4話 和名編
カズキたちと別れた後、俺はログアウトした。
その後ベッドから起き上がった。
ダイブヘッドギア製のゲームは初めてではないが、仮想世界へダイブした後はいつも妙に疲れている。
5分ほど部屋のかたずけをしてから、昼ごはんの支度のために部屋を出てふと和葉の部屋の前で足を止める。
「和葉はまだ部屋かな?」
そう思い和葉の部屋の前でちょっと声をかけてみる。
「おーい!和葉!」
その声に反応したようにドアが開く。
「なんですかお兄様?」
中から和葉が出てくる。
「悪い昼ごはん作るのこれからなんだ。和葉も少し手伝ってくれ」
俺が言うと、和葉は少し考えてから
「いいですよ。あまりおやくにはたてませんが」
そう言って、台所に二人で向かう。
俺はそんな和葉が好きだ。
なぜなら才色兼備で、やさしく、スポーツ万能だからだ。
実はここまで和葉がすきなのはわけがある。
実は和葉とは血の繋がっていない養子だったからだ。
血のつながりのない。
和葉はこのことを知らない。
俺も和葉が来たときのことはあまり覚えていない。
たしか俺が三歳のころだった。
当時散歩をしていた俺と父親と母親は信号待ちをしていると目の前で和葉の両親と和葉がトラックに引かれたのだ。
和葉の両親は即死だったそうだ。
だが奇跡的に和葉は大怪我を負っただけですんだらしい。
和葉はこのことを覚えていない。
その後いろいろあって和葉をうちで引き取ることになった。
そのころかな……和葉のことが好きになったのは。
その後だったかな。
買い物に出かけた両親がトラックにひかれたのは。
俺の両親も即死だったらしい。
だから今は和葉と二人暮らしである。
そんなことを考えていると台所に着いた。
「今日は何にしようか……」
「あまり時間がないのでカップラーメンは……」
「まあ、いいか」
昼ごはんのカップラーメンが出来るまでの3分は長い。
そこで部屋から漫画を読むために自分の部屋までとってくることにした。
和葉は庭で竹刀の素振りをしている。
しかし俺はインドア派で和葉はアウトドア派だな。
そんなこんなで3分がたった。
さっそく俺たちはカップラーメンをすすりだした。
俺はしょうゆラーメン、和葉は塩ラーメンだ。
「そういえばFAOには装備以外にスキルって言うものがあるらしいですね」
「そうだな。確か剣士は武器の使い方とか持ち方とか盾の有無もスキルしだいらしいしな」
「シークレットスキルって言うものもあるらしいですよ」
「ふーん。どんなのなんだ?」
「えーっとですね。武器装備スキルの剣士のデフォルトであるスキルが片手剣と盾持ち片手剣と両手剣だけですけどそのほかにも条件を満たせば出てくるものもあるらしいですよ。」
「ふーん。じゃあどっちが先に見つけるかいっそ競争しよう」
「競争ですか」
「そうだ。敗者は勝者に自分の秘密を暴露するでどうだ?」
「いいですね!やりましょう!」
そんなことを言っている内に和葉がカップラーメンを食べ終わる。
俺はまだ食べ終わっていなかったから急いで食べる。
するとその顔を和葉がじろじろ見始めた。
次第に和葉の顔が赤くなっていく。
「どうした和葉。顔赤いぞ?」
「え!?いや……あはは……それよりもうすぐ時間ですよ!急がないと」
「明らかに何か隠しているな」
そう思いながら俺は時計を見る。
今は12時50分。
「そうだな。じゃあかたずけてから行こうか」
その後俺たちはかたずけを始めた。
まあ、カップラーメンの残りを捨ててカップラーメンの容器を捨てるだけだが。
こうしてすぐにかたずけは終わり、それぞれの部屋のベッドへ俺と和葉は向かった。
ちなみに今は12時55分。
第四話1 完
創 マサトです。
思ったより遅めの投稿になってしまいました。
今回は和名編、和葉編と分かれております。
これかいてるときに自分の文章力の低さを思い知ってしまいました。
まあ、一時間後ぐらいに和葉編も公開ですのでおたのしみに
これからもよろしくお願いします。