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目覚めは美少女とともに

「んんっ……」


 私は目を覚ました。

 目の周りが、ゴワゴワしてる。目が開けられない。

 私、泣いてた? 眠ってる間に泣いたことなんか今までなかったのにな。変なの。


 それにしても、布団が妙にフカフカやな、お母さん、干してくれたんやな。


 少し擦ると、ようやく目が開けられた。視界がボヤーとするが、段々焦点が合ってきた。


「わー、奇麗な天井。西洋のどっかのお城の部屋のみたい……… !!」


 ガバッと体を起こす。

 なに、ここ! 私の部屋と違うやん! なんで、私こんなとこに寝とんのん!?


 なんとか気を落ち着けて、周りをよく見回す。

 今、私がいるのは二十畳くらいの西洋風の豪華な部屋だ。暖炉まであり、赤々と火が燃えている。調度品も良いものが並んでいる。


「高そう……」


 んなことはどうでもいい! とにかく起きなきゃと思い、ベッドから出ようとした瞬間、私から見て右側に女の子がいるのに気がついた。その女の子は椅子に座りベッドに上半身を預けて眠っており、十歳くらいに見えた。その子の寝姿は、長いプラチナブロンドの髪が肩からベッドに流れ、とても絵になっている。


 うわっ! なんやねん、この超絶西洋ロリ美少女!


 私、もしかして映画撮影のセットにでも間違って入り込んだ? いやいや、そんな訳がない。京都の映画村でさえ、行ったことないのに、間違ってもそんなことある訳がない。とにかく今、まったく状況がわからない。


 この女の子に聞くしかないよね。日本語話せるかな?


 女の子に起きてもらおうと、肩に手をかけた。


 柔らか!


 一瞬、世のロリコン達の気持ちが解ったような気がしたが、全力で否定する、犯罪者にはなりたくない! 『 百合趣味の女子中学生、西洋ロリ美少女に性的悪戯! 』情けなさ過ぎる。


 って、そんなことより、今、目の前にある私の手、こんな小さかったけ? 白かったけ?


「んっ……」


 超絶西洋ロリ美少女が目を覚ました。


「ヘ、ヘロ~ ハウアーユ、アイムファイン、マイネームイズ ノノ カツラーギ」


 猛勉強し、学校で最上位クラスにまで上り詰め、「聖藤女学院」に合格した私の語学力がこれか? と思うと少々悲しくなった。日本の英語教育は大きな問題を抱えている。ゆゆしきことだ。


「アリスティアお姉様……」


 良かった日本語話せるんや…… ん? アリスティアお姉様? 誰? 


 その西洋超絶ロリ美少女は…… 美少女! 美少女! 書いてると美少女じゃない自分が悲しくなってくる。やめる!

 その女の子は! 

 目に大粒の涙を潤ませ、私に飛びついてきた。そして私は女の子に抱きしめられる。


 匂いまで、いい…


 だから!そっちの世界に行くつもりはない! 誘惑はやめて! 私のSP(精神ポイント)はもうゼロよ!


「良かった! わたしが無理やり引っ張っていったせいで、お姉様がこんなことになって…… もし、お姉様がこのまま目覚めなかったらと思うとわたし、怖くて、ほんと怖くて…… うわーん!」


 女の子は私に抱き着いたまま、泣き続ける。

 はっきり言って、全く訳がわからない、しかし、この女の子が私のことを大変心配してくれていたことは良くわかる。私は女の子の頭を優しく撫でた。


「心配かけたみたいね、ごめんなさいね。エルシミリア」


 思わず、語り掛けてしまったけれど、なんで私、この女の子の名前知っとんの?


「……お姉様」


 女の子はようやく泣き止み、笑顔をみせた。

 私も笑顔を返……  してる場合ではない、この状況の説明を求めなければ!


「ああ! わたしったら! 早くお父様とお母様に、アリスティアお姉様がお目覚めになったことを、知らせないと!」


 女の子はカモシカのような敏捷さで立ち上がり、ドアの方へ駆け出した。


「あ、待って! その前にこの状況の説明を! いかないで! カムバッーク! 西洋超絶ロリ美少女ー!」


 私の悲痛な叫びは彼女に届かなかった。

妹だけしか出会いませんでした。次はお父様とお母様。

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