表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/14

#11 王都

「ふあぁぁ……」


欠伸(あくび)を噛み殺しながら、ハルトは王都の門前にできた長い列に並んでいた。


気づけば4時間経っていて、もう午前2時だ

あたりは一面真っ暗で唯一眼の前に街の光が見えるだけ


ようやく順番が回ってきた。


「身分が確認できるものを」


低い声に、眠気が一瞬で引く。


「はい」


差し出したギルドカードが、水晶にかざされる。

淡い緑色の光が浮かび上がった。


「問題なし。通っていいぞ」


「ありがとうございます」


石造りの門をくぐった瞬間、王都の空気が流れ込む。

広い石畳、並ぶ街灯、すでに動き始めている商人たち。


(……まずは宿だな)


歩くことしばらく。


屋根の上で風見鶏がゆっくりと回る、三階建ての宿が目に入った


「いらっしゃいませ!風見鶏亭へようこそ!」


扉を開けると、元気な声が飛んでくる


「宿泊は1泊銀貨5枚です!」


深夜だって言うのに、眠気の欠片もないな


「えっと、7泊お願いします」

「かしこまりました、代金が金貨3枚と銀貨5枚になります!」

「これで」


俺は大金貨を一枚出した

受付の女の子の動きが少し止まり、目を見開いたがすぐ動き出した


「えっと〜金貨6枚と銀貨5枚のお返しです。こちらがお部屋の鍵になります。ごゆっくりどうぞー!」


元気な女の子だったな。


そんなことを考えてベッドで寝転がっていたら、いつの間にか寝てしまっていた



「う〜ん......よく寝た!」


時間は8時、俺はベッドの上で伸びをしながらいつもの朝を過ごしていた


「失礼しまーす!朝食のお時間ですよ!」

「あ、わかりました」

「失礼しました!」


朝から晩まで元気だなぁ

そう思ったが、よく見ると目の下にクマができていた


「う〜ん、おいしい!」


朝ごはんは、ハムサンドと卵焼き、コーンポタージュだった

特に卵焼きが美味しかった。

口の中に広がる出汁の風味に、卵の甘さが噛み合って最高に美味しかった!


「ごちそうさまでした」


さて、今日はなにをしようかな

とりあえず、王都を探索かな


俺は、とりあえず冒険者ギルドへ向かうことにした


「まったく、どの街でもギルドの扉は重いな」


そんな重い扉を開けて、中に入るとやっぱり強面の冒険者に睨まれる。

そういえばだが、ケルベロスとグリフォンの素材を出したことでGランクからFランクを飛ばしてEランクへ昇格していた


「一つくらい依頼受けないと」


そういえば、一定期間に依頼をいくつか受けないと、ギルド登録が抹消されてしまのだった。


「え〜と、いい依頼は.....ん?なんだこれ」


関係なさそうなポスターがギルドの依頼掲示板に貼られてあった。

どうやら、王立魔術学院とやらのポスターで、そろそろ入試試験があるらしい


「まぁ、俺には関係ないか」


選んだ依頼は、迷い猫探しだ。報酬は少ないが、町を散策するのにちょうどいいだろう。

迷い猫の特徴は、真っ白な子猫でほんの少しだけ魔力を帯びているとのことだ。


まず探したのは、商業区と呼ばれる区域だ

ここには、露店や商店が立ち並んでいて、目撃情報も比較的取りやすかった


「う〜ん、目撃されてはいるのに見つからない....別の区域に移動したのかな?」


次に来たのは、貴族区や一般区と呼ばれる、家が立ち並んでいるエリアだ

まずは貴族区に行ったが....


「止まれ!!ここから先は貴族区だ。庶民が行ける場所ではないぞ」

「あ、すいません。それと、一つ聞きたいことがあるんですけど....いいですか?」

「なんだ?」

「迷い猫....というか、白い子猫を見ませんでしたか?」

「ふん、この厳重な警備で入れるとは思わんがな。とにかく、速く立ち去れ!!!」


このように、話は聞いてくれるものの門前払いだった。

そして庶民区では、見かけたという話すら聞かずに工業区へ、向かうこととなった。


「白い子猫?あぁ、さっきまで屋根の上にいた気がするな」

「ありがとうございます!」


「子猫なら、さっきまでうちの工房の中にいたよ。で、学院の方に抜けていったよ」

「なるほど...ありがとうございます」


と、多くの人が見かけたようだった。そして、学院の方に抜けていったという証言をもとに、王立魔術学院へ向かうことにした


魔力を帯びている、とのことで魔力探知で子猫を探そうとしたが、おそらく学院の結界の魔力でうまく探すことができなかった。


「ほんとに、どこにいるんだ....って!!いたぁぁああ!」


いた場所は、学院の高い塀の上だった

子猫は、その黄金のような瞳で学院の方を見つめていた

どうやって捕まえよう....と、考えていたら自分から下りてきた。

だが、俺の目はその真っ白な建物に吸い込まれていた


「......ちょっとだけ.....行ってみたいかな」


そう考えてしまった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