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妖○荘の管理人になりました。  作者: えん@雑記
三章

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31/38

校則七条

「秋一せんぱーい! お昼食べましょう! お昼ですよー!!」

 二年の教室前で、そう叫ぶのは、昨日突然告白してきた鳴神琴音。

 突然の事で皆あっけに取られてる。

「先輩先輩、琴音お弁当作ってきました」

 入り口で小さく手を振る姿は妹が出来たみたいで可愛い。

 廊下の空気とは違いクラスの中は半分殺気が満ちてる。

『おい、何であいつばっかり』

『早くも浮気か』

『三角関係キタコレ』

『明日から近藤をお義兄さんと呼ぼう』

 周りからおかしな声が聞こえてくる。

 俺の隣の久留米が小さく笑っている。

「近藤先輩、僕も一緒にお弁当食べたいな」

 琴音のしゃべり方を真似て俺にいう久留米の頭を軽く叩く。

「馬鹿か、部室かりるぞ」

「ああ、俺も後でいく」

 短い会話をし、アヤメさんを誘う。

「アヤメさんいこっか」

「はい」

「お待たせ。それじゃちょっと場所離れようか」

「綾芽先輩も一緒なんですか?」

 ちょっと不満そうだ。

「いやですか? 私は琴音さんとご一緒できてうれしいですよ」

 一緒にいて嬉しいと言われ、嬉しいような困ったような複雑な表情を浮かべてる。

「そんな顔すんなって、後でアイツもくるっていうからさ」

 席に座って事務作業をしている久留米を指差す。

「う~ん。先輩だけで良かったのに、しょうがないですね」

「ほら、納得したならいこういこう」

 このまま此処に居たらクラスメイトに刺されそうだ。


 俺たちは新聞部の部室に入り弁当を広げる。

 当然のように俺は手ぶらだ、だってアヤメさんが作ってくれるんだもん。

「先輩、琴音今日お弁当を作ったんで食べてください」

 小さなお弁当箱が二個見える、そのうちの片方を俺に差し出した。

 片方を受け取りフタを開ける、見た目は普通のお弁当に見える。

「あれ、思っていたより普通のお弁当だ」

「秋一先輩それ酷い感想です」

「綺麗にまとめられてます。琴音さんが作ったんですか?」

 褒められて嬉しいのか両手を腰に当ててる。

「でしょでしょっ、さすが綾芽先輩わかる人にはわかるんですよ」

「いや、フタを開けると真っ黒こげってのを覚悟していただけだからさー別に文句は言ってないよ。それにしても可愛いお弁当箱だな」

 小さめの弁当箱を見ながら、あわてて弁解することに。

「綾芽先輩も秋一先輩に作ってきてるんですよね」

「私ですか? はい、こちらに」

 見るとアヤメさんも小さなお弁当箱を俺に差し出した。

「あれ、アヤメさんのお弁当箱も小さい?」

 いつも俺のために大きいお弁当箱を用意してくれてたのに、今日は小さいお弁当箱を俺に差し出す。

「よかったー」

 突然の声で琴音のほうを振り向く。

「何が?」

「もう、秋一先輩はわかってないですねー。綾芽先輩もお弁当を作ると思って私、小さいお弁当箱にしてきたんですよ」

 反対に座るアヤメさんを見る。

「約束でもしてたの?」

「いえ、私も琴音さんが作ってくると言っていたので秋一さんのお弁当箱を小さくしてみました」

 こんな幸せあって良いんだろうか、これなら男子に刺されても文句は言えない。


「よし、俺が今から刺してやろう」

 部室のドアを開けて久留米と五月雨が入ってくる。

「俺の心の声を読むな、それにしても早かったな。紹介するよこっちが……」

 俺の声を五月雨が手で遮断する。

「あれだけ騒いだら誰かすぐわかるよ。あたしは五月雨さつき、同じポニテの仲間だね。よろしくね」

「んで俺がここの部室管理をしている、新聞部の久留米翔よろしく、近藤が出て行った後の教室はすごかったぜ、思わず何枚か写真をとった所だ」

「あ、やっぱし」

「隣おじゃまするよー」

 琴音の隣に五月雨がすわり、俺の真正面に久留米が座る。

「あたしもお弁当なんだーお弁当パーティしよう」

 五月雨のお弁当は男子が食べるような大きさで中身は肉ばっかりが見える。

「五月雨先輩のお弁当凄いですね……そのお肉もらってもいいですか?」

 琴音が五月雨のお弁当からお肉を取り、五月雨は琴音とアヤメさんのオカズを貰いと女子ならではの光景が目の前で起きている。

「あら、秋一さんと久留米さんどうされました?」

 アヤメさんが声をかけてくる。

「いや、なんていうか。これって男がやったら気持ち悪いなと思って」

 俺の言葉を待ってましたとばかりに久留米が乗ってくる。

「近藤くーん。お弁当おいしそう僕のおかずと交換しよう?」

 俺もそれに乗ってみる事にした。

「久留米くんのお弁当もおいしいそう!」

 俺たちの漫才をみて周りの女性が笑う。

「先輩方面白いですね、よかったら今度も一緒にお昼いいかな?」

 笑ったために目に少し涙を浮かべてる琴音がお願いをしてくる。

 俺たちは別に断る理由もなにもない。

「琴音はいいのか? 俺たち二年と一緒で」

「はい! さすがに毎日はこれないけど、琴音先輩方が好きです」

「可愛い! この子もって帰ってもいい?」

 五月雨が琴音の頭を抱いている。

「ちょっと。苦しい! 苦しいってば」

 俺たちは再び笑いあうのであった。


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