ボウ'S 解放
不謹慎なのは分かってる…がっ!、やりそうだよね?考えるよね?。
坊主の袈裟を弄った15の昼、俺は保管庫の鍵を拝借し壊れた木魚を持ち出した…
「俺は悪くねえ、俺は悪くねぇんだ。俺をパワーに耐えられなかったこの木魚が悪いんだ」
俺は自身の否を認められず、壊れた木魚にバチを使わず罵詈雑言を浴びせ打つが、壊れた木魚は何も返してくれなかった…
「おい木魚、なんでなんだよ?。オマエは何時も俺に打たれながら黙ってポクポクと返してくれてたじゃねえか…なのに、なんで今は、何も返してくれねぇんだよぉ…」
俺はあの時しでかした事を後悔した…何故、俺はあの時に…
『バチで木魚を叩くのは罰当たりなんじゃないか?あっ!じゃあ、素手で優しく叩けば平気か?』
と叩いてみたが思いの外痛く、俺は八つ当たり気味にツッコミを入れた
『痛えわー!ボケが!?』
形の良い坊主頭を見たら思わず強く叩きたい衝動に駆られる如く
俺はアタッチメントを付けたバリカンで三分五輪刈る勢いで斜め45度の上!50度で叩いた瞬間!
物言わぬ木魚が空を泳いだ…。
『コイツ!空を泳ぐ気か!』
木の魚と書いて木魚…
魚の名を語るなら泳がねといけねぇ。
物言わぬ木魚は自身では泳ぐことどころか動く事もままならねぇだろ?…俺はそんな奴を見兼ねて手助けに叩いてやったのさ…
だが所詮は木魚、着地する迄の事を考えてはいなかったらしい。奴は自身をダイレクトに床に叩きつけたコトによりひび割れ、木魚はニルバーナ
グッパイ木魚…こんにちは廃魚。
「…おい?」
「……」
そして木魚を壊したことが和尚にバレた俺のニルバーナは遠退いた。
壊れるまで叩かれる運命の木魚さん…さよなら。




