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1/起 - 了


「あー……」

 昼になって眠い目を擦りながら、オレはトイレ休憩中。煙草は別に吸わないから、長いこと外に出ていることはない。寧ろ、煙草吸う時間をくれるなら、オレも煙草吸ってちょいちょい休む時間貰いたいわ。

 携帯電話を取り出して、メールのチェックぐらいはする。緊急の用事とか入ってくると困るしな。この辺は職場でも黙殺されているところだし、ちょいちょい確認してる。

 おっ、やっぱりな。

 オレはSNSサイトを眺めながら、今日も千代がゲーセンにいることを確認する。既にSNSでは、いつも通り、ゲーム好きな連中の間で話題になっていた。

『ショコラが新宿のタステにいま居る』

 アイツの場合はいつも行ってるし、正直もう爆発的な話題にはなってないよなぁ。こっちに引っ越してきたばかりのころは凄かった。丁度、ホットな話題だったしな。それはいまでも変わらないし、相変わらず結果はだしてるから、今日も今日とて、彼女はゲームに勤しむんだろうな。

 オレは仕事だけど!




 ―――………………。

 八時間。昼休み含め、九時間。縛りに縛られたオレの人生。そこからの開放をされて、やっと電車に乗っていた。別に急ぎのものはなかったし、とっとと帰るのがオレ。

 電車に揺られること、一五分。色々と通り過ぎて、新宿にたどり着く。いつもならそのまま通り過ぎて、家のある駅まで行くんだけど、今日は新宿で千代と会う約束をしているので、新宿で降りる。まぁオレも遊びたいしね。

 とりあえず、昼間はあっちのゲーセンだったんだろうケド……夜はこっちなんだよな。普通逆だよな。ってかまぁ、これからいくゲーセンは昼間ひと居ないけどな。昼でもひとが居るほうに昼には行くんだろうケドさ、あっちのほうが夜は強い人間くるんだからそのままでも良いのによ。オレもそのほうが本当は良いけど、アイツがそう言うから別のゲーセンにする。うわ、オレ振り回されてないか?

 最近の昼間のアイツの顔はあんまり知らない―――って云うのも、まぁ、オレは昼間は仕事してるし、こうしてゲーセンでゲームするし、夜になれば家でもゲームするし。なにはなくとも、やっぱり昼間はオレはゲームできないって云うのがデカイかな。それでも、昔の…………あのころを経験しているから大体のことは解っているつもりだ。どういうスタンスでゲームをしているのか、とか、立ち回りとか……ゲームのじゃなくて、ゲーセンでの立ち回りね……。ま、よろしくやってるんだろうよ。昼間にゲームしるのはちょっち気にくわないけどな。オレも遊びたいわー。

 ……そんなことを考えつつも、オレは駅の地下通路を歩いて、繁華街の一歩手前の地上に出る。このあたりは、こっちにきてよかったところなのかな。有名なゲーセンにいくのに手間がかからない。まぁ、いまから行くゲーセンは別に有名でもなんでもないんだけどな。ただ、ひと昔前のゲーセンって感じの雰囲気。ザ・ゲームセンターって感じの雰囲気が好きで、オレと千代はこういう平日のゲーセンはあそこにしている。小さいゲーセンだけど、色んなゲームを置いてあるのもポイント高いよなぁ。

 短い階段を降りて、店のなかに入る。店のなかは、冬になれば暖房、夏になれば冷房が効いている。とは言ったものの、大体冬は寒いままだし、夏は暑いんだけどさ。窓もない店だし、基本的に熱が篭るし、ひとの出入りが多いから冬はいつまでも暖房が行き渡らない。狭いゲーセンなんてそんなもん。このゲーセンはそこまでひとが居るってことがない。今日もそんなにひとはいないみたいだ。

 狭い店にところ狭しと並べられたゲーム筐体の隙間を歩きながら、オレは先に進む。

 さて、と。今日はなんのゲームの日だったか……

 オレたちは基本的に格闘ゲームをメインに活動しているプレイヤー。もちろん、格闘ゲーム以外だってやるし、ひと昔前まではオレだって対戦ガンシューティングとか、ロボット対戦ゲームとかもやっていたワケで。いまでもやるけどさ。千代も確か有名どころっていうか、活気のあるゲームはひと通り触ってるハズ。休日なんかはそっちの練習とかも付き合うけど、やっぱりオレたちのメインは格闘ゲームだよな。

 狭い通路を歩いてやっとこさ、格闘ゲームの置かれている場所近くにやってくると、見慣れた姿を見つける。筐体のモニターを見ると、トレーニングモードでコンボ―――通常攻撃、必殺技を途切れず連続でつなげるテクニック―――の練習をしているみたいだ。

