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プロローグ(仮)

トラブルで一回原稿が消えてしまい取り急ぎ書いたプロローグ

後から修正する可能性大

「射て射て!これ以上間合いを詰められるな!!」


城に掛かる梯子を片っ端から倒して城下から迫る敵兵を弓兵達が必死になって押しとどめている。


「攻城櫓がそこまで来てるぞ!」

「大砲は砲弾の補給待ちだ、柴犬1号!!お前の魔導士部隊でアレを燃やせ!!」


杖を持った魔導士達が火の玉を攻城櫓にぶつけているが中々火が着かない…ステータス画面で確認すると攻城櫓の木材は全て湿っていた。


「あいつら櫓に水を浸透させている!中々火が着かない!!」

「もう距離100を切ってる…城壁に歩兵部隊を展開!白兵戦に備えよ!!」


弓兵が叫びメニュー画面から騎士たちを呼び出して攻城櫓の到達位置に先回りさせる。


「正門がもう持たないぞ!敵の先陣はヴァイキング海賊団、後詰めにローマ帝国軍カエサル軍団!!」

「それ絶望しかないんだけど!?」

「なあに!モンゴル帝国軍とスパルタ軍のコンビに比べりゃ断然ましさ!それにヴァイキングが戦狂団じゃないなら希望はある!」


それにこっちにはこいつらが…


今にも破られそうな門の正面に一際目立つ真っ赤な深紅の甲冑に身を包んだ侍達が整然と整列していた。


そして今にも破られそうな正門の前に火縄銃を持った足軽達が召喚される。


「開けぇ!」


横に付いていた女武将が叫ぶと同時に深紅の侍達の前に黒い甲冑で身を包み火縄銃を持った足軽達が出て来て整列する。


門が破られると同時に破城槌が突っ込んで来てそれを黄金色の瞳をした女武将が腰から刀を瞬時に抜いて一刀両断で薙ぎ払う。


「構え!!」


女武将がそのまま叫ぶと黒い甲冑を身にまとい木瓜紋の刺家紋を付けた者たちが火縄銃を構える。


同時に両手に斧を持ったヴァイキングの戦士達が突っ込んで来る。その瞬間に


「放てぇ!!」


紅色の甲冑に身を包んだ女武将が叫ぶと同時に火縄が放たれて門からなだれ込もうとしてきた多くのヴァイキング兵達をズタボロにする。


「してやったり!ヴァイキングの連中は攻撃力は高いが防御力は低いから強化した火縄銃なら一撃だ!!」

「馬鹿者!鉄砲隊はさっさと第二城壁まで後退!騎馬隊前へ!!」


女武将にどやされたを持った鉄砲隊はすぐさま後退して代わりに赤揃えで統一された騎馬隊が前に出る。


「大和様!突撃のお下知を!!」


女武将に催促され騎馬隊最前列中央で大きな存在感を放ち頬当越しに男が白い炎を纏った上鎌十文字の槍を大きく掲げて叫ぶ。


「先頭のヴァイキングを潰したら城に引き返せ!ローマ兵は入ってきた所を槍隊が串刺しじゃあ!!燃え上れ武士達よ!かつて天下無敵と謳われし武田軍騎馬隊の誉れを見せてくれ!俺についてこい!!」

『うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!』


大和と呼ばれた大将の号令を合図に騎馬兵達は入り込もうとしてくる敵軍に突撃していく。











『なんで初戦の城門戦、騎馬隊で突っ込んでんだよ。一本道なんだからどう考えてもあそこは槍兵ユニットの出番だっただろ?』

『先陣のヴァイキング軍が幸いレベルが低かったが下手すりゃ城壁外に出た瞬間に一網打尽だったぞ。しかも結局ローマ軍蹴散らしてたし』

『流石にカエサル軍団相手に正面突撃はきつかったけどな。無論戦術を考えたら俺も城下の開けた路上に誘い込んで背後から轢き殺そうか迷った』

『人気のない路上に誘い込んでケツを○るのか』

『え…そっちの気があるんですか…(震え声)』


『ねーよ!!でも戦の先陣は武田の騎馬隊一択やろ!?』

『攻撃側なら納得できるが…』

『なんで防御側にいるのに騎馬隊で場外乱闘してんだよ』


『武田の騎馬隊は天下一ぃぃぃぃ!!』


『はいはい武田万歳、武田万歳』

『本名の苗字は上杉の癖に…』

『まあ実際の武田騎馬隊は騎馬が最強というより状況に応じた臨機応変の対応能力の高さや足軽との連携力が売りだったんだけどね』

『え?武田騎馬隊って騎馬しか居ないんじゃないの?』

『んなわけあるか。騎馬隊が全部騎馬で構成されてるのはモンゴル帝国軍騎馬軍団ぐらいだよ。現代でも機甲部隊は戦車に歩兵が随伴するのが普通だろ?戦国時代だって馬に乗る騎馬衆にはさっきみたいに鉄砲隊や弓兵が随伴してるんだよ。それに何百人もの兵が全員が馬に乗ってしまうと、指揮官の統率が難しいってのもあるけど』

