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とあるダンジョンの探索記  作者: アイネコ
第三章、人々の暮らし
74/206

マルスの奮闘

PV、ユニーク共に伸びて、週間ユニークユーザー271人となりました。

ありがとうございます。





 マルスとの邂逅より、ひと月が経った。


 彼は、王都からカーラの町へ移り住み、現在、仁の店で働いている。



「マルスさま、そろそろお時間ですよ」

「はい、では後は頼みます」


 マルスはイソイソと仕度を整え、アリアに一礼し、仁の元へと向かう。


「楽しそうに行きますね」

「そうね、随分と強くなったそうよ」


 店番をするサチコとアリアは、ダンジョンに向かう男の背中を眺め呟いた。


「さあ、仕事仕事。 今日は特売日です、これからが本番よ!」

「はーい」


 サチコとアリアは、特売セールの準備に取り掛かる。



 ◇ ◆ ◇



 マルス Lv16

 剣士

 HP: 95/240

 MP: 75/120

 STR:56

 VIT:48

 DEX:40

 AGI:40

 INT:24

 MND:24

 LUK:26

 スキル

 通常:集中Lv2

 戦闘:片手剣LvMAX、両手剣LvMAX

 称号:剣聖



「ぜぇぜぇぜぇ……、くっそ、ま、まだだ!」


 仁はマルスを連れて、始まりのダンジョンでのマルスのレベリングに付き合っていた。


「まあまあだな、ほれ次いくぞー」

「おうよ!」


 仁はLv10のゴブリンを、次々と召喚していた。


 マルスは、召喚されるゴブリンを倒し、レベルアップを果たしたが、Lv15を超えた辺りから、レベルアップの効率が落ちていた。


「うーん、どうするかな、少し強いがLv12のゴブリンにするか? 試しにLv10のオークとやって見るか」

「ハァハァハァ、オ、オレはどっち、でも、いいぞ」


「ふむ、少し休憩にするか、HPも回復させないとな」

「ん? そうか? オレはまだいけるが」


「今、HPが100を割ってるからな、事故は避けないとな」

「そ、そうか、そうだな」


 仁はマルスを連れて、中央拠点で休憩をとった。



 ◇ ◆ ◇



「ん、出来たぞ」

「いただきます。 ふぅ、うまいな」


 マルスは、仁が淹れたコーヒーをひと口飲んで、ひと息つける。


「どうかな、ここで少しは慣れたかな?」

「うん、まあ、まだまだだな。 ここでも、まだオレは弱いからな。 オーク達に稽古をつけて貰ったが、力もスピードでも追いつけなかったよ」


「ハハハ、そらそうだ。 彼奴らはLv25から30だから当然だよ。 ステータスはマルスの3倍あるからな、勝てる要素が無いぞ」

「な、なん、だと……」


「うん、分かるぞ。 俺もマルスと同じレベルの時にコテンパンに遣られたからな」

「そ、そうなのか?」


「ああ、その時連れていた仲間を殺されてな、それはもう、な……」

「そうか……」


「まあ、あの時は魔法を手に入れて調子に乗ってやらかしたからな、その時の教訓で今が在るんだ。 生きていれば何とかなる、ならば死なない、死なせない算段を立てればいいだけだ」


「そうか、だから敢えて弱い魔物をあれだけ倒させたのか」


「まあそんな処だが、目的はそこじゃないよ。 数をこなし、経験を積み、生き残る術を手に入れることに在るんだ。 出会った頃のスキルは、片手剣がLv3、両手剣がLv2だったが、今はどっちもLvMAXだ。 そして、当時無かった集中が生えて、今はLv2に成長している。 気付いていると思うが、疲労するまで戦っても、体は動くようになった筈だ」


「なるほど、それでか……、 以前と違い体が自然と動けるようになったのは……、そうか、スキルか。 なるほど、レベルは強さで、スキルは生き残る術ということか」


「そうだな、その理解は正しい。 だが、レベルが低いと感じたら、ひたすら生き残ることを優先すべきだ。 生きてさえいれば、まだ手立ては在るんだ。 それだけは忘れないでくれ」


「ああ、分かった。 仁殿の教えはオレが伝えていくとしよう」


「ん、よろしく頼む。 時間はまだあるが、魔神との戦いは直ぐにやってくるだろう。 そして、出来るだけ多くの戦士を育てて対抗為ねば、生き残ることすら難しくなってしまうからな」



 ◇ ◆ ◇



 レベリングを再開したマルスは、Lv10のオークと戦っている。


 オークのレベルは低いが、ステータスでは勝っているので、丁度良い相手となっていた。


 ステータスで負けている分、スキルでは圧倒しているので、マルスのスキルアップに良い相手でもあった。


「よし、集中がレベル3になったぞ! 気を抜かずに次に備えろ」

「おうよ!」


 こうして、この日は集中をLv5まで上げて、攻撃スキルの斬撃と防御系スキルの回避が生えたところで終了となった。



「お疲れさま、どうかな? レベリングいけそうか?」

「まだ、きついがスキルも増えたしな、遣れないでもないな」


「なるほど、あと1レベル様子を見るか」

「ん、分かった」


「方針も決まったし、帰るか」

「ん、お疲れさまー、明日もよろしく頼む」



 ◇ ◆ ◇



「ただいまー」

「お帰りなさい」

「お疲れさまです」


 仁とマルスが町に戻り、店舗に顔を出すと、サチコが売上を計算中であった。


「なああああ! やり直しとか……」


「すまん、タイミングが悪かったな」

「フフ、大丈夫ですよ。 私の方は終わってますので、サチコのは宿題みたいなものですから、丁度良いと思いますわ」


「……、意地悪です! もうっ!」

「宿題なら、仕方ないな。 終わったら、プリンを出してやろう」


「やったー!」

「わ、私のは?」


「分かりました。 皆にプリンを出しますよ。 セールの結果も良さそうですしね」


「「「ありがとうございます!」」」


「マルス、お前もか!」

「ゴチになります!」






 ── ステータス ──



 マルス Lv17

 剣士

 HP:255/255

 MP:120/120

 STR:59

 VIT:51

 DEX:42

 AGI:42

 INT:25

 MND:25

 LUK:27

 スキル

 通常:集中Lv5

 戦闘:斬撃Lv1、片手剣LvMAX、両手剣LvMAX、回避Lv1

 称号:剣聖





仁のステータスは、もう少し先で公開する予定です。



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