 あーあ……やっぱりアイツ、コンボだけは苦手だよな。『ウル5』―――正式名称・Ultimate Street Of Fighters 5X。つまり、本当はアルティメットだから『アル5』が正しいんだけど、そこは日本人で〝U〟を〝う〟と呼んで『ウル5』と云う略称が流行ってる―――で使ってる、「抹消リョウ」とかも大火力コンボ前提なのに、コンボができないって致命傷だろ。

 最近の格闘ゲームはコンボが大正義、大前提。良く言えば、初心者でも中級者ぐらいには勝てる為のシステム。悪く言えば、派手だけど、やられているほうは一切面白くない。ウル5はそんな大正義コンボゲーの世界でも比較的コンボではなく、差し合い、読み合いに重点が置かれたゲームでもある。もちろん、コンボがないワケじゃない。ただ、比較的、コンボよりも一発ずつ攻撃を当てるのが火力の出るゲーム。なので、抹消リョウは、別ゲーから来てる人間だよな、アレ。

「おや、ででるさんではないですか」

 千代のゲームプレイを眺めていると、後ろから別ネームでの声を掛けられる。

 そこにいるのは小太りで、ひとの良さそうな笑顔を浮かべている男性。年齢としては、オレよりも年上。確か、三〇代って聞いたことがある。

 ちなみに、「ででる」または「DeDeる」って云うのはオレのゲーム内での名前で、色んなゲームでもその名前で登録している。なので、知っているひと、もしくはリアルで親交は少ないけど、ゲームとかネットでの交流が多い人間からは主にそっちの名前で呼ばれることのほうが多い。

「どうも」

「今日もせいがでますなぁ。どうですか、最近は?」

「最近もなにも、つい二日前に会ったばっかりじゃないですか」

「そりゃそうですがね」

 リアルネームは知らないけど、このひとのプレイヤーネームは知ってる。PN「咲」。可愛らしい名前だけど、リアルではそうには見えない。まぁ、プレイヤーネームなんてそんなもんだよな。

「しかし、まぁ、新宿に来るといつも思いますが……彼女のような有名なプレイヤーを見ると、昔こそはテンションが上がったものですが、当たり前になると感動すら覚えませんねぇ」

 彼の顎のさす先にいるのは、当然、千代。まぁ、そりゃそうだわな。オレも、都会に出始めてきたばかりのころは、ゲーセンに行くのすら躊躇うレベルだったワケだし。ほら、強いやつの横で下手な人間がプレイなんてしたくないだろ?

「そうですね。けど、強い人間と戦って強くなれるのは、格闘ゲームの特権だと思いますよ。『ガンライ』じゃちょっと味わえないですね」

 オレが指差す先にあるゲームは、ガンデバイスを使って、全国の人間とオンライン対戦を行う4vs4のチームゲーム。オレもやってはいるけど、やっぱり格闘ゲームをやっているときの興奮は味わえないな……

「さすがはででるさんですなぁ。一時期は、埼玉でブイブイ言わせていただけは、ありますな」

「過去の話じゃないですか」

 ははは、と笑うオレ。

 ででる。埼玉を拠点に活動するゲーマーとしては、名前が知られていた有名なプレイヤー。大会こそ優勝経験はなかったけど、それなりの評価が下されていた。

 あくまで、昔の話。若干ではあるけど、有名ではあった。いまでは、古参プレイヤーとして名前が出てくるぐらいで、過去の人間ってカンジになってるわな。まぁ、ゲームの環境、流行についていけなくなったり、リアルの生活が忙しくなったりすると、かつての人間はいま……、ってカンジになるよなぁ。咲さんともその時代からのネット上での付き合いで、こうして社会人になってからは、同じ新宿でゲームする同士、情報の交換や、店舗大会などに出たりしてる。

 ゲーセンって云うのは、ただゲームをするだけの場所じゃない。そこにいるのは、共通の趣味を持った人間同士。こうして気が合えば、気兼ねなく会話ができる仲間となれる。いわば、コミュニケーションの場でもあるワケだ。かつてのオレには、理解できなかったことではあるけどな。そこは時の流れは偉大で、ひとの考え方を、良いことにも、悪いことにも変えてくれるものである。

 ひと通りの会話を終えたところで、ふたりで千代のプレイに意識を向ける。話をしている途中で乱入者が入ってきており、いまは第二ラウンドの途中ってところだ。

「相変わらずの差し返し精度。地上戦の上手さはさすがは、ショコラさん、と言ったところでしょうか」

 咲さんの千代に対する分析は、オレも同意だ。

 千代のプレイングスタイルは、一発ずつを大切にするタイプ。完璧な間合い管理で相手の嫌な位置を取り、通常技で差し返していく。最初こそたいしたダメージにはならないが、塵も積もれば山になる理論。何度も通常攻撃を喰らい続ければ、相手も焦る。そうしたところを見逃さずに、コンボを入れていく。……まぁ、さっきも言ったけど、千代はコンボができないタイプの人間だから、基本立ち回りで圧倒したまま終わるってことが多いんだけどな。やりこみの量と、頭のなかに叩き込まれたセオリーの圧倒的数。千代の強いところはそこだ。

