漫才風 モヤシ
真白さ…ああ、只の味気無い真っ白な味さ…。
ボケ「はい!どうも〜こんにちは!。お笑いの底辺から」
二人共腰を低くして登場
ツッコミ「お笑い界の土俵入りを目指して伸び続ける予定の」
上をで両手を合せてニョキニョキ〜と伸び、花開く動作をした後、普段の姿勢に戻る
二人「漫才コンビです、宜しくお願いします!」
浅めの会釈
ボ「なあ、これだとお笑いの芽を掛けてるのがお客さんに伝わらないんじゃないか?」
ツ「そうか?俺らはまだ始めたばかりの土の中だからこんなもんだろ?」
ボ「そっか、まあその前に服何とかしないとな」
ツ「白のYシャツにノーネクタイ、安物のスラックスで着古したスニーカー」
ボ「うん、ドンマイ!」
ツ「いやドンマイってお前も俺とたいして変わんねえだろ?」
ボ「いいや違うね、ポケットに入ってる財布の中身が全然違うね!」
ツ「ちっ!少し計り小銭が多いからってマウント取るなんて、いい気になるなよ!」
ボ「ふふーん♪」
ツ「この野郎調子に乗りやがって…一体いくら持っているんだ、教えろ下さい!」
ボ「10」
ツ「なっ!10万円…だと?。俺の10倍の運営資金じゃねえか!」
ボ「円!」
ツ「はっ?…えっ1000分の1?……え?」
ボ「しかない!」
ツ「ばっバカヤロー!お前、10円でどうやって生活する気だ!」
ボ「だからお金貸して?」
ツ「はっ?計画性の無いお前に素直に貸せる訳ねえだろ」
ボ「そこなんとか220円だけ!、お願い貸して!」
ツ「くっ!断り辛い金額だな、おい。大体の想像はついてはいるが何を買う気だ?」
ボ「まず初めに金欠定番の…40円のモヤシだろ?」
ツ「まあモヤシは定番と言うか、ほぼ鉄板だな。次は?」
ボ「更に安い20円のモヤシ!」
ツ「ん?初めからソッチ買えばいいんじゃ…同じだろ?」
ボ「はっ?全然違うんですけど!。20円と40円のじゃ別物なんですけど!。一緒にしないでくれます〜?」
ツ「腹立つ言い方だな〜、それで?」
ボ「以上終わり!」
ツ「はい、聞くだけ無駄!。大体モヤシだけ買ってもしょうがねえだろ?」
ボ「ん、なんで?」
ツ「いや、なんで?って栄養バランスとか食い飽きるとかあるだろ?」
ボ「ちゃんと料理すれば問題無いが?」
ツ「でもモヤシだろ?」
ボ「バカヤロー!モヤシを舐めんなよ!。今は洗わなくても良いように事前に製造元で洗われているけど出来るだけ加熱してからご賞味して下さい、と販売メーカーさんにお願いされてるのにモヤシを舐めやがって…だったら俺の特製モヤシ炒めを食わせてモヤモヤにしてヤンよ!」
ツ「はっ?。モヤシ食ってモヤモヤするなんてどんなモヤシ炒めだよ。いや待てよ野菜炒めじゃなくてモヤシ炒めだと?それはアレか、モヤシ以外の具材を探して食べるが結局モヤシ以外の具材が入っていないと言うモヤシ100%のモヤシ炒め!だろ?。そんなもんぜってい要らねえよ」
ボ「このヤロウー!食べる以外これと言って役に立たないガリガリに痩せたモヤシさんに失礼な事を言いやがって、モヤシさんに謝れ!」
ツ「お前の方が失礼な事を言ってるからな?」
ボ「だから貸してくれよ千円」
ツ「さり気なく増やすな、貸すのはまぁ良いけど千円で足りるのか?」
ボ「ん、何で?」
ツ「ほら他の食材や調味料とかも必要だろ?」
ボ「いやモヤシ以外は食材も調味料も全部ある」
ツ「はっ?」
ボ「いや〜モヤシが旨くってさぁ。モヤシをもっと旨く食べようと色々と買ったら、モヤシ買う金が無くなっちゃった(笑い)」
ツ「おまえ…モヤシの為に、馬鹿だろ?」
ボ「よせよ、そんなに褒めてもモヤシは俺達の様に伸び無いぜ?」
ツ「モヤシの様に伸びても折れる面白さを目指してます!っか!」
ボ「うわぁ…」
ツ「…どうもありがとうございました。」
モヤシはね…上手く料理しないとね、こう成ります。




