邪神になりました12
一応一通り見直すことができましたので、次話を投稿していきたいと思います。
三か月ほど待たせてしまい申し訳ありませんでした。
最終話までどうぞよろしくお願いします(*^_^*)
サキュウが扉を開くと、銀色の髪の中に狼耳をした美少女が立っていた。
六か国会議の場に参加していなかった銀狼族のルーだ。
アース大陸の獣人達のことはサキュウも気にかけていたが、まさか会談の場に来ているとは知らなかった。
「良ければ中にどうぞ」
サキュウは控室に誰も近寄らないようにと伝えていたが、ルーは特別な存在に感じたので、部屋へと招き入れた。
「すいません。突然の訪問を受け入れていただき」
控室の中に入るとルーが頭を下げた。
サキュウにとって彼女の姿は昔の親友に似ているため、少し懐かしくなってしまう。
それと共に彼女がどうして会議に参加せず、自分だけに会いに来たのかと疑問が湧いてきた。
「いや、大丈夫だ。だが、会談に参加していなかったのはどうしてなんだ。てっきりバンガロウ王と一緒に会談に参加するものだと思っていたが」
「獣人はそれぞれで集落を持ち、他種族に干渉しないように生きています。私達は一人の人によってまとめられておりました。そのため主を失った者達は、戦いに参加することを拒否する者や独自で動く者が現れ始めております。白扇さんも今独自に動いているようです」
サキュウは主を失ったという言葉にアクと言う人物について考え、それと同時に昔の親友の顔が浮かんだ。
親友だった彼もアクと同じように多種多様な種族がいる獣人、亜人、龍人をまとめ上げていた。
彼女はその人物に似ているのだ。
「あなたがまとめればいいのではないか」
「どういうことですか?」
サキュウはつい思ったことを口にしてしまった。
だがサキュウはつい出てしまった言葉ではあったが、あえて否定もしなかった。
銀狼種には特別な力があると言われている。
実際サキュウも親友の力を見たことがあるのだ。
そしてサキュウは知らないが、ルーも銀狼種の力に目覚めつつあった。
「銀狼種とは獣人にとって、リーダー的な存在だ。龍人達も銀狼種とは対等に話し合いを行なう。他の誰でもない君ならば主の代役ができるのではないか」
サキュウは真っ直ぐにルーの瞳を見つめて、思ったことを口にする。
「・・・・私の話を聞いてもらえますか」
しばし見つめ合っていたが、ルーが視線を先に逸らして話を変える。
サキュウもルーが何かを言う為に訪ねてきたことを思い出して、視線を和らげる。
「そうだな、君の話を先に聞こう」
サキュウは備え付けられたポットからお湯を注ぎ、持ってきていた茶葉を入れる。
サキュウが見つけたお茶で、麦茶に似た味わいを出してくれるので気に入って持ち歩いている。
「少し落ちついて話をしよう」
「はい、改めて突然の訪問すいません」
「いや、俺も話を聞かずに別の話をしてしまってすまない」
「いえ、その話にも関係がありますので」
「どういうことだ」
「今、獣人達を先導しているのは白扇という龍人族の長老です」
「ああ、彼は白扇というのか、知っている青龍だろう」
「はい。その白扇さんがどうやら皆さんとは別に黒い柱に向かおうとしているんです」
「何っ!!!」
ルーの言葉を聞いて、サキュウは大きな声を出してしまう。
「止めようとしたのですが、白扇さんにも何か考えがあるみたいで、獣人達の何人かと龍人族の人々を連れて準備に取り掛かっています」
「どうして、それを俺に知らせようと思ったんだ」
「私も止めようと思いました。ですが・・・・」
ルーは何かを迷うように言葉を詰まらせた。
サキュウにはルーの考えていることはわからなかった。
只事ではないことは理解しているので、頭の中ではどうすればいいのか考えを巡らせ始めていた。
「とにかく、その白扇に会おう。どこに行けばいいんだ」
「会っていただけるのですか」
「君自身が何かに悩んでいることはわかった。それは追々聞くとして、今は無謀な行為を止めなければならない。黒い光の柱は何でも吸収している。彼らまで吸収されてしまえば、それは黒い光の柱を強くすることになってしまう」
サキュウの言葉にルーは頷く。
「どうか、白扇さんを止めてください」
ルーの表情は悲しみに溢れていた。
いったい彼女は何がしたいのか、彼女が望めば獣人達は力を貸すだろうに、サキュウは喉まで出かかった言葉をグッと押し込めた。
ルー自身がその答えを出さなければならないのだ。
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白扇は400年前の戦いを知っている生き証人である。
そのとき暗黒龍を封印した4人の勇者がいた。
彼等は暗黒龍をどのように封じたか・・・
「本当にここでいいですかい?白扇の旦那」
ケルイは白扇に連れられて、アース大陸の遺跡にきていた。
アース大陸の歴史は古く、人間の国レギンバラが存在していた時代よりもさらに古い時を刻んでいる。
「うむ、人間達は封印という形で暗黒龍の脅威を退けた。マスターにも同じことができるのではないかと思ってな」
「なるほど」
「この遺跡には魔王にまつわる記述が多く残されておる。何か魔王の弱点になるものはないか」
「それを調べるってことだな」
白扇たちが訪れた場所は、かつて魔王が生まれた場所だと言われている遺跡型のダンジョンであり、その最下層へ白扇とケルイはやってきていた。
「それにしてもおっかねぇところですね。化け物はゴロゴロ居やがるし、最後は暴走龍ときたもんだ」
「哀れな同胞だ。我の手で葬れたことが最後の手向けとなろう」
「とにかくここが最後の部屋ですよ」
ケルイが斥候を務め、罠を解除して戦闘は白扇が受け持つ。
二人の連携により、遺跡は攻略されようとしていた。
ボスであった暴走龍を倒したことで、最後の扉が開かれる・・・・
いつも読んで頂きありがとうございます。




