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体調不良とテストとかあって、更新できてなかったです!すみません……!読者の皆様も、体調にはお気をつけください!
わたしが魔法を解除して振り返った時には未だに固まっていた三人だったが、半ば強制的に話を進めさせてもらった。その結果、今回の勝負の条件はこうなった。
まず、制限時間は二時間。開始から二時間以内にダンジョンを出なければいけない。
ダンジョンですることは、魔石の採取。一緒に獲れた肉や魔獣の皮などの他の素材はそれぞれ好きにして良いことになっている。
……まあ、わたしの場合、この前と同じように売るかヴァイス達に渡すかしかできないんだけどね。
ちなみに、以前わたしが考えていたダンジョンでの収入の一部を孤児院で使ってもらうというアンはできなくなった。前回の孤児院に行った時、つまり孤児の皆の適性検査をした後に、マーサに相談してみたところ、断られたのである。「セレナ様にこれ以上何かをしていただく訳にはいきません」と言っていたので、彼女に迷惑をかけたい訳ではないわたしは大人しく引き下がったのだった。
……確かに、今の間は良くてももしわたしが孤児院長じゃなくなった時が大変になるもんね。あんまりやりすぎないほうが良いのかも。
そう考えて反省し、今後孤児院の皆のために何か手伝いたいという時にはこれからも、ずっと継続していけるようなものにしようと考えを改めたわたしなのであった。
話を元に戻そう。
そういう訳で、魔石を集めたその後は、ギルドに再び戻ってそれぞれの魔石を買い取ってもらう。
基本的に、ギルドで魔石などの素材を買い取ってもらうことは冒険者として登録していない人でもできるらしい。冒険者でもないのにダンジョンに行く人が少ないために、魔石を持っていくのは冒険者がほとんどらしいけれど。
魔石を売ったら、その合計金額で勝敗を決める。魔石は大きいものほど高値で売れる。そして、強い魔獣の魔石ほど大きい魔石になる。だかれあ、たくさん魔石を集めることができればその分多くお金がもらえるし、強い魔獣だけを狙って倒していっても得られるお金は多くなる。
魔石の数を数えたり、大きさを比べたりするよりも、ギルドに持っていってお金に替えてもらったほうがはっきりして分かりやすいので、そう決まったのだ。
単純に考えて、勝ったほうが強いということになる。敗者は勝者の言うことを一つだけ聞くというのも向こうからの要望で付け加えられた。拒否はしなかったけれど、向こうがもし勝った時に何を言われるのか、考えると少し恐ろしい。
……まあ、そうならないようになんとしてでも勝つつもりではいるけどね。よほどのことがなければ勝てるだろうし。
そして、今回は三対三で行う。わたし達も、向こうも、全員が参加するのだ。このルールが追加されたことで、わたし達が勝てる可能性が更に高まった。向こうも三人で人数は同じだけれど、こちらはリーナとユリウスが参加する。彼等は強いので、わたし、リーナ、ユリウスの三人で魔獣を狩りまくれば勝利に近づくのだ。
「……こんなところですね。では、始めましょうか。今から二時間後までにここに戻ってきてくださいね」
わたしがそう言うと、対戦相手である三人は我先にと言わんばかりの勢いでダンジョンの中へとかけていった。
「……行っちゃったわね」
「……行きましたね」
姿を消した三人組が入っていったダンジョンへの入り口を見て、ぽつりと呟くわたし達。もう周り……わたし達の話の内容が聞こえる位置には人がいないから、普通に普段通りに話すことができる。
「……まあ。わたし達はわたし達で行きましょうか。作戦はもう立てているのよ」
「そうですね」
わたしとリーナ、ユリウスはダンジョンの中に入っていく。
歩いている間に、わたしはすでに考えていた「作戦」を隣の二人に打ち明けていった。
「今回は、とりあえずたくさん魔獣を狩らないといけない訳よね?その時に毎回毎回魔獣を探していったら大変だと思うの。だから、前回ここで魔石を握った時に魔獣が集まってきたことを利用するわ」
「利用、ですか?」
「ええ。わたしが魔石を握って、魔力に勢い良く魔力を流せばこの前みたいに光が出るでしょう?そうしたら、また魔獣が集まってきてくれるかなあ、と」
「なるほど……」
わたしの言葉に頷いている二人。
このやり方は、二人の賛成が得られなければやらないつもりだ。魔獣を集めたら二人も巻き込んでしまうと思うのだ。もちろん、出来ればわたしだけの力で倒したいけれど、リーナとユリウスにも戦ってもらうかもしれない。
「二人はこの方法でも良い?もしかしたらリーナとユリウスにも戦ってもらわなきゃいけなくなるかもしれないのだけれど」
「もちろんですよ」
「そうです。むしろ私達のことを使ってください、お嬢様」
「……ありがとう、二人共。じゃあ、この方法でいくわね。わたしもできる限り多く倒すわ。早速人が少なくて広い場所に移動しましょう」
二人が受け入れてくれたことに安心しながら、わたしは歩みを進めた。
いつも読んでくださり、ありがとうございます。評価も凄く嬉しいです。




