2話 恋の始まりは唐突に
ラブコメ開始じゃー
起立、礼、着席 の流れが群馬県特有のものだと知り、驚愕のしました。
問題
昨日殺したはずの人間と再会した時の殺人鬼の行動を答えなさい。
ただし、殺人鬼は被害者を学校の体育館裏に呼び出している。
起立、着席、礼、さようなら
ホームルームが終了した。
それと同時にクラス内では、週末の予定や、部活の夏の大会、テストなどについて話す人達が現れる。
そんな中、僕はそそくさと教室を抜け出してある場所へと向かう。
その場所とは、
<体育館裏>
「フッフッフ、ついに僕にも青春とやらが来たようだ。悪いな、同志たち達よ。僕は一足先にリア充にならせてもらうよ。アッハッハッハ」
笑いが止まらない。まさかこの僕にあのテンプレイベントが来るとは。
朝、僕はあの守谷紫姫に体育館裏まで呼び出された。
その時、
「大事な話があるから、放課後に体育館の裏に来て」
と言われた。
つまりそういう事だろう。
昨日僕を殺しておいてなかなかアグレッシブなんだな、守谷さん。
流石に本人が言ってきたのだから、ドッキリって事は無いだろう。
ははは、さすがに無い……といいな。
そんなことを考えながら待つこと15分。
えー結論から言いますと。
告白ではありませんでした。
ただ、守谷さん来たんだよね、体育館裏。
まず、今の状況を説明しよう。
美少女に左手で壁に押さえつけられて、ナイフ突きつけられてる。
(。´・ω・)ん? 自分で言ってて意味が分からない。
「あのー守谷さん。いい加減どいてくれませんかね? その~これはあれですか、俗にいう壁ドンってやつですか。だったらそのおもちゃどけて普通に手でやってほしいんですけど。というか、告白にしてはだいぶ過激ですね。ドキドキしちゃいますよ」
返事がない。ただの屍のようだ。
あっすいませんふざけすぎました。
だからそのバカを見る目をやめてください。
「東雲君、君はどう見たらこの状況が告白に見えるんだい? もしかして君の目は節穴なのかい。一回死んだ方が良いんじゃないのかな。そうすれば君の狂った頭も治るはずだよ」
快楽殺人鬼には言われたくないな
「な、なな、何をい、言っているんだい君は。この美しく、可憐で、非力な少女の私が殺人なんてできるはずが無いだろう。そ、それに君は昨日私がこr……んんん。何でもない」
おっと声に出ていたようだ。
にしても、うわーこの人自分のことそんな風に思ってたんだ。
これで的外れな考えだったら笑えたんだけど、周囲からの守谷さんの評価がこれだから反応に困る。
てか、彼女今すっごい恥ずかしがってるよ。
自分で言っておいてすごい恥ずかしがってるよ。
可愛いかよ。
あとこの人今、殺した、て言おうとしてたよね?
もしかして、今回の呼び出した理由は昨日のことかな?
なんで僕が生きているのか、とか。
「まーその認識で合ってるんじゃないかな」
「その認識とは?」
守谷さんは訝しむような視線を向けてきた
「僕は君に首を斬られた」
「ふざけないでくれ、死んだ人間が生きてるはずがないじゃないか!」
普段からは想像がつかない程の大きな声を上げた。
「いや、死んでないよ。だって僕”不死身”だから。」
「人間の蘇生は不可能だって間宮先生が授業で言っていただろう。もしかして聞いてなかったわけではないだろう?」
それ、あんたが言うか?
人体の欠損部位の再生も不可能だって言ってたよね?
僕見てたよ、男の腕が新しく生えてくること。
それに僕の能力は死者の蘇生じゃなくて不死身なんだよなー
「じゃあ、殺してみる?僕のこと」
「何を言ってるんだい、そんなことをできるわけないじゃないか」
守谷さんは、少し怯えたように口を開いた。
この怯えが、殺すことに対するものなのかそれとも昨日、僕が本当に不死身なのかなのかに対してなのか僕はわからなかった。だから、
「せいっ」
ナイフを奪い、首にさした。
ナイフは、少しの抵抗も感じず突き刺さる。
少しして、首から血が噴き出す
足元に血の池ができ始める
ドチャッ、
血の池に体が倒れる。
そして、
side守谷紫姫
ありえない事が起こった。
東雲君が自殺したこともそうだが、しばらくして彼の血液が体内に戻っていったのだ。
首の傷に血液が流れ込んでいき、最後には傷口がふさがった。
そして、
「ね! 言ったでしょ僕は死なないって」
恐ろしかった。
その常軌を逸した行動が、警察に通報されているのではないかという考えが、自分の未来を想像すると恐ろしくて仕方がなかった。
どうすれば、彼を口止めできるだろうか。
いっそのこと口封じのために本当に彼と付き合ってしまおうか。
犯罪者と付き合っているという噂は彼からしてもデメリットになり得るだろう。
しかし、そんなことは自分のプライドが許さない。
「だから、昨日のことはしっかりと覚えているよ」(*≧▽≦)bb
何故か、彼はとてもわくわくしたような顔をしていた。
もしかして、これを見た時の私の反応を楽しみにしているのだろうか。
確かに驚いたが、私じゃなかったらドン引きものだろう。
ここでふと気になった事を聞いてみる。
「私が怖くないの?」
今まで私が殺しを喜々としてやってきた事を知った人は、皆例外なく私を恐れた。
それでも彼は
「へ? 何言ってるの。僕は君に殺されないんだから、怖がる理由あるかな。あ、でも警察は怖いかな」
と言った。
彼はそれを知ってなお、こうやって話してくれている。
少し彼に期待してしまう。
彼ならば、”本当の私”を認めてくれるのではないか、と。
彼の顔をしっかり見てみる。
人が悩んでいる時になんともまあ、のんきなものだ。
彼といるとなんだか調子が狂ってしまう。
ただ、この時間が少し心地よく感じた。
少し気が緩んだからだろうか、プライドよりも何かが勝ったようで
「これが本当に告白だとしたら、君は受けてくれるのかい?」
と聞いてしまった。
大丈夫、これは口封じのためだから。
そんな、誰に対してでもない言い訳を心の中でしながら。
他の小説家さん達の小説と見比べると、自分の小説の書き方が拙いと思う今日この頃。
とゆうか皆さま話長くないですか? 自分があまり長く書けないので尊敬します。 書いてみて改めてわかる小説家の皆さまの凄さ。
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