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「皆さん、今はちょうど時間がありますし、この間に自己紹介をしてしまいませんか?」

「ああ、いいぜ。何となくは分かるが本名なのかも愛称なのかも知らないしな」


 わたしの提案に真っ先に乗ったのはアンディー達三人。リーナとユリウスからの視線がきつかったのだろう。そしてその次にリーナとユリウスが賛成した。


「じゃあ、わ……僕からいきますね。僕の名前はレナです。普通に、レナと読んでもらって大丈夫です。よろしくお願いします。今日ここに来たのは、冒険者登録をするためです」

「私はユリウス。ご存知の通り、Aランク冒険者です。先程も言いましたが、最近は滅多に活動していませんでした。……今日が終われば顔を合わせることはないと思いますが、よろしくお願いします」

「リーナです。Aランク冒険者です。ユリウスと同じく、五年前からダンジョンには行っていませんでした……が、これからはレナ様と一緒に何回か来ることになると思います。……レナ様を侮辱した貴方達とよろしくしたくはないですが…よろしくお願いします」

「リーナ⁉」


 自己紹介、というには何とも不穏なことを呟いていたリーナ。


……すっごく喧嘩腰。大丈夫かな、リーナ。今のも聞かれてないといいんだけど。


 そうは思っても、この距離では多分聞こえているだろう。わたしに聞こえたのだから、多分というか確実に聞こえているはずだ。


 彼等の反応が気になったわたしは三人を見るが、苦笑しただけで何か言い返したり怒ったりするような素振りは見せなかった。それに少し安心する。


……一番最初の時のアンディー達だったら確実に激高してたよね。アンディー達が落ち着いてて良かった。


 わたし達の自己紹介を終え、次はアンディー達の番だ。わたしが三人をじっと見ていると、彼等は顔を見合わせた。


「……まあ、俺から行くか。……俺は、アンディー。Bランクパーティトライアドのリーダーをしている。トライアド、っていうのが俺等のパーティな。得意なのは剣を使った近接戦闘だな」

「……俺はジャン。何個か使える武器はあるが、一番使うのが多いのは、弓だ」

「俺はトーマス。剣も使えるが、基本的には魔法メインで戦ってる。属性は火と土だ」


 その言葉通り、三人とも剣を腰に指している。そしてジャンは、背中に弓を背負っている。


「いくつか質問しても良いですか?」


 彼等の自己紹介を聞いて気になったことがあったのだ。そんなわたしの言葉に、三人は再び顔を見合わせた後、頷いた。


「ああ。何だ?」

「皆さんのパーティ……トライアドと言いましたよね?」

「そうだ」

「トライアドは、いつから活動しているんですか?」

「一年前からだ」


 アンディーの話によると、彼等はもともと個人で活動していたらしく、たまたま一緒にクエストを受ける機会があったのだそうだ。その時に三人の息が合うことに気づき、そこからパーティを組むという話になったのだとアンディーが言う。


「こいつは、一回パーティに属してたんだ。だが、怪我を原因にリーダーが引退して、パーティごと解散することになったんだと。……ちなみに、俺は四年前に冒険者になってからこいつらと出会うまで、三年間ずっと一人で活動してた」


 トーマスを指さしてアンディーがそう言った。アンディーは冒険者歴四年目で、ジャンとトーマスは三年目なのだそうだ。


「ええと、皆さんはおいくつなんですか?」

「俺は二十九だ」

「俺は二十七」

「……俺は二十六」


 アンディー、トーマス、ジャンの順番である。トライアドの中では、アンディーが一番の年長者、そしてジャンが最年少のようだ。


……わたしが今五歳だから、……三十歳近く年上なのか。結構離れてるなあ。


「そういうあんた達はどうなんだ?」

「僕は……今は八歳です。リーナとユリウスは?」

「私が二十四で、リーナは二十二です」


 わたしが年齢を三歳ごまかしたのは、冒険者登録をするのに五歳という年齢はあまりに幼いと思ったからである。八歳でも十分幼いのだが、今のわたしはそのことに気づいているはずもなかった。


「お前……八歳なのか⁉」

「いやいやいや……小さいとは思ってたが、その年齢の奴がギルドは勿論、ダンジョンなんかに来るとは思わねえよ⁉」

「っていうかそれ以前に、八歳でそんなに強いのか⁉身長低いのを気にしてサバを読んでる……訳はねえよな」

「いやそれはねえだろ。だって八歳だとしてもこいつは小さいし」





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