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閑話 その他の勇者達22

すいません。投稿遅れました。


評価もいただきましてありがとうございます。

物凄くうれしいかったです。

 セントセルス神興国は戦争を仕掛けようとしていた。


 枢機卿の指示の下、バンガロウ王国及び、アース大陸への侵攻を決めたのだ。セントセルス神興国は、アース大陸に送り込む兵として十万の兵士と、百人の聖騎士達を指揮官として集めた。

 これによりセントセルス神興国は全世界に進軍することを宣言したのだ。白銀色の鎧に身を包んだ聖騎士は、行軍する先頭で白い馬に跨り、進行を先導していた。


「コウガ、もうすぐベンチャイス連合国に繋がる港に着くぞ」

「セントセルス神興国が誇る、ソクラテスの街だね」

「そうだ。そこから船に乗り、移動となる」

「面倒だな。たった一万しか住んでいない国の制圧に、これだけの兵士を連れて行く必要があるのかな?」


 コウガはまだ見ぬ敵に対して、バカにしたような態度を取る。


「そうは言うが、あの国は精霊が守護していると言われている。精霊がいれば他の国を圧倒するには十分な兵器といるだろうな」

「精霊ね~?俺達には神が付いているんだから、怖がる必要もないだろ」

「まぁ確かにそうではあるが、今回はその後にアース大陸の亜人との戦いもあるからな」

「そうだな。亜人なんて根絶やしにしてやるよ」


 聖騎士コウガはセントセルス神興国の教えを信じている。もちろん、それが聖女の教えだからなのだが、亜人は生まれながらに罪を背負った者達、純粋なる人間でない者は生きていることすら許されない。

 

 純粋なる者には救いを、罪を背負いし者には救済を。


 セントセルス神興国は五つの国全てに教会を持ち、孤児院やボランティア活動をしている。但し、それは他の国への潜入調査であり、異端者や異分子、罪人を探すために作られている組織なのだ。ベンチャイス連合国の国々に存在し、シスタークレアによりもたらされた情報は、聖騎士が動くには十分なモノだった。


「でも本当に馬鹿な奴がいるね」

「そうだな。わざわざ亜人などと仲良くしようと考えるなど穢れるだけだ」


 コウガの話し相手になっている若い騎士は、聖騎士筆頭を務めているテリーという。青の稲妻と呼ばれる二つ名を持ち、常に青色の鎧を纏っている。彼はコウガよりも先輩ではあるのだが、歳が近く筆頭聖騎士になったばかりの彼はコウガと馬が合った。


「コウガ、船の準備に時間がかかる。今日はソクラテスの街に泊まりになるぞ」

「わかったよ。テリー」


 コウガがどうして先頭に立ち誘導をまかされたかと言えば、コウガは聖騎士の試験を首席で突破して見せた。また、コウガに反発していた先輩騎士たちを悉く打ちのめし、現在の地位を勝ち取ったと言える。

 また聖女の推薦もあり、コウガが先頭を歩く名誉を与えられることとなった。

 

 ちなみに唯一対抗できた者が、青の稲妻ことテリー・ハリソンである。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 コウガが試験を受けたとき、聖女様の推薦と言うこともあり妬みを買うこととなった。


「これで終わりですか?」


 演習場で二十人ほどの聖騎士が倒れている。全てコウガ一人で倒したのだ。


「まだだ、おいテリー、お前が行け」


 当時聖騎士筆頭をしていた男に言われてテリーが前にでる。


「はっ!」


 当時新人のテリーは見ておけと言われていたが、あまりにも不甲斐ない先輩方のおかげで駆り出されてしまった。


「あんた若いね、大丈夫?」


 コウガは見た目でテリーの事を馬鹿にした。若く、今までの騎士の方がいくらでも強そうに見えたからだ。


「戦えばわかります。よろしくお願いします」

「はぁ~?今更挨拶?」

「好きにするといいです」


 テリーは挨拶を終えた後から目つきが鋭くなる。他の騎士に比べれば確かに体は大きくないが、一気に圧力が増していく。


「いいね~やっと戦いができるよ」


 テリーの気迫に、コウガもテリーの力を認めた。 コウガもここまで呆気ない者達に嫌気がさしていたのだ。


「いきます」


 テリーが声を発した瞬間、テリーが揺らめきコウガの前へに瞬間移動してくる。


「なっ!」


 コウガは意表を突かれたが、コウガも光の速度で動くことができる。すぐに剣を構え、テリーの大剣を受け止めた。


「やるな」

「受け止めれられると思わなかったな」


 二人は話しながら何合もの剣をぶつけ合う。


「お前の力はわかった。次で終わりにしよう。俺は取っておきを出す。お前も取っておきを出せよ」


 コウガの言葉にテリーは驚く。確かに自分は本当の力を出してはいない。ただ早いだけなのだ、しかしテリー本来の力は破壊を生み出すものなのだ。


「いいだろう」


 コウガなら受け止めてくれるかもしれない。テリーはそう思って応じることにした。


 二人は奇しくも同じ構えを取った。右肩を引き、大剣を胸の前で突きの形をとる。コウガの周りに白い光が浮かび上がり、テリーの周りには青い光が浮かびあがる。ウガが走り、テリーが走る。

 二つの光が重なり交差して弾け飛ぶ。光の爆発の後、立っていたのはコウガだった。


「驚きだな。取っておきまで一緒とは」


 片膝を突いたテリーは顔を上げる。今までの騎士達のように倒れて意識を失うことはないが、立つことはできない。


「なぁテリー。あんた強いよ。よかったらこれからも稽古に付き合ってくれ」


 今まで無礼な態度を改めたコウガが、テリーに握手を求める。そんなコウガの態度にテリーも笑って握手に応じる。元聖騎士筆頭はつまらなさそうに演習場を後にした。

 コウガの策略により、元聖騎士筆頭はその任を下ろされることになるのだが、それはまた別の話。

いつも読んで頂きありがとうございます。

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