#9 噂
「すいませーん!」
「はい、どういたしましたか?」
「えっと、素材の買い取りをお願いしたいんですけど」
「かしこまりました、では素材をこちらに」
「え〜っと...これと、これと、これと、これと....」
「あ....あ...あえ?」
「これで全部です」
「.........っ!は、はい」
俺はケルベロスとグリフォンの素材を売りに出した。
錬金術の素材にしないのかって?高位すぎて今のところ使い道があんまりないんだよ...まぁ、今後使うかもだし、少しは残してあるけどね
そして、アイテムボックスもないからあまり多くのものは持てないし
そして何より金がない!
この前、剣を作るのに工房を借りた時に金がほぼ尽きたからな!
受付が騒然とし、視線が集まる
「ハ、ハルト様、こちらの素材はどこで.....?」
「冥境大樹林で....なんかまずいことでもありました?」
「い、いえ、なんでも」
なんでもないってことはないと思うけどな
「買い取り金額はこちらになりますが、よろしいでしょうか?」
紙に書かれた額を見て、俺は言葉を失った。
正直、冗談かと思うくらい
「だ、大金貨600枚....こ、これで大丈夫です。ありがとうございます」
「では、こちらを」
俺は、受付嬢から大金貨がパンパンに入った袋を受け取る
これだけあれば、一生楽して暮らせることは確定したようなものである。
「解体も丁寧で状態も良かったので、高くなりましたよ。」
「なるほど」
◆ 翌日
「ふあぁぁ、よく寝た。今日は、依頼を受けに行こうかな〜」
ギルドに着き、扉を開ける
「(おい、見ろよ。)」
「(なんだあいつ?)」
「(噂のあいつだよ、一人でグリフォンとケルベロスを倒したっていう。)」
なんか、噂されてる?
「す、すいません」
「あ?なんだ?」
「僕ってなんで、噂されて....」
「そんなん決まってるだろ?お前が、グリフォンやケルベロスの素材をギルドに卸してる。つまり、グリフォンやケルベロスを倒したってことだろ?そんな強い冒険者がいるなら、噂にもなるだろ?」
そういうことかー!
なるほど、嫌われてるというよりかは、尊敬の眼差しを向けられてたってことね
........なら、睨まないでよ!!
まぁ、そんなことは置いといて、これ以上目立つのは嫌だし王都にでも向かおうかな。
王都なら、人もいるし冥境大樹林もないから高ランクの魔獣に出会うこともない。なにより、ここじゃゲットできない素材でも王都ならゲットできるかもしれないし。
とりあえず、依頼を受けてから荷造りかな
それと、挨拶まわりも必要か?
お世話になったのは、衛兵のおっちゃんと、ヴァイツくらいかな
そう、実は一部の素材はヴァイツの露店で手に入れていたのである。
「よぉ、ヴァイツ」
「おう、どうしたハルト」
「いやぁ実はな、明日にはこの町を出ることになって、素材を買いに来た」
「そうか、わかった。今日は特段いいのが入ってるぜ。この『ライトニウムインゴット』だ。」
「ライトニウムインゴット?」
「そうだ、とは言ってもあまり知られているものじゃないがな。これはな、簡単に言えば超激レアな金属だ。それと、どんなものなのかあまり詳しくはわかってないんだ」
「へぇ、そんなにレアなのか。これ、いくら?」
「ざっと、金貨8枚と銀貨4枚だ」
ギルドの素材買い取りで懐も温かいし、買っちゃおうかな。
「これ、買いだ!」
「まいどありぃ!」
そんなこんなで、門兵のおっちゃんことジョゼフさんにも挨拶をすませ翌朝
「よし、行くか!」
俺は、ルクシア王国のアルノスを出て、王都ルカシアへ行くことになった。
遅れちゃってすいません.....
体調不良とスランプが重なって投稿が遅れてしまいました。
それと通貨の日本円換算についても解説しておきます。鉄貨 10円、銅貨 100円、銀貨 1000円、金貨 1万円、大金貨 10万円、白金貨 100万円です。全部1枚当たりの金額です。それと、実は国の名前と町の名前出すの初めてなんですよね....... 決めてなかったわけじゃありませんよ?(ほんとに)