『え?じゃあモンゴルの騎馬軍団は?』

『あれはマジでモンゴル帝国軍が可笑しいんだよ…』


『まあ、元が遊牧民の集まりだから馬の扱いに長けていたってのもあるけどな。あ、次のランダムマップは大平原の激突…また武田騎馬隊無双じゃねぇか…』

『うおおおおおおおおおおおおおおおお!全員騎馬で行くぞおおおおおお!!』

『平原なんだから弓兵も連れてけよ!』






『落ちます。おつノㇱ』

『お疲れー、じゃまた今度ね』


「また次の戦場で…と、」


チャットを終わらせた俺はパソコンをシャットダウンしてゲーミング・チェアから立ち上がりベッドに寝転んだ。


俺が今までやっていたのは『ファンタジー・バトル・ワールド』


この間10周年を迎えた大人気のMMORPGで一人で旅するも良し。仲間たちと冒険するも良し。こうやって自前の兵団を育てて戦うも良し。

売りは大軍団の激突で古今東西あらゆる時代の戦士達がオンライン・ワールドで世界中のプレイヤーと激突する。


キャンペーン・ストーリーではその古今東西の戦士達を率いた主人公が数多の英雄譚を描く。笑いあり涙ありの超大作だ。



んで俺は誰か?ただの男の一般人Aさ。何て事は無い、起きたら歯磨きしてシャワー浴びて着替えて会社に行くだけ…子供の頃に抱いた夢など忘れて必死に勉強もして一般のサラリーマン。

俺の就職先は幸い俗に言うブラック企業ではない。仕事のノルマは出来る範囲で給料は多くもないけど有休取っても文句を言われる事もないし殆ど残業もなく定時で帰れる。だから不満はない。むしろ俺は恵まれていると思う。

けどこうして寝床に着く度に思ってしまう。これが俺の人生なのかと…小学生の頃は図書室で歴史の漫画を読みふけった。人類の歴史はまさに戦いそのものだ。特に日本の戦国時代など多くの者が己が信念に身を投じある者は英雄となりある者は非業の死を遂げてその記録を見るたびに心を躍らせた。

これを皆に言うと「お前は戦争好き」かと、場合によっては過激思想の持ち主だと思われてしまう。誤解しないで欲しいが俺は戦争好きではない。戦う術を持たない人々が苦しみ時には蹂躙されてしまう姿など見ると気分が悪くなるし愛する人や家族、故郷を守るためとはいえ戦いたくない人が戦争に行かされる姿を見ると胸が痛む。


だが俺のやっているこの戦争ゲームはどうだ?誰もが嫌っている筈の戦争を題材にした人々が殺し合うゲームに多くの人々が熱中している。


俺は戦争ではなく戦いが好きなんだよ…うーんこの意味の違いは今の俺じゃ説明出来ないか……ま、こんな事考えたところで意味はないか…もう12時半だし本当に寝ないとやばいな。



起きたら世界が変わったりしてないかな?














降りしきる朝日が体中に染み渡る…あれ?ちゃんとカーテン閉めて寝たよな?


ゆっくりと起き上がる…普段の寝起きはだるく感じる筈なのにやけに身体が軽い。そして目の前…いや周りの光景に絶句する…生い茂る木々…木々の葉が風吹かれて優しい音色を聞かせてくれる。


(…いや何処だよここ!?何でおれは森のど真ん中で寝てたの!?)


軽く混乱する俺は慌てて自分の身体も確かめた。


…嘘だろ…左腰に刀が一振り…凄い見覚えがある。これは俺が鍛った黒刀だ。そして右腰にも短刀が…うんこれも俺が鍛ったな。そしてこの体の赤い甲冑を着ている。これはファンタジー・バトル・ワールドで俺のプレイキャラの装備そのまんまだ。


この肌触り…風の音と森の匂い…夢にしては思考が…意識がハッキリし過ぎている。


俺は考えられる結論を一つ出した。





「…え、俺って異世界転生でもした?」

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