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閑話 その他の勇者達 エピローグ4

明日から最終章に入りたいと思います。

 「それにしてもヒーちゃんが旦那様にゾッコンになるなんて思わんかったわ」


「フーだってそうだろ」


「まぁそうやねんけど、旦那様はやっぱり特別やねんもんな。なんでやろうね。強いし優しいし家事もできて完璧やねんけど、見てるとほっとけへんっていうか、たまに寂しそうな顔をするやろ。それがたまらんねん」


「私はそういうのはわからない。だけど私より強い男は旦那様しかいない。そんな旦那様が世界を救おうとしているんだ。それを聞いたとき、力になりたいと思った」


「まぁヒーちゃんらしいかもね」


 二人の少女は今日もテーブルを挟んでお茶を楽しんでいる。

二人の力量はルールイス王国に戻れば、この世界では並ぶもの無しと呼ばれるほどまでに高められている。

 それでも大魔王である砂丘の領域には未だ届いていない。


「アンジェまでとはね」


「あれほどの素晴らしい方はおりません。お二人の旦那様だと言うのに申し訳ございません」


 アンジェリカは謝っているが、実は砂丘に一番最初に抱かれたのはアンジェリカだったりする。

 火鉢は戦闘のことしか頭になく。

風香はマイペースな調子で妻になると宣言はしたが、それ以降の進展が何もなかった。

 その間にアンジェリカは砂丘の寝室にメイド姿で夜這いを決行し、実現させてた。

 これには火鉢も風香も驚いた。

 アンジェリカが砂丘のことを好きなのは知っていた。

別に自分達に遠慮をする必要はないと思っていたが、まさかそこまで積極的だったとは・・・・


「別にうちはええよ。うちも旦那様に愛してもらったもん」


 アンジェリカの話を聞いて、マイペースだった風香も動いた。

風香はスレンダーな体に似合わず豊満な胸を持っている。

 砂丘が目のやり場に困るほどにだ。

そんな風香が、どこから持ってきたのかぶかぶかのワイシャツ一枚で砂丘のベッドで待っていたのだ。

 砂丘もあまり恋愛経験はないので、風香の姿は刺激が強すぎた。

 言葉で言うならばイチコロということだ。

その日の砂丘は激しかったと風香の談だ。


「む~私だって・・・」


 遅まきながら火鉢も砂丘との夜を経験した。

それは火鉢が砂丘の本当の妻になると宣言した日の夜だ。

 アンジェリカに化粧をしてもらい、風香が選んだ服を着て砂丘の下を訪れる。

またまたどこから持ってきたのか、風香が用意した服は浴衣だった。

身長の高い火鉢が着れば浴衣が良く似合う、妙にエロいのだ。

 花火が刺繍された紺の浴衣を着た火鉢が、上目遣いに砂丘におねだりしたのだ。

これも全てアンジェリカと風香の策であり、まんまと砂丘の心を掴むことに成功した。


 こうして三者三様で砂丘に愛され、それ以降は二人同時だったりと夫婦生活を楽しんでいた。

 現在は砂丘が黒い光の柱の調査に行っているため、留守にしている。

代わりに光の勇者修行を頼まれたが、正直光の勇者コウガは二人にとってはキモい存在だった。

 主人公体質というか、確かに見た目は悪くない。

だがいつもカッコつけていたり、自分がやらなければならないと使命感を持っていたり、何かを失敗したら必要以上に落ち込んだりとウザい。


 そのため修行に関してはエルフェルトに全て一任している。


「早く帰ってこうへんかな?」


「今はのんびりと待つしかないだろ」


 紅茶を飲みながら三人はマッタリと大魔王の帰りを待っている。


「俺の存在酷くないですか?」


「まぁ私も変わりありませんから」


 残された男二人は肩を抱き合った・・・・


いつも読んで頂きありがとうございます。

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