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6. 御影の導き

地下ドームの一角、灯とルカは息を整えながら静かに座っていた。先ほどの心理戦で得た手応えとともに、二人は次の戦いに備えなければならない。そこに現れたのが御影だった。冷静な表情で、まるで都市全体を見通しているかのように歩み寄る。


「ゼロ、そしてルカ。ここからが本当の戦いだ」御影の声は低く、だが重みがあった。彼は灯にゼロ能力の活用法、都市の残響波の読み方、心理戦の基礎を解説する。都市全体を敵の戦場として使う考え方、侵蝕波の反射・吸収・誘導の戦術、そして三層カウントの応用――すべてが、灯の頭に鮮明に描かれていく。


「都市はただの背景じゃない。感情の波が街のすべてに影響する。それを読み、逆手に取るのがゼロの力だ」御影は壁に反射する残響を指し示し、具体的な戦術を示す。ルカは自分の捕食能力を戦術に組み込む方法を学び、精神的負荷を最小限に抑えるコツを理解していく。


御影の指導のもと、灯は初めて都市全体の残響波を一つの戦場として把握する感覚を得る。壁の振動、配管の反響、ホログラムの微かな揺れが、すべて情報として頭に入ってくる。心理戦に必要な予測力と反応速度が、ゼロ能力によって補完されるのだ。


「理解したか?」御影の問いに、灯は静かに頷く。ルカもまた、自分の能力が戦略の一部として機能する感覚を掴んでいた。初めての心理戦で得た感覚と、御影の教えが融合し、二人は次の戦いへの準備を整える。


だが、地下ドームの奥深くでは、まだ残光編集者の手先が潜んでいた。都市の残響は、常に変化し続け、油断は許されない。灯とルカは息を合わせ、御影の導きのもと、次なる心理戦へと踏み出す覚悟を決めた。ここからが、ゼロ能力の本格的な試練の始まりだった。

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