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とあるダンジョンの探索記  作者: アイネコ
第三章、人々の暮らし
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閑話、作ってみた

ジェフリーサイドですが、今回の騒動を国民に発表した体のものを、絵本風に仕立て直した物です。

うまく書けたかは、聞かないで下さい。

読み飛ばしOKです。





 あるところに、3人の王子さまがいらっしゃいました。


 3人の王子さまは仲良しでした。


 ですが、2人のお母さまは仲が悪かったのです。



 一人目、二人目の王子さまは、王妃さまのお子さまで

 三人目の王子さまは、第二夫人のお后様のお子さまでした。



 王妃さまとお后様は、王さまとご結婚されるまでは、大変仲の良いお二人でした。


 しかし、お二人がお后様となる少し前に、王妃さまのご様子が変わります。


 そして、王妃さまとお后様に、それぞれのお子さま方が生まれた時、お二人の仲に決定的な事件が起きてしまいます。



 第一王子さまと第二王子さまは、王さまと王妃さまとのお子さまではなかった事を、お后様が知ってしまったからです。


 そして、そのことを王さまから告白されたお后様は、お城から追放されてしまいました。



 その日から、三人の王子さまは次第に争い始めてしまいます。


 剣や勉強が得意な第一王子さま


 魔法や芸術が得意な第二王子さま


 政治や経済が得意な第三王子さま


 それぞれ得意なことが違うことで、大臣達がそれぞれの分野の王子さま達を、争いの中心へと巻き込み始めていったのです。


 お后様がお城から追放され、そのお子さまである第三王子さまは、大変悲しみました。


 そして、お后様が居なくなったお城の中も次第に変わって行きました。


 王さまの力が弱まり、王さまの弟であった宰相と、王妃さまの権力が強くなり、次第に第一王子さまと第二王子さまも、性格が変わっていったのです。


 お后様が居なくなった事で、守ってくれる人もいない第三王子さまは、ことある毎にいじめられてしまいます。


 剣や魔法では勝てず、勉強や芸術でも勝てず、第三王子さまは王さまの側でずっと、政治や経済の勉強をしているようになってしまいました。


 王さまは、そんな第三王子さまを失いたくないので、余計に王子さま達の仲も悪くなって行きました。




 そんなお城での暮らしも、王子さま達が成人する事で、いじめもなくなりました。


 ですが、その10年後に王さまが病に倒れた事で、王子さま達の立場が一変してしまいました。


 宰相と王妃さまの一言で、王位継承の話がなされ、第一王子さまが王位を継ぐことになり、第三王子である『ジェフリー』さまだけが、お城より追放となってしまったのです。




 ジェフリーさまは、王子としての地位を無くし、領主さまとして遠くの地で暮らすことになりました。


 その地は、ジェフリーさまの母『マリエル・カーラント』さまが、『カーラ』と名乗り興した町でもありました。


 そんな町とも知らずに、ジェフリーさまは、一から始めようと頑張りました。


 最初の年では、町の人々に混ざり自らの手で畑を耕し、皆と同じ物を食べて暮らしました。


 町の暮らしは貧しかったので、人々は領主さまであるジェフリーさまを大好きになりました。


 一緒に汗水を流し、同じ釜の飯を食べ、泣くも笑うも等しく扱うその在り方に感動したからです。


 二年、三年と次第に町は潤いましたが、やはり王都からの物資が無ければ、やっては来られませんでした。


 そんな在る日、ある人が町へとやって来ました。


 年々、王都からの物資が減り続けていたのですが、その人が沢山の物資を売ってくれたのです。


 ジェフリーさまは、その人に感謝をしました。


 そして、今後も物資を売って貰おうとしたところ、その人はこの町でお店を出したいと言い、ジェフリーさまは大変喜びました。


 その人のお店は、不思議なお店でした。


 何処から仕入れて来たのか、分からない物で溢れています。


 鉄の鍬や鋤など、中々手に入らないものから、トマトやジャガイモといった見知らぬ野菜や、米なる穀物を売っていました。


 町の人々も、その人のお店を大変有り難いと、毎日通う程になり、ジェフリーさまも喜びました。