「懐に入り込むときには、相手は確実に耐久を三割、ないし四割は減らされている状態。そろそろ一撃を入れたいと思うでしょうね」

「相手の「劫姫」は相当焦ってますね」

「……まぁ、焦っている時点で、まだまだなんですけど」

 それもそうだ。本当に強いプレイヤーはそこで焦りを見せない。プレイスタイルを変えるこそはするかも知れないが、冷静に、自分の流れを手繰り寄せようとする。焦って前に出てくるようなプレイングは、まぁトッププレイヤーたちでもあることだけど、基本的には良い結果にはならないな。

 相手が使用しているキャラ「劫姫」としては、その足の早さ、長さで地上戦を圧倒し、起き攻め―――ダウンしている敵が起き上がるタイミングにあわせて、攻撃をする戦略―――でダメージを取っていくタイプのキャラだ。所謂、強キャラと言われているキャラではあるけど……

「ああもダウンしないと、得意の起き攻めにまで持っていくことが難しい……」

 それは、相手がダウンすればの話。千代は地上戦で圧倒している。つまり、敵の攻撃を不用意に受けることはないし、受けたとしてもそれは飛び道具や、距離のある状況で受けることになるから、相手が起き攻めをしようと前に出てくるよりも先に、起き上がっている。タイミングが悪いと、起き上がりに攻撃とか仕込んであって、そのまま迎撃されることもある。

「蝶のように舞い、蜂のように刺す。そんな言葉が良く似合いますね。まぁ、使っているキャラの特性とは違いますが……」

 何度も言うようだけど、抹消リョウは高火力コンボキャラだから、もっとこう、相手に一発攻撃を当てる為の立ち回りをして、一発当たったらそのままいつものコンボパターン、プラス起き攻めも付いてくるってカンジだしな。


 You Win!


「うわぁ」

 ほぼパーフェクトだなぁ。こりゃ相手はあったまるわ。……とはいえ、昔と違って、ゲーセンで暴力沙汰になることはもう殆どなくなったな。罵声、怒声が飛ぶことはまだたまにあるけどさ、因縁をつけられることはなくなった。時代の流れかね。とはいえ、オレもその時代のガチ出身ってワケじゃないんだけど。

 さて、ここで相手がどうするか、なんだよな。ここで引き下がるのか、それとももう一戦くるのかどうか……

 がたっ、と音がした。恐らく、椅子から立ち上がったときの音だろう。千代は既にCPUとの対戦に戻っているから、多分、対面に座っていた人間は居なくなったんだろうな。時間も時間だし、これから対戦に入ってくる人間も多くなってくるだろうな。特に、ここに「ショコラ」が居るって云うのは既に随分前から周知の事実だし。

「どうしましょうかね?」

 咲さんがにこりと笑う。ご自由にどうぞ。オレはそれを見てから満を持して、ってところだな。

「では、先に椅子を温めて起きますね」

「ご丁寧にー」

 とりあえず、千代じゃなくて、咲さんの視点から眺めてみるかな、と思って、オレは千代の対面の筐体に座る咲さんの後ろで腕を組みながら立つ。じゃら、と百円玉を取り出して、それを筐体の中に入れる。


 A New Warrior!


 聴き慣れた乱入ボイスが店内に響く。

 咲さんの使用するキャラクターは、女性格闘家の「いちご」と呼ばれるキャラクター。女性キャラゆえに耐久値は低めに設定されているが、このいちごとか云うキャラクターは全体的に技の出が早いのとリーチが長い。特に、すべてのキャラクターは、小中大の三つの威力の技を持っていて、威力の高さに比例して、隙も大きくなるんだけど―――このキャラは違う。大攻撃がもっともリーチが長く、そして隙の少ないキャラクターとなっている。それだけ聴くと強キャラのようにも見えるんだけど、如何せん、このキャラは必殺技が弱い。飛び道具―――手から弾丸とか刃を飛ばしたりする技―――が途中で消えたり、ジャンプしてくる敵を落とす攻撃も前へと出てしまう特性上から中途半端なところで撃つと敵の下を潜り抜けてしまう。加えて全体的に技の無敵時間が少ない為、相手からの攻撃に対して一方的に負けやすいこともある。

 以上のことを踏まえて、このいちごと呼ばれるキャラクターは、とにかく、自分の有利な射程ギリギリの位置をキープし続けなければいけない。あとは、ジャンプされると弱いので、ジャンプしてくる敵の攻撃を予測して、防御したり、先にジャンプして相手の攻撃を叩き落したりと、常に動くことを要求される、難しいキャラだ。

