったのは。

達也はネットで物件を探し続けた。


そして、見つけた。


そこは、自然にあふれている上に生活の困らない程度の店がある場所であった。

達也にとっては好条件な場所であった。


「ここだな」


達也は周囲の高校を探した。


「ここだけか」


検索した結果、当てはまったのは一校だけであった。

と言うかその地区には1校しかなかった。


「新城学園か」


達也はその高校の連絡を取り編入が可能かどうかを聞いた。


「はい、そうですか、ありがとうございます」


結果は可能であった。

編入試験は今週の土曜日であった。


そして今日は火曜日であと4日後である。

達也はそのまま学校に連絡をした。


「すいません、1年B組の遠藤 達也なんですが、担任の西村先生はいますか?」


しばらく待つと担任の西村に代わる。


「どうした?遠藤、無断で学校サボっているお前が俺に電話してくるなんて?」


ちょっとお怒りの様だ。


「そのことについては申し訳ありません。そのこととは別に先生に話をしたい事があるですが今から学校に行くので聞いてもらってよろしいですか?」


「??、ああ、分かった。」


達也はいったん電話を切るともう1度制服に着替え学校に向かった。



―――――――――



コンコン


「失礼します。西村先生はいらっしゃいますか?」


「おお、来たか遠藤」


そう言って担任の西村が職員室の自分の席から立ち上がり近づいてきた。

そして、俺達は2人で話せる場所に向かった。


「まず、無断欠席したことはすいませんでした。しかし家庭の事情で連絡することが難しかったのです。」


「そうか・・・」


西村先生は俺の家庭の事情を知っている。


「先生、俺転校することになりました。」


達也は本題に入った。


「何!どうして急に?」


「すいません、前から叔母から連絡があったのです。一緒に暮らさないかって・・・・」


これは嘘である。

だが、すべてが嘘ではない。


実は前々から叔母から一緒に暮らさないかと言われていた。


でも、それは小春だけに・・・・・・


小春は勉強、運動、音楽と大抵のことが出来るので叔母にとっては自慢で誇らしいから一緒に暮したいだけである。


それに比べて俺は昔から何もできないから叔母からは小春だけなら、とずいぶんと前から言われていたのだ。


昔の俺は1人にあるのが嫌で小春のこの件を話さずに自分で勝手に断っていた。


だが、もう断る理由などない。


だから、これを利用させてもらう。あの人なら俺のことなんてどうでもいいから転校手続きも簡単に了承してくれるだろう。


少しヅルい気がするが気にしないでおこう。


「そうか・・・このことは他の連中に伝えない方がいいか?」


西村先生は俺を気にしてかそう言ってくる。


「そうしていただけると助かります。」


「分かった。それで編入試験の方はいつになるんだ?」


「今週に土曜日にあります。」


「勉強の方はいけるのか?」


「それは・・・・・・・」


俺はもともと勉強は並みくらいあり出来る方ではない。

その上、2年のブランクがあるからさらにヤバイ・・・・・


「でどの高校に編入するんだ?」


「この新城学園です。」


西村先生は新城学園をケータイで検索した。


「そうか、まぁこの高校ならうちとそんなに偏差値も変わらないし行けるんじゃないか?」


「まぁ、頑張ります・・・・・・」


俺はそう言って職員室から出た。


正直、不安要素だらけである。

まず、不動産屋に行って安いアパートを探さないといけないだろう。

そして、2年のブランクの埋め合わせるために勉強に最後に住民票の変えなくてはいけないだろう。


「はぁ~考えば考えるほどに憂鬱になるな」


達也は溜息をつきながら帰路を歩く。




――――――――――――――――――――――


「おい!」


達也は帰り道の曲がり角で遭遇した人物に声をかけられた。

しかし、当の本人は、まさか自分に話しかけているとは思わず、完全に他人事だと思って無視して歩く。


「てめえ!無視してんじゃね!」


そいつが急に背後から達也の肩を掴もうとしてきた。

しかし、達也は振り返らないまま掴もうとしてくる相手の手を左手で払う。


今はこれからのことを考えることで忙しいので誰だか知らないがかまってやる時間などない。


だから、達也はまるで何事もなかったように帰路を歩く。


井上 翔太は弾かれた手をずっと見ながら固まっていた。

それから達也が少しは離れてから我に返って


「てめえ!明日覚えておけよ!」


と言っていたが達也の耳には入っていなかった。



達也がマンションに帰ると早速ネットで住む場所を探す。

格安の物件を探しながらパソコンと睨めっこする。


「はぁ~どれも3万~5万円か・・・・・」


達也は出来れば家賃が1万ぐらいの格安物件を探していた


「おっ、これは」


達也はある物件を見つけた。

そこは何と家賃が5千円であり、1kの部屋であった。


「なに、なに、はは~ん、なるほどね・・・・」


なぜ、この物件が格安であったのかが分かった。


この物件は前に住んでいた男性が自殺したと書かれている。

普通の人は怖がるかもしれない。

しかし、今の達也にとってそんなこと別に気にする要素でもなんでもなかった。


「よっし、ここにするか!」


達也はこの物件を扱っている不動産を調べたのちそこに電話して今週の土曜日の昼から行くのでその物件を予約しておいてくださいとだけ頼み。

パソコンの電源を落とした。


達也がパソコンの電源を落としてから数分後


ガチャリ

ドアが開く跡が聞こえた。


本当はこんなに簡単に転入出来ないと思いまずがそこは許してください。

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