 そして、町の人々と仲良くなったその人は、色々なものを分け与えてくれました。


 野菜の種や、農機具を使い畑仕事を楽にもしてくれたり


 田んぼなる農地を作っては、水源から水をひき、その水を使える様にと、水道なるものをひき、また下水道なるものを設置して行きました。


 人々の生活が一変し、楽になった事で、以前より多くの農地も作れたのです。


 そんな彼の行動に感心したジェフリーさまは、彼に色々と聞きました。


 そして、彼を尊敬するようになり、自分も彼のように成りたいと思うようになりました。


 在る日、彼が水田を増やして、もっとお米を作ろうといって来たので、許可をしました。


 最初は、それ程良い物とは思いもしなかったのですが、その年に穫れたお米は豊作で、町の人々とお祭りをする程でした。


 人々が喜び、歌う姿をみたジェフリーさまは、彼を神が使わした人であると思いました。




 その翌年、彼からお願いをされます。


『魔法をひろめましょう』


 ジェフリーさまは困りました。


 魔法をひろめようと云われたのですが、その魔法をジェフリーさまは使えないのです。


 彼がいうには、簡単な生活魔法は誰もが使えるといわれ、習うことにしました。


 魔法をなぜ習うのか分かりませんでしたが、人々が普段の生活で使っていると知って、驚きました。



 そんなある日、魔法を習いだした子供たちが、魔法を使えるようになって行きます。


 ジェフリーさまは思います。


 彼に教えて貰おう、そしてその知識のすべてを習いたいと思いました。


 数日後、彼を家に招き、色々と話します。


 魔法の話や、魔法を使う為の方法や、魔法を使う人の職業などを聞く内に、『勇者様』のお話を聞き、ある疑問を彼に聞きました。


『あなたは何者なのですか?』


 すると彼は、一本のつるぎを差し出し、こう言いました。


『私は、あなたに王としての証を授けに来ました』


 ジェフリーさまは驚き、聞き直します。


『なぜ、私が王に成らなければいけないのか』


 彼はこう続けます。


『今の王城には、魔が巣くっております。 それを正せるのは、正統なる血を受け継いだ、あなたしか居りません』


 ジェフリーさまは、考えました。


『魔が巣くう』とは、何かを


『現在、王都の人々は王によって苦しんでいます。 その元凶を打ち倒し、民を救い導ける王はあなただけなのです』


 ジェフリーさまは、その言葉で今までの不幸の元凶を討ち果たす決心をしました。




 数日をかけ王城にたどり着くと、そこは余りにも酷い状況でした。


 城内には、倒れ伏した人々で溢れています。


 何事かと駆け寄り伺うと、皆意識を失い倒れて居たのです。


 これは一大事と、王である兄を探しましたが、見つかりませんでした。


 すると、一緒に来ていた彼が云います。


『敵は玉座の間にいます』


 その言葉を信じて、玉座の間に到着すると、そこには倒れ伏した宰相と王妃、それに第二王子であった兄の姿を見つけたのです。


 部屋に入って駆け寄ると声が聞こえて来ました。


『フハハハ、お前も死にたいか?』


 その声の主こそ、捜していた王さまだったのです。


 ジェフリーさまは驚き問い質しましたが

 その時、彼から授かったつるぎが輝きだしました。


 そして、ジェフリーさまの頭の中で文字が浮かびます。


『その()()()で、魔を討て』


 次の瞬間、ジェフリーさまはつるぎを手にすると、兄であった王の姿は禍々しいものへと変わっていきます。


 ジェフリーさまは、涙をこらえ兄であった魔をつるぎで突き刺しました。


『ギャアーー、貴様は勇者であったかあああ』


 と、叫び声を残し、王に成りすましていた魔を討ち滅ぼしたのです。



 すると、辺りの空気が変わり、薄暗い雰囲気もなくなり、何処からともなく鐘の音が鳴り響き、倒れ伏していた人々が立ち上がりだし、元の常態へともどって行きました。




 めでたし、めでたし




 ── ──



「と、まあ、こんな感じで良いですかね?」


 と、朗読を終えた仁は、カルロスに絵本を差し出し確認を取る。


 だがジェフリーを含め、アレックスやカルロスは、あんぐりと口を開けて、呆れかえっているのであった。




まだ、腰の痛みが酷いので、書けるかは不明です。



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