 いちごと抹消リョウの相性は、まぁ、抹消リョウのほうが有利かな。技のリーチや、出の早さではいちごが勝っているけど、それを帳消しにするだけの圧倒的コンボ火力。如何に、いちごが抹消リョウを近づけさせないか、っていう戦いになると思う。あとは機動性は抹消リョウ側に軍配が上がる。

 さて……どうするかな。

 このカードは見ないカードじゃない。寧ろ、近年の流行から考えると、抹消リョウは使っている人口が多い。このゲーセンですら、相当数の人間がメインじゃなくとも、サブで使っている人間も居る。咲さんの抹消リョウの対戦経験は少なくないはず。それに知っている。ここ最近は、千代が抹消リョウを使っているときは必ず乱入している。動きには対応できているはずだ。

 ただ、そう簡単にいかないことも知っている。その良い例がオレだ。オレは毎日のように千代と対戦しているのにも関わらず、彼女にまともに勝てることは少ない。数少ないミスにつけこんで、勝つしかない。真っ向勝負でねじ伏せる、なんてことはできていない。

 ―――ゲームってのは、想像以上に簡単な代物なんかじゃない。他人に勝つと云うことは、その他人の数倍の努力と、「才能」ってヤツが必要だ。つまり、この世と同じだ。どれだけ重ねても無駄なものってのはあって、世の中には「才能」ある努力をした人間しか頂点に立つことができない。才能のない人間がどこまで努力したところで、才能ある人間に勝利することはできない。

 ゲームだってまた同じだ。ゲームに必要なのは才能。それが基礎にあって、努力でどこまでいけるか、ってところ。飲み込みのいいやつ、飲み込みの悪いヤツ、反射神経の良い人間、反射神経の悪い人間、空間認識能力のある人間、空間認識能力のない人間。―――そんなの当然だ。けど、「才能の無い」人間ってのは、その「皆違って」ナントカっていう理論を憎んでる。

 じゃあ…………なんで「才能の無い」人間は努力するんだ?

 ―――その答えをオレは知らない。ただ、少なくとも―――

「……っ」

「お」

 画面のなかの、抹消リョウの下中足に対して、いちごが前蹴りを重ねている。抹消リョウの攻撃は、判定の薄くなった足の下―――足を上に上げる攻撃は、キャラクターのモーション上、足元に攻撃が当たったかどうかと云う判定が厳しくなる―――を通り抜け、逆にいちごの前蹴りは抹消リョウの顔面に直撃する。そしてその攻撃は、最後のラウンドを取る一撃となり…………

「―――ッ」

 念願の勝利へと、咲さんを導く一撃となる。


 Ichigo Win!


 モニターに流れるいちごの勝利演出。オレは「おー」と言うばかりだが、咲さんは違う。これ以上ないほどの高揚。全身に鳥肌が立つような感覚。咲さんは思わず、顔を下に向けて、右腕で小さくガッツポーズをとった。


 そう、才能の無い人間だろうと……喩え何百、何万回負けようとも……そのとき得た勝利の快感を味わう為に、ゲーマーはゲームを続ける。


 ―――そうなんじゃないかなぁ、と漠然とオレは思ってる。

 もちろん、そんな考えじゃない人間だっているのは知ってる。なかにはそれを「生きがい」とする人間も居れば、単に「楽しむ」為としている人間だっている。ゲームを行うスタンスは、人それぞれだ。否定するつもりはない。

「やりましたね」

「……く、苦節一年……長かったでゴザル……」

 千代がこのゲーセンに通い始めて……えーと、どれぐらいだ? あれはオレが就職してからだから、もう大体四年ぐらい? か。そこから対戦を始めて、全然勝てなかった咲さんだけど、ちょいちょいラウンドは取れるようになってたけど、ゲームをこうやって取るのは本当に久しぶりだな。千代が新キャラとか、新しい戦略を試すときとかは、オレとか咲さんがこの時間の対戦相手になるワケだけど、まぁ、勝てるっちゃあ勝てる。それでも鬼みたいに強いんだけど。だけど、その戦略が極まってくると、やっぱり負け始める。千代がいまの「抹消者に操られしリョウ」にキャラ変更したのが丁度一年半ぐらい前。そこから半年は戦略とか対策の練り直しに追われて、時間を掛けて、彼女なりに戦略を組んで、たった半年でほとんど負けなくなった。

 圧倒的やりこみと、集中力、そしてゲームセンス。千代には色んなパーツが揃ってる。ゲーマーとして大成する能力が。

 そんな相手に一度でもいい、勝利できた。彼にはそれがなによりも嬉しいのだろう。

 ……まぁ、当然、また乱入してくるんだけどさ。

 そうやって、やって、やられて、考えて、成長してまた挑む。そんなことの繰り返し。ゲーセンでの時間って、そうやって過ぎていく。


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