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魔汁キンミャー焼酎を異世界で  作者: 水野しん
第十章 魔王という名の
149/230

149話

 確認を終えた面々には変身を解いてもらった。

 部屋中に変身した姿が沢山いると、圧が凄いのだ。


「アイリスが終わったから次はサラだな」


 サラは異世界転移の副作用で、既に魔法少女に変身する能力を身につけている。

 さて、それに加えてどんな姿に変身する事ができるのか、少し楽しみなのだった。


「それではやってみます」


 サラはリラックスして今の真ん中に立つ。

 頭の上に光のリングが現れて、下へと身体を通過させていく。通過した所から徐々に変化し始め、リングが下へ付くと同時に変身は終わったのだった。


「……ライダーですか」

 サラは特撮ヒーロー物にもどっぷりと浸かってしまっていたのです。


「やった! イメージ通りの姿に変身できました」


「一番強そうではあるな。少し身長も伸びてるし、いいんじゃないか」


 異世界の住民には初見だったけど、フクを始めとしたお子様達にはかなりの好評価だった。特にベルトは人気で、どこからともなく聴こえる渋い声の主を探して遊んでいる。


 今までの傾向から、変身する人の好みや願望といった要因が大きく関わってきているのが分かる。森永の場合は仲良しさんの度が過ぎているからの、あの変身なんだろうし。


「ここまできて、急に緊張してきたわ」


 ラムはどんな願望をその胸の内に秘めているのか。

 変身はこれも一瞬で終わった。


「セーラー服と、それはもしかして」


「機関銃かしら」


 あーっ!あーっ!もう!

 新しい方か、新しい方なんだな?

 その機関銃が凄い武器である事を祈るよ。


「ラムの格好は何なんだ」

 王様は唸っている。分かる訳がない。


「伝統的な戦闘服です……」


「うちの中学も高校もブレザーだったのよね。だからかな」


 チコリはスカートの中を覗き込んでいる。


「つ、次は大将ですね。巻き込んでしまって何かすみません」


 でも、大将はなんでこっちの世界に来られたんだろう。アンバーの空き地で見かけたんだし、あの時も買い出しにやって来たって言ってたし。不思議だ……。


「それじゃあ、いっちょ変身しますか!」


 正拳突きの様に拳を前に出すと、大将の周りに旋風が起きて包み込む。あーあ、ラムのスカートはめくれたままだ。大胆にも紐パンかよ!


 大将は変身完了した。


「野球のユニフォームですね」


「肩の調子がすこぶるよくなった。もしかするとレーザービームみたいな球が投げられるかもしれない」


 そう言って投げる真似をする大将。

 右手の先からレーザービームが出て居間の壁を焼く。


『ジュッ』


「背番号55……」


 これはかなり強いんではないのかね。

 口には木の枝を(くわ)えているし、色々と混ざってるのは愛嬌か。


「師匠、凄いです!」


 ナターシャを甲子園でも○○でも、簡単に連れて行けそうだ。


 仮装大会の装いを呈してきた気がするけども、ナターシャは一体どんな姿に変身するのか。


「ナターシャにはファンタジーっぽいのに変身して欲しいなぁ」


「それではいきます」


『しゅいいーん』


 初めて音が付いた変身だな。

 あれ?


「肌が褐色になりました。ダークエルフでしょうか?」


 ナターシャは肌が褐色になり、胸も少し大きくなった。

 身に着けているのは所謂ビキニ甲冑……。


「か、カッコいいニャ!」

 フクはビキニ甲冑が着たいらしい。仕切りに触ってるし。


 さて、最後にチコリと変身しないといけないんだけど、何に変身するのやら。

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