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魔汁キンミャー焼酎を異世界で  作者: 水野しん
第一章 酔えれば何でも良いわけじゃないのだ
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6話

 串焼きをたらふく食べたので、夜はそんなに腹は減らなかったけど、酒場の研究という事で一階で飲みながらミーティングになった。

 エールは遠慮して葡萄酒にする。こちらは変に不味いということはない。但し、絞る時の状況は聞きたくはない。もしかするともしかするからだ。


「で、この世界にはどんな酒があるんだ?この店だとエールに葡萄酒しかないようだけど」


「そうね、主だった物はその二つで、あとは作り方が同じで材料が違う酒ね。エールだったら麦が米とか。葡萄が他の果物になるとか」


「なるほど、まだ蒸留酒まではいってないんだな」

 それにとてもヌルい。冷たければまだ美味しく飲めると思うのだが。


「文明レベルがこのくらいだと、まだ冷蔵も氷頼みかな」


「今までどれくらい便利な世の中で生活していたか分かるでしょ」


 確かに現代日本は至れり尽くせりだな。

「ファンタジーだろ異世界だろ?魔法があるんじょないのか?」


「魔法は使える人が少ないけど確かにあるわ」


「氷だよ氷。冬以外は魔法で氷を作ってさ、それで飲み物を冷やそうぜ。ヌルいままなんて耐えられん。ラムは協力してくれる魔法使いを探してくる事。よろしくな」

 常時冷やせるのを目指さねば、酒場で目新しさを提供は出来ないと考える。


「その辺は何とかなると思うけど、エールを進化させて美味しくするの、どこでやるの?自分で作るのか誰かに頼むのかで変わってくるよ?巻き込むなら多い方がいいと思うし」


「まぁな、全部自分でやったら時間も労力もかなりのものになるだろ。最初は仲間は少な目にしてもそれぞれの分野でそれなりの人数は引き入れないとな。どうせ何もかも最終的には広めるのが前提だろ?」


 明日からは更に忙しくなりそうだ。




 街の外れ、川の側にエールを作っている修道院がある。修道士の人数は二十人くらいだそうで、女性と男性が半々といったところだ。敷地内には季節の花々が咲き誇っている。

 ラムと二人でマイヤーズさんに件の話をすると、大喜びで出かけていった。その紹介がこの修道院だった。なので、今日はマイヤーズさんを含めて四人でお邪魔していた。チコリは何故か着いてきちゃうんだよな。


「こちらは修道士のマリーナさん」

 マイヤーズさんの話では責任者らしい。


「あ、どうも。よろしくお願い致します。ケンジです」

「ラムです。助手をしています。マリーナさん、よろしくお願い致します」


「それで、そちらのお子さんは…?」


「マスコットキャラクターのチコリちゃんです」


「マスカット?」


「いえ、流して頂いて結構です…」

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