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とあるダンジョンの探索記  作者: アイネコ
第三章、人々の暮らし
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エリクサー

さわりだけと思い書いたのですが、気付けば1話分書いてました。

すみません。





 カルロスをサリアにまかせ、ジェフリーは仁のもとへと戻る。



「仁殿、少し話がしたいのだが、良いか?」

「はい、何でしょう」


「あの『エリクサー』とやらは、何なのだ?」

「ああ、『エリクサー』の事ですか、アレックス様にも言いましたが、関わらないのでしたら、教えましょう」


「ん? 兄上も知っているのか?」

「らしいですね。 以前、この城に仕えていた錬金術師から、聞かされて居たようです」


「ほう、兄上らしいな。 して、その兄上は何処へ?」

「さあ、私と先程お話をしてから、何処かへ行かれましたが、何処へ行かれたかは分かりません」


「ふむ、書斎かな? まあ兄上のことだ、また何やら調べているのかも知れんな。 それで『エリクサー』の事だが、関わるなとはどういう事なのだ? 仁殿の云うことだから従うが、教えて欲しい」


「ふむ、分かりました。 アレックス様にも言いましたが、決して関わりのないようして下さい。 あの薬は錬金術で作ると、大量のマナ、MPを消費為るのです。 なので人間では、けして作れない物なのです」


「それほどの薬であったか、そんな貴重な薬を、父上に使っても良かったのですか?」


「構いませんよ、聖女の血を残す為にも、カルロス様は不可欠ですし、何より余生を楽しめるので在れば、若いほうがよろしいのでは?」

「フフ、確かに。 継母上も内心喜んで居たようですし、父上には頑張って貰わねば為りませんね」


「まあ、それはそれとして、エリクサーですが、作る為には三つの方法と、『賢者の石』という幻のアイテムが必須なのです」

「賢者の石……、どんな物なのですか?」


「えーっと、これです」


 仁の差し出した手のひらに、直径5cmの金属とも銀塊とも云えない不思議な色をした珠が乗っていた。


「この珠は、ある素材を混ぜ合わせて偶然出来たのですが、まずこれが無ければ、エリクサーは作れません」

「ほう、何故ですか?」


「これは触媒になるのです。 そして、高等錬金による霊薬づくりに欠かせないものなのです。 私も、古文書を発見できて居なければ、作れませんでした。 何故、必須なのかはこれを見れば解ります」


 仁はマナを手のひらに集め、賢者の石に流し込む

 すると、賢者の石は輝きだし、膨大な魔力を放ち始める。


「おお!? くっ……、これ程の力があるのか」


 ジェフリーが、マナを浴びて酔い始めたので、仁はマナをうち消した。


「と、まあマナを数万倍に増幅する事も可能となる、究極のアイテムなのです。 現存するアイテムの中ですと、伝説級を超えて神器級でしょうか、アリア様はご存知ですか?」


「さあ、私達には必要が無い物なので、何ともいえませんね」

「まあ、そうですよね。 失礼しました」


「なるほど、神器級のアイテムですか、して賢者の石とは、どういった経緯で作られたのですか?」


「…………、そ、それは……、えーっと、秘密にして貰えますか? ゴニョゴニョ……」


「なっ!? なんと! …………、プフ、何とも仁殿らしいですな。 ハッハッハ」

「内緒ですよ! 誰にも言わないで下さいね!」


 仁はジェフリーに内密にと頼むが、実際は『高等錬金術の書』なる本のレシピを片っ端から錬金為まくり、楽しく混ぜ混ぜしてたら、出来てしまったというだけであった。


 まさかの『賢者の石』が偶然の産物で、仁のもつ作成でレシピも手に入り、材料さえ在れば作れるようになってしまい

 現在、在庫として保管庫に仕舞われていたりするのである。



「だいぶ話が逸れましたが、エリクサーを作るには、賢者の石を使いマナをコントロール為なくてはいけないのです。 なのでこの『賢者の石』が必須なのです。 エリクサーとは、純粋なマナを生命力へと変える究極のポーション。 これを飲めばたちどころに体力、生命力、魔力を回復し、欠損部位すら再生可能となります。 これがエリクサーを不老不死と言わしめる所以なのです。 まあ、実際に『不老不死』をアイテムで可能とするのは無理ですしね」


「なるほど、完全なる回復薬ということですか」

「ええ、ですがそれはレシピがあってこそなのです。 エリクサーを作るには他にも方法が在ります。 まずは『賢者の石とレシピ』で作る方法。 次に『神の血』を魔神に捧げる儀式。 最後は、魔物の魔石を大量に集め、それをエリキシル剤に混ぜることで完成します」


「なんと、三つとはそういうことでしたか。 なるほど、『神の血』はまず無理、手に入れても命の補償は出来そうにない。 最後の魔物の魔石とやらも、結局命懸けなのだな、ふむふむ……」


「まあ、もう一つあるには在るのですが、それは禁忌に触れるのでそれはいいですよね」

「ほう、禁忌ですか、知らない方が良さそうですな」


「ええ、知らない方が身のためです。 普通に条件を揃え、レシピによって作る以外はおすすめ出来ませんね。 まあ、賢者の石が無ければ作れないのですが」


「因みに、エリクサーの材料とはどんなものなのです?」


「そうですね、材料は『お酒』と『霊芝(キノコ)』ですよ」

「えっ? 酒とキノコですか?」


「はい、お酒に必要なキノコを入れて、賢者の石を使い錬成すれば完成です」

「はあ、なんともまあ、材料が普通に買えるものとは皮肉ですな」


「ええ、賢者の石以外は普通で賄えるのですが、作らないように為ています」

「え? 何故ですか?」


「作る度に、周囲の物が変質してしまうんです。 ダンジョンの中でしたら修復出来ますが、それでも大変なのです。 賢者の石のあの波動はかなりヤバいですからね」


「ああ、納得しました。 なるほど、あれは無理だな」





中々先に進まず、すみませんです。



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